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「聞く」ちからを神学する(その1)
『聞く技術 聞いてもらう技術』をめぐる神学的探究:まえがき
東畑開人さんの『聞く技術 聞いてもらう技術』(ちくま新書、2022年)を読みました。たいへん豊かな内容で、あらためて教えられることの多い本でした。
聞くことについて、私が本格的に考えるようになったのは25年前、アメリカの神学校で平和学を学んだ時からのことです。紛争解決やメディエーション、修復的正義など、対人間の対立や諍いに対応するため
「聞く耳委員会」を作ろう
【私が所属するメノナイト教会の機関誌にエッセイを書きました。サークル・プロセスを実践して気づいたことを、キリスト教の言葉で綴ってみたものです。職場や学校など、教会以外の場面でも参考になるといいと思います。】
2018年の4月、メノナイト世界会議(MWC)の総会に参加したとき、「聞く耳委員会」という役職が紹介されました。代議員や役員、専門委員などの役職をもたない3人の個人が「聞く耳委員」に任命され
サークル・プロセスについて
ネット検索する限り、日本語ではまだ知られていないようです。サークル・プロセスとは、より安全で深い対話をするためのコミュニケーションの道具です。参加者が輪(サークル)になって、平等に発言の機会を確保しながら、しっかり話し、またしっかり聞くことを実践する仕方の一つです。
サークル・プロセスでは、トーキング・ピース(talking piece)とよばれる《対話のバトン》を手渡しながら、話しを進めます。