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『分解の哲学』ー自然循環に果たす分解の役割と資本主義
『分解の哲学―腐敗と発酵をめぐる思考― 』(藤原辰史著、青土社、2019年)
「分解の哲学」という書名に、どういうことだろうと興味をそそられました。
私たちは、欲望(必要)を満たすために食料や製品を作ります。それらを消費しその役立ち(使用価値)が失われれば後には残骸や排泄物が残ります。それらは分解過程に入り、分解者(微生物や菌、フンコロガシやハイエナ、堆肥をつくる農民や修理屋)によって再び他の
今からで遅くない。男性こそ自覚的になること、学ぶこと/『これからの男の子たちへ』太田啓子著
『これからの男の子たちへ』(太田啓子、大月書店、2020)
「男らしさ」から自由になるためのレッスン 男の子に話そう、性のこと。
書名と帯のキャッチコピーからも想像できるかもしれません。子どもたちにはできる限り小さい時から、社会のジェンダー格差に対する自覚を促すように大人からのサポート・教育が必要ということが強調されています。しかし、男の子だけでなく、ぜひ大人の男性にも読んでほしいと思いました。
「無知は勤勉の母」…資本は考えない労働者を追い求める。労働者は、考え、対抗する力をつけなければならない
『資本論』12章、マニュファクチュアの学習から
マニュファクチュアでは、労働者を分業体制に組み入れて生産機構の一部分の作業にのみ従事させることで、全体が効率的な生産となります。その際、労働者は自分では何も考えず、1つの作業をひたすら続けるようになり(そのことで多くの労働者の不具、不全を生み出す)、何も考えられないようになるのです。マルクスは、その作業場では、人間の精神活動が労働者から切り離されて
『資本論』第1巻第8章 人格化された資本と、人格化された労働時間
『資本論』を第8章から読み始めました。かつて関西勤労協の吉井清文さんの講座を受ける機会があって、『資本論』は8章からやるとわかりいいとすすめられたことがあります。資本と労働者の標準的な労働時間確立をめぐるたたかいを生き生きと記述しており、実に面白い章です。
資本家は「人格化された資本に過ぎない」というあの味わい深い言葉をいろんなところで引用していたのですが、読み進めて行って2節の最後の方に、労働者
「暴力についてのセビリア声明」
コロナ休校の中で、子どもらはテレビ、スマホ、ゲーム、漫画、DVD漬けで、昼夜逆転になっている。
大学生には、こんな時こそ本を読んで頭を鍛えるチャンス、学生時代が最も吸収できる時だと強調して、たまたま放置してあったテキストを目につくところに置いといたが、食指が動かなかったようである。
「暴力についてのセビリア声明」
ユネスコで1986年に発表されたものだそうで、戦争や暴力は人間には
ジェレミー・リフキン著、『限界費用ゼロ社会』(2014)備忘
内容のまとめではなく、勝手な備忘メモ。(今後追記修正あり)
長く続いた封建時代の共同的社会は、資源や土地、生産手段の囲い込み=資本主義的私有によって終わる。資本主義企業は利潤最大化をめざして、原料ー生産ー販売を統一的・集約的に行い、規模拡大に邁進、垂直型の産業構造がこの社会の特徴となっていく。国家は、電力や公共交通、電信というインフラ構築を強力に推進し、資本主義の急速な発展を後押しした。(集
noteを書き始めてみた。
メモ備忘録的に使おうかなと思う。