シブヤカンナ

日々思いついたこととか、歌詞とか載せます

シブヤカンナ

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記事一覧

秋!旬!自炊!

秋が来たらしい! 窓を開けたら冷たい空気が部屋の中に広がる。 重たい玄関のドアを押すとほのかにキンモクセイの匂いがする。 つまり、幸せだ。 冗談では済まされない…

29

音楽依存自暴自棄

私は音楽が大好きだ。 それはもう生まれた時から。 童謡が流れるおもちゃと一日中歌い合っていたり、2歳の頃には父が口ずさんだ曲を耳コピで一曲歌えるようになったり。 …

シブヤカンナ
1か月前
40

月曜日の朝

地球が上手くまわったおかげで 空の色が変わる瞬間を見れた 並ぶ家で遮られた視界の奥に 少しだけ見える道路の破片 私を存在させる為だけの景色と鼻から抜けていく苦い煙が…

シブヤカンナ
4か月前
10

厨二病ヒーロー面

留年した春。小学生から大学生の中で、今が一番学校に通っている。 朝起きて、シャワーを浴びて、化粧をして、髪を結んでギターとボードを持って家を後にする。たった三週…

シブヤカンナ
5か月前
13

クローゼット

今度こそ間違いないなんて 言ってた私に罪は無いな 結局は今が幸せかどうか それだけでしょ 今度会った時にちゃんと 気持ちを伝えるね でも君の顔みたらなんだかほっと…

シブヤカンナ
7か月前
9

君の目はきらきら

恋人がいた。 三年とちょっとの時間を過ごした。 初めて付き合った人と結婚するなんて幼稚な夢を見ていた私は、今思えば外敵を知らないお姫様だった。 私はダメな人間だ…

シブヤカンナ
7か月前
22

Supper

大抵 電車か車か 自分の美貌に酔っているだけ 大抵 美味くもない レモンサワーに飲まれるだけ つまんなくなる前に今日は 君のテイクアウト 帰ります 気持ち悪くなる前に今…

シブヤカンナ
8か月前
10

起承転結〜承〜

今日は泣いてしまったので、文字に書き起すことで素直になってみたいと思います。 去年の夏、セブンス・ベガが始まってから私の生活は何をするにもバンド中心になりました…

シブヤカンナ
9か月前
19

好き嫌い①

予定のない日が好きだ。 誰から何を言われることもなくただ一人、物の多い窮屈な1Kでぼーっとする。 気になっていたパン屋まで季節の匂いを感じながら歩いてみたり、久し…

シブヤカンナ
11か月前
8

ウィンストン・キャスター・ホワイト・5

【ウィンストン・キャスター・ホワイト・5】 ウィンストン・キャスター・ホワイト・5 甘やかして バニラ いまいち肺には害がないようだ 甘やかして バニラ ウィンストン・…

シブヤカンナ
11か月前
7

驚愕

幼少期から歌うことが大好きだった。 記憶を辿れば、幼稚園に入る前から歌というものにとてつもない執着が合った。 初めて歌手を志したのは5歳。 その頃から音感には自信…

シブヤカンナ
11か月前
15

エレアコ

私のエレアコは壊れている。 アンプに繋ぐと6弦のルート音だけが鳴り響く。 3、2、1弦の音はほとんど聞こえない。 エレアコとしてはもう使い物にならない。 ただ、この赤…

10

黒珈琲

真っ黒の液体。カップの内面に触れているところは深い茶色を帯びている。 一口啜ると、Theコーヒーというガツんとした苦みと酸味が押し寄せてくる。そのあとには、まるで甘…

11

せいかつ

八月最初のライブでは、ノルマを達成できなかったという私自身の実力不足で無職だった私の口座の9割が消えた。 その日は心底落ち込んだ。 帰りの電車ではヘッドホンを付…

16

夏物語の一員になる

暑すぎる。 気が付いたらもう7月も中盤に差し掛かっていて、氷菓がよく似合う、正真正銘の夏が来てしまった。 BGMは、ネオンサインが呼んでいる/evening cinema 私は夏…

13

生き方論リネス

休日はつい、空が明るくなるのを待ってしまう。 今日のお供は"クリープハイプの5%" -多様性だのなんだの- 冷たいベランダで日曜の朝を迎えるのが好きだ。 べろべろ…

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秋!旬!自炊!

秋!旬!自炊!

秋が来たらしい!

窓を開けたら冷たい空気が部屋の中に広がる。

重たい玄関のドアを押すとほのかにキンモクセイの匂いがする。

つまり、幸せだ。

冗談では済まされないほどの日射と、湿気の混じった煮えるような暑さは不幸中の不幸だ。
外に出るのも一つ行動するのも億劫で、人工的に冷たくされた部屋で体調がずっと優れないまま3ヶ月ほど過ごす。地獄があるのならまさにこれだ。毎年二度とくんなと思う。

一方優

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音楽依存自暴自棄

音楽依存自暴自棄

私は音楽が大好きだ。
それはもう生まれた時から。
童謡が流れるおもちゃと一日中歌い合っていたり、2歳の頃には父が口ずさんだ曲を耳コピで一曲歌えるようになったり。

十歳の時に父のお下がりでもらったウォークマンは、私の友達だった。

十二歳の時には既にギターを持っていて、中学に上がった時には弦楽部に入って作曲を始めた。

イヤホンが禁止だった高校生活。ここでイヤホン外せばバレないというバス停があって

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月曜日の朝

月曜日の朝

地球が上手くまわったおかげで
空の色が変わる瞬間を見れた
並ぶ家で遮られた視界の奥に
少しだけ見える道路の破片
私を存在させる為だけの景色と鼻から抜けていく苦い煙が、燃え続ける頭から風向きに沿って流れていく
今の私を知る人は誰も知らない
私がこの世界に存在しない時間だ
寂しいなんて言葉では
到底言い表せない苦しみの刹那
何かから逃げ回る
何かから、逃げ回っている
人は所詮独りなのだと、この街が言っ

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厨二病ヒーロー面

厨二病ヒーロー面

留年した春。小学生から大学生の中で、今が一番学校に通っている。
朝起きて、シャワーを浴びて、化粧をして、髪を結んでギターとボードを持って家を後にする。たった三週間だが、個人的にはかなり充実している。
歳を取ったのか、授業の内容がおもしろかったりして寝ようにも気になって寝られなかったりもする。

私は未だ厨二病を引きずっていると自称しているが、最近は満員電車にもみくちゃにされながら考え事をしている。

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クローゼット

クローゼット

今度こそ間違いないなんて
言ってた私に罪は無いな

結局は今が幸せかどうか
それだけでしょ

今度会った時にちゃんと
気持ちを伝えるね

でも君の顔みたらなんだかほっとけなくて

ゆらゆら揺らぐ
ふらふらさまよう

ああ君の肩に落ちた髪の毛が
気になるなあ 話なんてきいてないよ
まあ 実は全部わかってるんだけどね
ああ今更 おせっかいだって言えないよ
君はクローゼットの中
引きこもって私をみててね

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君の目はきらきら

君の目はきらきら

恋人がいた。

三年とちょっとの時間を過ごした。

初めて付き合った人と結婚するなんて幼稚な夢を見ていた私は、今思えば外敵を知らないお姫様だった。

私はダメな人間だった。
自分のことが嫌いで、嫌われるのが怖くて、そのせいか高校では友達がいなかった。

それでも金曜日には、「一人でも楽しいかもしれない」なんて考えていた。

週末に彼の家まで足を運んで、こう言われる。

「だから友達ができないんだよ

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Supper

Supper

大抵 電車か車か
自分の美貌に酔っているだけ
大抵 美味くもない
レモンサワーに飲まれるだけ

つまんなくなる前に今日は
君のテイクアウト 帰ります
気持ち悪くなる前に今日は
君のテイクアウト 眠ります

頭の後ろに回した手
そのまま美味しくたべちゃって
傷つけてみてよ みじん切り
そうやって残さず食べてしまう とこ
私の嫌いなものまで食べてしまう とこ
嫌気がさしてしまうよダーリン

大体 服を

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起承転結〜承〜

起承転結〜承〜

今日は泣いてしまったので、文字に書き起すことで素直になってみたいと思います。

去年の夏、セブンス・ベガが始まってから私の生活は何をするにもバンド中心になりました。
サラリーマンとして働くことが当たり前、学生は勉強とアルバイトに力を入れなさい。
という固定概念まみれの大人からすれば見るに堪えない生活。

バンドはやりたいけどやりたいメンバーもいないし、でも曲は作れるし、とりあえず音楽をやっている人

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好き嫌い①

好き嫌い①

予定のない日が好きだ。

誰から何を言われることもなくただ一人、物の多い窮屈な1Kでぼーっとする。

気になっていたパン屋まで季節の匂いを感じながら歩いてみたり、久しぶりにアコギを鳴らしてみたり。

予定のない休日の朝が嫌いだ。

今日これからやることなすこと全てが、暇つぶしになってしまうから。忙しい日々の中にあるなんでもない日は、特に嫌いだ。

ずっと読もうと思っていたソフトカバーの薄い文庫本を

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ウィンストン・キャスター・ホワイト・5

ウィンストン・キャスター・ホワイト・5

【ウィンストン・キャスター・ホワイト・5】

ウィンストン・キャスター・ホワイト・5
甘やかして バニラ
いまいち肺には害がないようだ
甘やかして バニラ
ウィンストン・キャスター・ホワイト・5
甘やかしてバニラ
カクテルは甘ったるくて飲めないよ
甘やかしてバニラ

ウィンストン・キャスター・ホワイト・5
甘やかしてバニラ
重いのは飽きた金のピース
甘すぎた紅茶
ウィンストン・キャスター・ホワイト

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驚愕

驚愕

幼少期から歌うことが大好きだった。

記憶を辿れば、幼稚園に入る前から歌というものにとてつもない執着が合った。

初めて歌手を志したのは5歳。
その頃から音感には自信があって、父によくカラオケに連れていって貰っていた。

正しく言えば褒めて伸びるタイプではないのだが、父に褒めてもらえる度に次連れてきて貰う時にもっと驚かせたいという願望があって古い曲を覚えたり、難しい曲を覚えたり、とにかく歌い続ける

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エレアコ

エレアコ

私のエレアコは壊れている。

アンプに繋ぐと6弦のルート音だけが鳴り響く。
3、2、1弦の音はほとんど聞こえない。
エレアコとしてはもう使い物にならない。

ただ、この赤い木の塊がアコギとして生きるのであればこれ以上にないほどいい音を出してくれる。

真っ直ぐぴんと張った柔らかい音は、試奏した瞬間に購入を決めた。運良く4万弱で助かった。
音なんか分からないと言われがちな世界だが、齢十五歳の私は、絶

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黒珈琲

黒珈琲

真っ黒の液体。カップの内面に触れているところは深い茶色を帯びている。
一口啜ると、Theコーヒーというガツんとした苦みと酸味が押し寄せてくる。そのあとには、まるで甘やかしてくるように香ばしい豆の香りが鼻を抜けていく。

十二のとき、
はじめてブラックコーヒーを口にした。

まだ浅く、記憶の短い人生だったから、「人生初」という肩書を残していてくれている物事が先の見えないほど残っていた。

丁度、中学

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せいかつ

せいかつ

八月最初のライブでは、ノルマを達成できなかったという私自身の実力不足で無職だった私の口座の9割が消えた。

その日は心底落ち込んだ。

帰りの電車ではヘッドホンを付けるのを忘れるくらい。

急に音楽の道の厳しさを知らされたようで、今までにないほど気弱で臆病な自分が出来上がったのを感じた。

そのあとはやけ食いして現実から逃げるように眠りについた。

いつもなら朝まで音楽漬けの日々だったが、
どうし

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夏物語の一員になる

夏物語の一員になる

暑すぎる。

気が付いたらもう7月も中盤に差し掛かっていて、氷菓がよく似合う、正真正銘の夏が来てしまった。

BGMは、ネオンサインが呼んでいる/evening cinema

私は夏が嫌いだった。
雪国生まれのせいか、暑さに弱い。
毎年軽度の熱中症でのぼせにのぼせている。

私は夏が嫌いだった。
どこに遊びに行っても、何をしても、
夜が来ても、暑い。
街中の薬局を通り過ぎる瞬間と、
冷房で隅々ま

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生き方論リネス

生き方論リネス

休日はつい、空が明るくなるのを待ってしまう。

今日のお供は"クリープハイプの5%"

-多様性だのなんだの-

冷たいベランダで日曜の朝を迎えるのが好きだ。

べろべろに酔っ払い、始発で帰ってくる若者。
日曜だと言うのにスーツと革靴を纏って、
早朝から駅に足を運ぶ働き者。

同じく眠れなかった、もしくは眠らなかった
社会の残り物。

私たちは生まれてから、それぞれの人生を違う濃度で、違う長

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