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月曜日の朝

地球が上手くまわったおかげで
空の色が変わる瞬間を見れた
並ぶ家で遮られた視界の奥に
少しだけ見える道路の破片
私を存在させる為だけの景色と鼻から抜けていく苦い煙が、燃え続ける頭から風向きに沿って流れていく
今の私を知る人は誰も知らない
私がこの世界に存在しない時間だ
寂しいなんて言葉では
到底言い表せない苦しみの刹那
何かから逃げ回る
何かから、逃げ回っている
人は所詮独りなのだと、この街が言っている
何者かになりたい
私が私である意味を探している
何かの対象にならなければ、存在できない
だから文字に残して、誰かには私がこの時間生きていたことを証明したい
眠気が限界を迎えるのはもう少し後だろう
カラスの鳴き声よりも先に、朝をみた

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