文化時報

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僧侶になった審判 大切なのは「聴く・話す」

※文化時報2021年6月17日号の掲載記事です。  真宗大谷派覺應寺(かくおうじ、群馬県館林市)の住職、佐々木昌信さん(51)は、元プロ野球審判員という異色の僧侶。29年間、好きな野球を職業にしてきたが、昨年引退して実家の寺を継いだ。「頼れるお坊さんでありたい」と願い、魅力ある寺をつくりつつある佐々木さんは、意外にも「審判と僧侶はとてもよく似た仕事」と話す。(山根陽一) 父「好きなことをやれ」  青年時代は、高校から始めた野球に夢中だった。寺の長男として、仏教と浄土真宗の

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死刑・冤罪と向き合う仏教徒たち

本願寺派野洲組がシンポジウム ※文化時報2021年11月29日号の掲載記事を再構成しました。  浄土真宗本願寺派が取り組む「御同朋の社会をめざす運動(実践運動)」の滋賀教区野洲組実行委員会は23日、滋賀県野洲市のさざなみホールで公開シンポジウム「死刑制度・冤罪(えんざい)と仏教・浄土真宗」を開いた。殺人事件の被害者遺族である原田正治さんと、大崎事件=用語解説=の弁護団事務局長、鴨志田祐美弁護士が講演。約120人が犯罪・冤罪被害の現実に思いを寄せた。  原田さんは、198

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3回目接種は必要か

 新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が12月から始まる。  ワクチンは、時間の経過とともに感染の予防効果が低下することが知られているが、高齢者については2回目接種から半年たつと、重症化の予防効果も薄れるとの調査結果がある。このため米国や英国などでは、高齢者や疾患のある人、医療・介護従事者らに順次、3回目接種を進めている。  日本では、18歳以上の全員が対象となった。接種の時期について、厚生労働省は当初、2回目からおおむね8カ月以降としていたが、自治体の判断で6カ月後か

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最優秀賞に小林芽依さん 第2回文化時報作文コンクール

※入賞作品は文化時報の紙上に2021年11月29日号から順次掲載されます。  「お寺の100年後」をテーマに小中学生と高校生が作文を書いた「第2回文化時報作文コンクール」(文化時報社主催、公益財団法人仏教伝道協会協賛、公益財団法人全日本仏教会・公益財団法人全国青少年教化協議会後援)の審査結果が発表され、最優秀作品賞に兵庫大学附属須磨ノ浦高校3年、小林芽依さんの「第二の実家へ」が選ばれた。  優秀作品賞は、高野山高校3年、木村観音さんの「お大師さまに守られて」▽上宮学園中学

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消防チャプレンを社会に 救急救命士の僧侶提唱

※文化時報2021年11月25日号の掲載記事です。  明治国際医療大学(京都府南丹市)の諌山憲司教授は、かつて消防の最前線で働く救急救命士だった。「人命を救いたい」という純粋な思いを原点に、予防のための統合医療=用語解説=や福祉に関心を持ち、ついには僧侶になった。将来は、救急救命の現場で活動する「消防チャプレン=用語解説=」を社会に広めたいと考えている。(主筆 小野木康雄)  救急救命士、医学博士、社会福祉士、そして真言宗僧侶。諌山教授の肩書や資格は、自身が必要だと感じて

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答えはない。見つからない。それでも話を聴く。

日蓮宗僧侶・臨床仏教師 星 光照さん ※文化時報2021年6月7日号の掲載記事です。写真は本応寺の本堂で学ぶ子どもたち  日蓮宗本応寺(埼玉県川越市)の僧侶、星光照さん(42)は、終末期を迎えた人々のスピリチュアルケア=用語解説=に当たる臨床仏教師=用語解説=であり、保護司としての顔も持つ。自坊では、困窮者家庭への食料支援や子どもの学習支援に携わる。なぜ精力的に社会活動に取り組むのか。原点にあるのが、若くして亡くした姉の存在だった。(山根陽一) 教えを授けない 埼玉県川

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宗派の壁は低くなる

※文化時報2021年11月22日号の掲載記事です。  一般社団法人「未来の住職塾」塾長で浄土真宗本願寺派僧侶の松本紹圭氏(42)は、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着いた後の仏教界について「宗派の壁が低くなり、大乗仏教の新しい時代がやって来るのではないか」と予言する。背景には、「テンプルモーニング」での実践がある。(山根陽一)  テンプルモーニングは、松本氏が所属する光明寺(東京都港区)で月に1~2回開かれる。お寺の朝を体験してもらおうと、松本氏が発案した。参加者は朝、本

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証明を提示する危うさ

※文化時報2021年11月22日号掲載の社説です。  新型コロナウイルスワクチンの接種証明や検査の陰性証明を提示する「ワクチン・検査パッケージ」の活用を、政府が検討している。国民にワクチン接種を促し、社会経済活動を推進するための施策だが、宗教を大切にする私たちは、科学と経済の観点だけで構築された仕組みが本当に妥当かどうかを注視する必要があるだろう。  ワクチン・検査パッケージは、すでにプロ野球やサッカーの試合、音楽ライブや遊園地などで技術実証が進んでいる。これによって政府

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〈19〉葬式仏教からシフトを

※文化時報2021年10月25日号の掲載記事です。  10月10日より「文化時報 福祉仏教入門講座」の第2期が始まった。多数の皆さんにご参加いただき、本当に感謝の気持ちでいっぱいである。  多くの寺院は、明治維新や先の大戦など社会の急激な変化にも柔軟に対応して、現代まで継承されてきたことと思う。現在、わが国ではかつて経験したことのない超高齢社会を迎えている。この社会情勢の変化にも柔軟に対応していくために、宗派の垣根を越えて知恵を出し合っていきたいと考えている。  筆者は

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社協をつくった僧侶

 浄土宗西山禅林寺派恵光寺(京都市左京区)の岸野亮淳住職(72)は、小学校区単位の社会福祉協議会=用語解説=である市原野社会福祉協議会を1988(昭和63)年に立ち上げた。地域からの要請を受けて設立と運営に奔走。事務所は恵光寺の中に置き、会長は33年間にわたって自身が務めている。「地域と向き合うのが寺と僧侶の役割。若い僧侶には、社会貢献を認識して行動してほしい」と語る。(大橋学修) 見守りと相談 地域で担う 市原野社協は、京都市立市原野小学校の学区内で活動している。設立当初

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