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【能登半島地震】珠洲焼の作家も出店 千本釈迦堂で陶器供養会

 千本釈迦堂の名で知られる真言宗智山派大報恩寺(菊入諒如住職、京都市上京区)で9~12日、恒例の陶器供養会と陶器市、手作り市が開かれた。10日には本堂で法要を営み、日常の食を支える陶器に感謝をささげ、業界の発展を祈った。(春尾悦子)

 菊入住職によると、陶器供養会は50年ほど前、先々代の住職が始めた。暮らしの根源である食を支える陶器への感謝を、普段の生活に取り戻してほしいとの願いを込めた。

本堂に陶器を飾り、菊入住職によって営まれた供養会

 境内には、全国各地から参加した陶芸家や工芸などの作家が約30店を出店。能登半島地震で被災した石川県七尾市に珠洲焼・能登竹ノ尾焼の工房を構える竹林貞洋さんも、色鮮やかな陶器を並べた。

 今年1月に焼く予定で準備していた珠洲焼の作品は、元日の地震で全て壊れた。窯も破損し、修復まで2~3年はかかるという。水道は近くまで復旧したが、各戸まで配水はできておらず、依然不自由な暮らしが続いている。「現在は七尾市に拠点を置いて作陶を続けている。月の半分ほど、各地のイベントなどに出店している」と話した。

能登から参加した作家の竹林貞洋さん

五条坂でも陶器市

 京都では五条坂(京都市東山区)の陶器市も夏の風物詩として知られる。坂の中心に位置する若宮八幡宮が8月7~10日に行う大祭に合わせて開かれ、地元の清水焼をはじめ多くの店がひしめく。

 社伝によると、若宮八幡宮は1053(天喜元)年、後冷泉天皇の勅願で源頼義が創建。1949(昭和24)年には、陶祖神椎根津彦命(しいねつひこのみこと)もまつられ、陶器神社として親しまれるようになった。今年は昨年より少し規模を広げつつ、五条通北側に市が並ぶ。

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