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#ショートストーリー
ごめんね、ありがとう。
店内は薄暗く、淀んだ空気が流れている。鬱蒼とした自分には居心地が良い。コープスリバイバーを片手に、須藤明は目に涙を、口に笑みを浮かべていた。
「隣、空いてる?」
話しかけてきた美女もどこか、陰があった。どうぞ、気が付いたらそう言っていた。
「カミカゼを」
しばらく静かに飲んでいたがふと隣を見た。見れば見るほど美しい。しかしどこか、元恋人の面影を感じた。似ている。そう考え、はたと思い直す。
「
自己をコントロールする方法は、知っておいたほうが良い。
ある日、私は機嫌が悪かった。起きたら家に知らない人がいた。電気工事士とでもいうのだろうか、二人の男性だ。そんな人が来るなど、聞いていなかった。
悪いことに、同居人は全員出払うという。年頃の娘を知らない男たちと残すことに、躊躇してほしかった。
気分だか機嫌だか知らないが、とにかく調子が悪かった。寝起きのスエット姿で憮然としていた。髪もぼさぼさだっただろう。勿論、化粧なんてしているわけもない。
治るのが困難、とは、治らない、ではない。
朝、起きようとした途端、身体の異常に気付く。脚が、重い。何か重い棒が身体についている。脚ではなく、いうことを聞かない棒だ。
「久しぶりだな」
思わず、声が出た。少しかすれた、喉の奥に引っ掛かりがあるような声だ。
肩も首も、何もかもが痛い。腕を回したり、首を回したりして、少しでも痛みや重みを、軽くしようとする。さほど変わらない。足の裏も痛い。恐らくこれは、身体の疲れだ。記憶にある、精神由来
オリジナル作品「青春の決意」
春爛漫。そんな言葉がよく似合う。桜の花びらが舞う正門。新しい制服を着た生徒たちがたくさんいる。
加藤愛は、中学入学のタイミングで丁度、引っ越してきた。知らぬ者たちばかりの入学式。これを機に、自分の嫌なことはしない、そう決めてきた。陰口などは、最も嫌いな行為だ。絶対にしてやるものか。
「明日から早速授業だから。忘れ物無いようにねー」
担任の間延びした声を聞きながら、立ち上がる。もうすでに