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【ウマ娘2期】完走&感想

あっという間に最終話が駆け抜けていった。12話分というタメをしっかりしてあったおかげで、見事な収束だった。LIVEイベントが待ち遠しかったのに、当日会場入りをした時のような気分に近い。「これから始まる!」っていう期待が膨らむ一方、「あぁ今日で終わってしまうんだなぁ」っていう物悲しさが心のどこかに同居していた。そんな何とも言えない気持ちで視た最終話は余りに速すぎて、あっさり感を覚えるほどだった。何となく感じたことを少しだけ書いておきたい。

ここからはネタバレを含むので、まだ視ていない方はご注意を。

何となく感じたこと

・チームスピカのサポートが身に染みる(スズカさんも応援していた)

・終始テイオーと戦いたかったターボ師匠が(万が一のために勝負服で)来ていたのは1話から一貫していて良かった。できればふたりが一緒に走っている映像が見たかった。ifストーリーで逆噴射装置故障師匠とテイオーとの勝負が見たいと願わずにはいられない。
 個人的なベストエピソードは文句無しの10話で、ちょっとしたエッセイまで書くほどだった。それだけでなく、各エピソードの脚本・作画・演出・演技はどれも気合いが入っていて、互いに相乗効果をもたらしていたように思う。

10話といえばまどマギも同じで、EDに持ってきたOPの歌詞の意味が分かった瞬間、身震いがした。落涙したのはこの時以来10年ぶり。

・前後半をつなぐアイキャッチのテイオーとマックイーンそれぞれの光の当たり方が異なっている。左側から見ると骨折から復帰戦に挑むテイオーは暗→明、絶対的強者から左足繋靭帯炎となったマックイーンは明→暗になっていて、ふたりの状況を暗喩しているかのように見えた(早とちりか?)。

・ライバルながらずっとテイオーのことを心配していたネイチャのキャラが度々立っていた。史実ともども有馬記念3年連続3着のブロンズコレクターいじりはあるものの、実力が無ければこんなことはできない。「94年の高松宮杯は名レースだから見ろ」と某解説動画でも述べられていた。Wikipediaの競争成績を見てみれば最高勝鞍がGⅡではあるものの、数年後に高松宮記念(GI)として格上げされるこのレースが生涯最後の勝利なので実質的な最高勝鞍はGIと言ってもいいかもしれない。

・ビワハヤヒデは理論派キャラの設定があるとはいえ、レース中の最後の直線で勝つ確信や、レース後に2着に終わったことを表す淡々とした呟きのようなセリフが一言でもいいから欲しかった。無粋かもしれないが、その方がテイオー共々引き立ったように思える。

・ラストシーンのテイオーとマックイーンの無観客競争が心理的な残照を投げかける(ただし視聴者という大観衆が見守っている)。あれはマックイーンの足に奇跡が起こって治って再び走れるようになった世界線なのか、はたまた桜舞い散る天国のターフか。前者であることを祈るばかりだが、キタサン&サトノが成長している描写を先に挟んでいるのを見る限り後者の可能性は否定できない。このボカした表現は制作側が「これとふたりのレース結果はご自由に受け取ってください」と言っているようだ。良い作品に見られる余白の美であり、爽快感のある余韻も与えている。そう思っていたら、〆は無慈悲なうまぴょいであった。

・「ウマ娘」を通して無関心だったリアルの競走馬を映像で見たり、走っている姿を見るのが好きになった。

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