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人と比べてしまう理由

多かれ少なかれ、自分の置かれた境遇と他者の境遇とを比べて嫉妬してしまうことは人間あると思います。

なぜかというと、嫉妬は「動物的な発作」、つまり本能だからということです。

嫉妬が起こる原因を突き詰めていくと、愛情や注目が他者に奪われることによって、自分が孤独になることに危機感を覚えて、それが発作の引き金になっているからだと。

本能だから誰にでも起こることと分かっていても、いざそれが我が身に生じるのはたまったものではありませんよね。

そもそも比べるということは、そこに「気づき」があるということでもあります。ただ、その気づきを自分に対してどのように用いていくのか、その姿勢の違いで立ち位置が変わっていきます。

負のスパイラルに陥っていく人の心情としては、「あの人ばかりちやほやされていてずるい。やっていられない。やる気が出ない。」、おそらくはこんな感情でいっぱいになるのではないでしょうか。

「ずるい」と思うのは、羨ましいだけ。つまりは、そうなりたいということ。

「やる気が出ない」のは、自分でやりたくないと決めているだけ。

「相手がちやほやされている」のは、ちやほやされるような要素を相手が持っているから。

果たして文句を言ったり、内心でブー垂れている自分は、鏡を見たらどんな表情をしているでしょうか。

ブスったれて暗いオーラを醸し出している人をちやほやするほど、周囲の人たちも人間出来ておりません。

ずるいという感情は、自分もそうありたいという欲求から。なのに、自分の弱さやコンプレックスを認めようとしない無駄なプライドが邪魔をします。追い求めたい未来の自分の姿なのであれば、あきらめたくないのであれば、「羨ましい」という感情に昇華させて行動につなげる原動力にすればいい。

そして、ちやほやされている相手がしている努力と同じことを果たして自分はしているのかどうか。行動が伴っていないのに嫉妬しているのであれば、ダイエットをしようともしないでモデル体型に憧れている食いしん坊と同じです。そもそも同じステージに立っていないのだから比べることが間違っています。

劣等感があって自己肯定感が低くて自信が持てないのは、他人の目や評価ばかりを気にして、実は自分自身のことをきちんと見つめる機会が持てていないからではないでしょうか。

他人のことより自分のこと。自分のことをどう思うか。

「脳と心の取扱説明書」とも呼ばれる神経言語プログラミング(NLP)の心理学者、ロバート・ディルツ氏によると、人の意識の階層は以下の6つに分かれるそうです。賛否両論ある学問のようですが、この考え方は参考になります。

1.スピリチュアル(自分の在り方)
2・自己認識(自分の役割)
3.信念・価値観
4.能力
5.行動
6.環境

注目したいのは上の3つの項目は、目に見えにくいですが「確固たる自分」というイメージがあるという点。

そして反対に、下の3つは目に見えやすいものであり、見えるからこそついつい他者と比べてしまえる要素でもあります。

比べてしまう心理に陥りやすい人は、おそらくはあまり「自分」がない人。揺るがない自分、自分の居場所、自分の軸、それらを持てているかどうか。

自分の好きなこと得意なことに焦点を当てて、夢中になってみる。自分でいられる居場所を確保しておく。

他者と比べるその比較は何のためなのか。何のために得たい気づきなのか。

しなくてもいい、しても仕方がない落ち込みもあります。
(あの子の方が若いから)

努力せずに同じステージに立っていない比較もあります。
(モデル体型でいいな)

羨ましいと憧れて、真似をしてそのイメージに近づいていきたいという比較もあります。(未来の理想像)

無いものを見ようとして嘆くのではなく、有るものを見て感謝しろ
                       ー 松下幸之助

他人と過去は変えられません。

比べるのであれば、昨日の自分と今日の自分。今日の自分と明日の自分。

変えられるのは自分と、それによって変わっていく未来の在り方なのだと信じています。

今日も読んでくださいまして、ありがとうございます。

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