お客様に向き合う際の心がけ
どのような言動が、お客様のみならず周囲の人に不快感を与えるのか、不快感を募らせてしまうのか。
前回に引き続き、クレームとなり得る火種について触れてみたいと思います。
当社の経営方針書の中に「お客様への10の誓い」というページがあります。
直接サービスを提供するご本人様やご家族様、それから外部の関係機関を含めて「お客様」と捉えた時に、そのお客様に向き合う際の心がけを記したページとなります。
私たちがそれぞれの項目に反した行動(問題行動)をとった時に、お客様にご不快な思いをさせることとなり、結果クレームに繋がることが多いです。
いくつか例を挙げてみましょう。
約束を守らなかったとき
分かっていないのに、適当な回答をしてしまったとき
これらのケースは、積み上げてきた信用から得た評価(信頼)を崩していく行為となります。
どうして決められたことが守られなかったのかを検証して是正する必要がありますし、その場で分からないことがあった場合は、急ぎでなければ持ち帰ってから回答することもできます。
偉そうな態度や無礼な振る舞いをしたとき
自分の信条を優先させてしまったとき
親しき中にも礼儀あり。お客様との関係性とは、あくまでもサービスを選んだ側と選ばれた側という立ち位置です。
どこで一線を越えてしまったかを判断するのはお客様であって私たちではありませんから、許されているところ以上に踏み込むようなことがあってはいけません。
また、こちらが専門職でそのケア内容のことをよく分かっていたとしても、我々のプライドや信条よりもお客様の満足の方が優先されます。
結局は、関係性において大切なのは「何をするか」ではなくて「誰がするか」です。
自身が苦しんでいる病状の訴えを一切聞く耳持たずに、「ああ、あなたはこういう病気ですから」と一方的に決めつけてくるお医者さんがいたとしたら、おそらくは次からのその人の診察をお願いしようとは思わないはずです。
いくら正論を主張したとしても、嫌いな人間の話には誰も耳を傾けませんし、単なるエゴの発露でしかありません。
言い訳や反論をしたとき
相手を責めてしまったとき
完全な誤解や言いがかりもあるかとは思いますが、そもそもお客様がそう考えてしまうような要素を与えてしまったのは、こちらの言動に非があります。
まずはその非を認めるところから、落ち着いて話を伺う余地が生まれます。
ましてや、相手を責めたり威圧したりするような行動をとってしまうと、当然ながらその後の関係性は解消される可能性が高まります。
どんな言動が相手に威圧感を与えてしまうのか、そういったことを振り返る必要もあるかと思います。
主には、相手に寄り添わないこちらのペースでの言動が、「急かされた」と感じさせたり「強制された」と感じさせたりするマイナスの要素となります。
また、メールや連絡帳など文字として記録が残るものでのやり取りは、特にどのように相手に受け取られるかの配慮が必要です。
お客様のご事情を勝手に外部に漏らしたとき
他人の悪口を言ってしまったとき
お客様を含めて、街の人たちも私たちのことはよく見ていらっしゃいます。
ご自宅でケアをしているときにも、お客様やご家族様には丁寧な向かい方をしていても、同行しているスタッフにきつく当たっていたり、取引先の担当者など相手を選んで態度を変えたりしているような人は、その変化を見ている相手にも不快感を与えているのだということは知っておいた方がいいでしょう。
また、業務中ではないからという油断も禁物です。
一般的な迷惑行為を会社の制服を着たまましてしまうと、それはそのまま組織全体の評価を下げることにつながります。
制服を着ていなかったとしても、例えばレストランなどでお客様の情報を大きな声で話していれば、周囲の人たちには眉をひそめられますし、何かの拍子で会社名も出ようものならこれも組織の評価を下げる行為となってしまいます。
また、こうした火種からクレームが生ずるわけですが、対応後であったとしても、所内において皆でその情報を共有しておかないと、再び燃え始めるきっかけを与えてしまうことになりかねません。
クレーム対応後は、訪問時は誰もが同様に「あの時は大変申し訳ありませんでした」とお詫びを重ねていくという行動もとっておいた方がいいですよね。
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