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エッセイのようなもの

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エッセイと呼んで良いのだろうか?
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#日記

チョコレート盗み食いの真実。

チョコレート盗み食いの真実。

「最近noteでどんな記事書いてるの?」と夫が聞いてきたので、「この間は、夫にあげたバレンタインのチョコをこっそり食べたら、残り3つになったところでついに夫にバレてしまった話を書いたよ」と答えたところ、夫が「いやいや…」と呆れた顔をした。

「気づいてたよ。もっと前から、とっくに気づいてた」

へ!?

「だって、〇〇ちゃん(わたし)の好きなホワイトとかイチゴのチョコばっかりなくなっていくから。俺

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夫がホワイトデーを忘れていますように。

夫がホワイトデーを忘れていますように。

現在、3月14日の夕方。わたしは今、とてもドキドキしながら夫の帰りを待っている。夫がホワイトデーのことを覚えているのか、それとも忘れているのか。

どうか忘れていてほしいと願いながら、ドキドキしている。

遡ることたぶん5年。夫はホワイトデーをすっぽかすというミスを起こした。あれ、何もないのかな?そんなはずはないよな?さては23時59分にサプライズだな?と、あれこれ考えながら時間だけが過ぎた。日付

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夫はチョコレートが減っていることに気づくのか?

夫はチョコレートが減っていることに気づくのか?

バレンタインデーに夫に30個入りのチョコレートをプレゼントしたところ、自分も食べたくなってしまった。普段、チョコレートにあまり興味がないし、自分のために買おうとは思わないのに。人の手に渡った途端、輝きを増してくる。渡してすぐ、「ちょっとちょうだい」と言って恵んでもらったが、その翌朝も、どうしてももうひとつ食べたい。夫はすでに出勤している。

箱の蓋を開けてみた。とても、いけないことをしている気がす

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朝4時、突然の来客。

朝4時、突然の来客。

午前4時。玄関の方からガチャガチャと音がして目を覚ます。

夫か。「今日は忘年会だ!」と大張り切りで出社した夫がこんな時間に帰宅したようだ。しかし声も聞こえる。酔っ払いのひとりごとにしてはずいぶんハキハキと。なぜ?

ベッドから起き上がり、寝室のドアを開け、「おかえりー」と声をかけてみる。すると夫はわたしを見て、ばつの悪そうな顔で「あぁ…起きたか…」とこぼし、「ほんとにごめん!!これは緊急事態なん

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速達女子を卒業して、ハーゲンダッツを食べてやる!

速達女子を卒業して、ハーゲンダッツを食べてやる!

わたしは速達女子である。それは、なんでもかんでも、速達で送る人のことだ。

ここ1ヶ月くらい、ちょっといろんな提出締め切りが重なって、中には郵送のものもいくつかあった。もう!令和だって言うのにな!と思いながら汗だくで郵便局に通ううち、クールな仕事人であるおばちゃんスタッフに顔を覚えられて、やさしくしてもらえるようになってきた。ちなみにおばちゃんは、わたしが「速達で!」と言うと、すこしうれしそうな顔

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フリーランス主婦、家に帰れなくなる。

フリーランス主婦、家に帰れなくなる。

夜10時。朝から外出していて、へとへとになりながらやっと自宅の最寄駅まで帰ってきたわたしは、かばんの中を見て愕然とした。

……え?

とりあえず、一度かばんを閉じよう。

そんなはずない。

深呼吸をしよう。すうぅー。

かばんを見る向きを変えてみよう。

またまたあ〜。そんなばかな。すうぅー。

見えないはずのものが見えるのもこわいけど、見えるはずのものが見えないのもこんなにこわいのか。

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フリーランス主婦、大興奮する。

フリーランス主婦、大興奮する。

最近なんだか日常が物足りず、かといって海外旅行に行くような余裕や気力はなく、狭い家の中でひとり、もんもんとしていた。

非日常が味わいたい。ぜいたくっぽいことをしたい。自分を労いたい。だけど不妊治療が常に頭にちらついて散財する気にならない…そのあたりの思考を周回して二週間くらい。「そうだ ホテルのレストランのオーダービュッフェ、行こう。」というキャッチコピーが舞い降りてきた(コピーのコピー)。

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夫に政治家への転身をすすめられたフリーランス主婦。

夫に政治家への転身をすすめられたフリーランス主婦。

昨日、リビングでぽたぽた焼をかじりながらテレビのニュース番組を見ていたら、夫がわたしに妙なことを言ってきた。

「政治家になったら?」

先にお風呂入ったら?みたいなカジュアルなテンションで言われた。わかった!そうするね。ってなるかい。わたしが?政治家に?意味がわからない。人生の中で一度も選択肢に上がったことがない職業。

念のため夫に理由を聞くと、こう言われた。

「ひまがあるし、責任感と正義感

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わたしの大きなコンプレックスが生まれた日。

わたしの大きなコンプレックスが生まれた日。

数年ぶりにジーンズを買おうと思っている。まだしっくりくるものに出会えておらず買えていないけれど、ジーンズ選びで自分の足と向き合っていると、わたしのコンプレックスが生まれた日の記憶が呼び起こされてしまった。

秋になりたての、よく晴れた日。そのときわたしは中学生で、体育祭の練習をしていた。リレーの選手に選ばれたわたしは、とても張り切っていた。盛大に張り切って生きてきた人生序盤だったので、リレーの代表

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夫よ、これからも大いに忘れてくれ。

夫よ、これからも大いに忘れてくれ。

そうだ、酢豚を作ろうと思った。酢豚は結婚して同じ家で暮らしはじめたその夜に、わたしが作った思い出の料理。

しばらく作っていなかった。酢豚はめんどうな料理だとインプットされていたから。だけど今、わたしはひま。簡単なことをめんどうにしてしまおうキャンペーンを開催中の身。今だ。

スーパーで豚肉の見るからにおいしそうなやつと、ピーマン、玉ねぎ、にんじんを買って、ネットでレシピを調べて作った。つやっつや

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