見出し画像

全国のインスタ女子が集まる街、それは米原!?


ーーついに、我々編集部は憧れの地、米原にたどり着いたのであった

米原駅前

四ツ谷:……。

北山:なんか喋れよ。2時間以上かけて来たんだぜ。ほら、どうだい米原の印象は?

四ツ谷:これは……。

北山:言葉を失っているから、代わりに俺が言うしかないな。見事になんにもないね。駅前だけどお店が一軒もない。こんなにお店がない新幹線の駅なんてあるんだ。

四ツ谷:うーむ「意味を求めない」我々にはぴったりの地だ。
あれ? 高端は?

高端:すごいじゃん! 山があるよ!(山の写真を撮りまくる高端)

北山:山なんてどこにでもあるだろ。これは関東平野に生まれた人特有の感覚なのかもね。なんにしろ、喜んでる人がいて救われたよ。

高端:おい! この青岸寺ってとこ行こうぜ! 一時期みんなマッチングアプリのプロフィールにしてた映えスポットだよ! インスタ女子がわんさかいるぜ!

四ツ谷:こいつだけテンション高いな。それにしても、こんなところにインスタ女子が来るのか……?

北山:ほかに行くところもなさそうだから、とりあえず青岸寺に行ってみるか。

高端:お、この通り「中二通り」っていうんだ。お前らにぴったりだな。後ろから見てると馬鹿みたい。

中二通りを歩く

四ツ谷:ひとりだけ楽しそうで腹立つなあ。


ーー炎天下を5分ほど歩いて青岸寺にたどり着いた一行

立派な山門があった

北山:おい、高端。インスタ女子がどこにいるんだって?

高端:ひとっこひとりいないね。良いお寺ではあるんだけど。おかしいなあ。

高端が余計なことを言わなければ楽しめた綺麗なお寺

北山:ひょっとして、京都の瑠璃光院と間違えてるんじゃないの?

高端:そうかもしれない。

北山:全然違うじゃん……。

四ツ谷:さあ、困った。もうやることがなくなってしまった。この旅に「意味」はいらないかもしれないけど、暇なのは嫌だよ。

北山:そういえばさ、二人は琵琶湖見たことある?

四ツ谷・高端:ないな。

北山:じゃあ琵琶湖だけでも見るか。せっかく滋賀に来たんだし。ボーっと湖面だけ眺めてればいいや。あんまり意味ないから、趣旨にもあってる。

高端:琵琶湖唯一の無人島クルーズとかあるよ。これに行ってみようぜ。

四ツ谷:ああ、いいね。あとは地元のものを食べたら満足だ。川魚。やっぱり鱒とか鮒が有名みたいだし。

北山:お、琵琶湖クルーズ楽しそう! 米原もけっこう楽しめるんだな! 計らずも「意味」ができてきちゃった。嬉しい誤算だ。

高端:あれ、ちょっと待てよ。

四ツ谷:どうした?

高端:クルーズは長浜港から出ているらしい。これは、もう長浜旅行だね。

北山:もう仕方ないさ。


【「ルポ〇〇の世界」の編集部員たち】

北山:1994年生まれ。ライター。「文春オンライン」などに寄稿。今回の旅でイヤホンの充電器を失くした。署名は(円)。

四ツ谷:1996年生まれ。学術書編集者。インスタ・Twitterをはじめ一切のSNSをやっていない、Z世代随一のアナログ人間。署名は(四)。

高端:1994年生まれ。医療系メーカー勤務。腕時計が好きなわりに重度の遅刻病患者。署名は(高)。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?