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しゃっくりが止まらなくて難儀したことありますか2025・4・1
ちょっとした症状に効くおまじない、というのは古典落語やら近代文学やらによく出てきます。
魚の骨がのどに刺さったときに、象牙の撥(ばち:三味線を弾くときのギターのピックに相当するもの)で撫でると取れる、なんてのはちょっと粋だったりします。
おまじないと言いながら、本当に効くものもたくさんあって例えばこめかみに何かを貼る、というのは割とポピュラーです。頭痛の時に梅干の種を抜いたものをこめかみに
羊を数えて夜が明ける
眠れない時に「羊を数える」というのは皆さんご存知ですよね。「羊が一匹、羊が二匹…。」といくら数えても眠れない、というシーンは漫画なんかにも出てきます。なんで数えるのが「羊」なんだろ、と思っていたら、「sheep」が「sleep」と語呂が似ているから、というのが理由だと言われています。
その話でもおわかりの通り、この「羊を数える」おまじない(?)は英語に由来します。日本語では「ひつじ」と言っても
サイレント・キラー(沈黙の殺し屋)かくれむち打ちの恐怖2024・2・1
原因不明の頭痛、とかいつまでたっても治らない頚部痛とかの患者さんを拝見することがあります。医療機関を受診しても「異常ありません」と言われるんだけれども痛い、というパターンです。それだけではなく眼が疲れるとかよく転ぶようになったとかしんどくて犬の散歩もできなくなったとかいう症状が随伴するケースもいあります。
だいたいそういう方の頸椎を触診してみると、どこかに圧痛があります。たいていは第3、第4頸
耳と腰痛の意外なカンケイ 2023 1.1
頭蓋骨はひとつの骨ではなく、全部で23個の板状の骨がパズルのように組み合わさって形成されています。それで耳のあたりの骨を「側頭骨」と呼びます。この骨は「聞こえ」や身体の平衡感覚を保つうえで重要な働きをしています。例えばめまいのある人は必ずこの骨に問題があります。耳鳴りも同じ。幼児のころの中耳炎の名残で耳管に癒着があると、その影響で側頭骨の動きが悪くなってこれらの症状が起きてきます。
近年になっ
見ざる、聞かざる、嗅がざる2022・12・1
日本語には「耳を塞ぐ」という言い回しがあります。もちろん物理的な騒音に対しても使いますが、「あまりの暴言に思わず耳を塞ぎたくなった」のように、情報を受け取ることを拒否するときにも使いますよね。人間関係にせよその他の要因にせよ、私たちが受けるストレスは広い意味での情報です。自分に対する悪口や誹謗中傷、立場の上の人からの𠮟責、長々と続くつまらない話…。
視覚や嗅覚から受け取る情報にもストレスにな