◆ホントはおもしろい現代文__仮想 (茂木健一郎『脳と仮想』より。筆者の主旨をピックアップし再構成) 「サンタクロースは切実である」 サンタクロースがこの世に存在し…
◆ホントはおもしろい現代文__資本主義 2022/07/09 現在、私たちのあり方を大きく規定しているのは、おそらく政治でも芸術でもなく、経済であろう。その「経済」とは、資…
◆ホントはおもしろい現代文_垂直思考と水平思考 2022/06/30 思考の方法には垂直思考と水平思考があるという。「垂直思考」とは論理的な思考を意味し、前提をもとにす…
◆ホントはおもしろい現代文__ものと名前 2022/06/24 一般的には、もののイメージがあって、それに適する名前が付けられたと思われがちだが、実はそうではない。ものと名…
◆ホントはおもしろい現代文__坂を登る生命 2022/06/15 ベルクソンの言葉に「生命には物質の下る坂を登ろうとする努力がある」というのがある。では、そのままでは下る…
◆ホントはおもしろい現代文__情報 2022/06/12 「高度情報化社会」「過剰な情報」といった言葉をよく聞くが、ところで、「情報」とは何だろう。一般的には「お知らせ」「…
◆ホントはおもしろい現代文__価値観を揺さぶる現代評論 2022/06/10 世を覆う「常識」は動かし難く、絶対的なものとして個人に迫る。 しかし、そのすきまに手を突っ込ん…
勝山益義
2022年7月25日 12:59
◆ホントはおもしろい現代文__仮想(茂木健一郎『脳と仮想』より。筆者の主旨をピックアップし再構成)「サンタクロースは切実である」サンタクロースがこの世に存在しないことは、5歳の子どもでも知っている。クリスマスに赤い服を来た白ひげの人物が現れても、それがホンモノだと思う人は、まずいない。実際のところ、サンタクロースはおぼろげなイメージにすぎない。しかし、サンタクロースが、そうした、現実
2022年7月9日 13:00
◆ホントはおもしろい現代文__資本主義2022/07/09現在、私たちのあり方を大きく規定しているのは、おそらく政治でも芸術でもなく、経済であろう。その「経済」とは、資本主義経済。近代以降、急速に発展してきた資本主義経済は、今では、外的環境にとどまらず、僕らの思考や精神にまで深く浸透している。では、その資本主義とは、いったいどういうものだろうか。岩井克人氏は、それを「差異を媒介して利潤
2022年6月30日 09:45
◆ホントはおもしろい現代文_垂直思考と水平思考 2022/06/30思考の方法には垂直思考と水平思考があるという。「垂直思考」とは論理的な思考を意味し、前提をもとにすじみちに沿って考えることを指す。それに対して、「水平思考」とは前提にとらわれない自由な発想を意味する。近代以降、重要視されたのはもちろん前者であり、かのカントもケーニヒスベルクの小さな散歩道を規則正しくたどりながら、垂直的な
2022年6月24日 09:00
◆ホントはおもしろい現代文__ものと名前2022/06/24一般的には、もののイメージがあって、それに適する名前が付けられたと思われがちだが、実はそうではない。ものと名前との間に、必然性はないのである。構造言語学のソシュールほ、こうした性質を「言語の恣意性」と呼んだ。たとえば「イヌ」。四本足で、走るとけっこう速くて、噛んだり吠えたりするので少し怖いあれに、「イヌ」という名前がついているが
2022年6月15日 08:47
◆ホントはおもしろい現代文__坂を登る生命 2022/06/15ベルクソンの言葉に「生命には物質の下る坂を登ろうとする努力がある」というのがある。では、そのままでは下るだけの坂を、生命はどうやって登るのか。福岡伸一氏は、『新版・動的平衡』の中で、その可視化されたモデルの提示を試みている。「物質が下る坂」とは、すべての現象は乱雑さが増える方向にしか進まないという「エントロピー増大の法則」
2022年6月12日 20:47
◆ホントはおもしろい現代文__情報 2022/06/12「高度情報化社会」「過剰な情報」といった言葉をよく聞くが、ところで、「情報」とは何だろう。一般的には「お知らせ」「知りたいこと」。「知識に変化をもたらすもの」といった定義もある。が、その本質を考えてみると、情報とは「差異」であると岩井克人氏は言う。「アリババと40人の盗賊」のお話。アリババの召使いマルジャーナは、アリババの家を見つけた
2022年6月10日 14:55
◆ホントはおもしろい現代文__価値観を揺さぶる現代評論 2022/06/10世を覆う「常識」は動かし難く、絶対的なものとして個人に迫る。しかし、そのすきまに手を突っ込んでひっくり返してみれば、今までなかったような展望が開ける。世界が変わる。現代評論はそんな驚きと発見を与えてくれる。現代評論には「逆説」が多い。筆者は、深い考察を基に、常識や一般論に反する意見を示し、その根拠を論理的に提