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ホントはおもしろい現代文__価値観を揺さぶる現代評論

◆ホントはおもしろい現代文__価値観を揺さぶる現代評論 2022/06/10


世を覆う「常識」は動かし難く、絶対的なものとして個人に迫る。
しかし、そのすきまに手を突っ込んでひっくり返してみれば、今までなかったような展望が開ける。世界が変わる。
現代評論はそんな驚きと発見を与えてくれる。

現代評論には「逆説」が多い。
筆者は、深い考察を基に、常識や一般論に反する意見を示し、その根拠を論理的に提示する。
だから、そこには発見がある。常識を打ち破る力がある。
そして僕らは「偏見」から逃れ、自由になることができる。
僕らが学ぶ意義のひとつは、そこにある。

世を覆う常識は個人に対して支配的だが、実は流動的で、時代や社会によって大きく変わる。
従ってそれはひとつの見方考え方であり、その意味で、常識は「偏見」と言える。その文化的社会的「偏見」から、僕らを解放する力が現代評論にある。

「動的平衡」の福岡伸一氏は言う、「脳は勝手なことをする」。
その典型が錯視。木目が流れるように見えたり、同心円が回転するように見えたり。
脳は、僕らの意志とは関係なしに「現実」に手を加え、ありのままに捉える邪魔をする。

僕らは、生物学的にも文化社会的にも「偏見」に囚われて、生きづらさを感じている。現代評論は、その呪縛から抜け出すきっかけと力を与えくれる。
世界は開かれている。閉ざすのは自分。



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