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WONDER journal

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未来のいのち、死者のいのち、山川草木のいのちなどへの"みかた"や考えをめぐらせるきっかけになるような、アートやデザイン、クリエイティブな事例をお届けします。
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#サステナビリティ

More-than Human Food: 贈与の連鎖としての食から生態系バランスを考える

More-than Human Food: 贈与の連鎖としての食から生態系バランスを考える

こんにちは、Deep Care Labの川地です。

「食べる」って1日3回おこなう日常的な営みだけど、いろんな世界の拡がりを考えさせてくれる営みでもあります。『食べることの哲学』では、食は人間の動物的・生命的な側面と社会・文化的な側面がぶつかりあうような交点にある、と語られます。

食べなきゃ生きていけない、その意味では人間は他のあらゆる生きものと等しいし、一方でわたしたちはそこに生き延びる以上

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いのちを経済とデザインの中心に置き直す: Life-Centered EconomyとDesignの潮流

いのちを経済とデザインの中心に置き直す: Life-Centered EconomyとDesignの潮流

コロナウイルスはこれまでのわたしたちの社会の限界を明らかにしました。人と自然の分断・対立は今回のコロナ禍の背後にある大きな問題です。
同じく浮き彫りになった問題に、「いのち」か「経済」か?という問いがありました。経済を回し続けるのか、それを止めて(例: 飲食店を閉める)でも感染を防ぐのか。一方医療人類学者の磯野真穂さんはこれに対して、反論を唱えていました。

コロナにかかって亡くなりやすい人たちと

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【Weのがっこうレポート】「わかりあえない」わたしたちのウェルビーイングと、内から湧きでる倫理性|ゲスト: ドミニク・チェンさん

【Weのがっこうレポート】「わかりあえない」わたしたちのウェルビーイングと、内から湧きでる倫理性|ゲスト: ドミニク・チェンさん

みなさん、こんにちは。Deep Care Labの川地です。
先日・9月21日に、「Weのがっこう」のプレイベント第2弾&説明会として、ゲストにドミニク・チェンさんをお招きしたトークイベントが行われました。そのレポートをお届けします。

WIREDへの寄稿 (VOL.42 NEW COMMONS コモンズと合意形成の未来|More-than Human Commons)でも取り上げた「人間以上のケ

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Weのがっこう開校へ向けて: なぜ気候危機時代、"わたしたち"のウェルビーイングを探求するのか

Weのがっこう開校へ向けて: なぜ気候危機時代、"わたしたち"のウェルビーイングを探求するのか

こんにちは。Deep Care Labの川地です。今回、気候危機時代にわたしたちのウェルビーイングを探究するオンラインのラーニング・プログラム「Weのがっこう」を2021年10月8日(金)〜12月10日(金)・全10回で開校します!さらにさらに、9月21(火) にはドミニク・チェンさんをお呼びして、プレイベント&説明会も行います。

Deep Care Labでは「あらゆるいのちをケアする想像力を

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「大聖堂の思考」と 100年後へ向けたプロジェクト:Future Library

「大聖堂の思考」と 100年後へ向けたプロジェクト:Future Library

みなさんはの中には、何かしらのプロジェクトに関わっている方が多いかと思います。

日々、たくさんのプロジェクトが世の中をあらゆる方向へ変えていこう、としています。プロジェクトとは、<pro>前方へ + <ject>投げること、未来ーここではないどこかーへの投げかけです。

とはいえ、その未来の射程距離はどんどんと短くなっているように感じるのは、気のせいではないでしょう。

ぼくたちはいま、かつてな

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鶏の解体を通じて学ぶ、いのちを奪うこと・食べること

鶏の解体を通じて学ぶ、いのちを奪うこと・食べること

👹👹 この記事には鶏や鹿の死体、解体されている風景の写真が掲載されています。気分の悪くなる可能性のある方は、閲覧にはご注意ください👹👹

こんにちは、Deep Care Labの川地です。

先日、関わりのある会社のメンバーと京都の美山まで、鶏の解体体験をしに行きました。
ひとことで言えば、「生きるための知をはぐくむ」学びのあり方を模索している仲間たち。「自分たちが学びたいことをラフなノリ

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