2022年7月の記事一覧
ここに惜しみない沈黙を捧げよ
ぼくは予感した——みんな光に由来していること
まじりけのない薄暮
揉まれた氷 償いようのなさで
かたちを失った 森はあかるくそしてまた、くらい
新芽は甦るもの 雨のいちずさ
ふるえる手は赤土をわかちあい
見るもののない 神々しい麦のつやつやに
したたる稲妻 礼讃の
体言、そのあまりにつよい静止……
無垢へ ふくらみつつある耳朶
野の顔、——どうやって弔おう——そちらから邂逅する
濡れた野木瓜の
なぜわたしのなかに光があるのか
☆photopos-2870 2022.7.18
なぜ
見えるのだろう
わたしのなかに
光があるからだ
と答えるとしようか
ではなぜ
わたしのなかに
光があるのだろう
わたしにはすでに
光が与えられているからだろうが
それがいったい何なのか
わからないままだ
なぜ
好きなのだろう
わたしのなかに
愛があるからだ
と答えるとしようか
ではなぜ
わたしのなかに
愛があるのだろう
わ
【詩】あるとき言葉は
あるとき言葉は
とても無力でたよりなく
表現したいものに追いつかない
あるとき言葉は
誤謬を生み
いさかいの種となっていく
けれども
あるとき言葉は
あなたを深く癒し
こころに寄り添うものとなる
あるとき言葉は
あなたを励まし
明日を歩む活力となる
言葉は道具だから
その使い方によって
力を持つこともあれば
無力になることもある
言葉は人を
生かしも殺しもする
わたしは今日
言葉にどん
わたしというポリフォニーを生きる
☆photopos-2866 2022.7.14
わたしは
わたしという
ポリフォニーを
生きている
わたしが
いるということ
それは
わたしたちが
そして
せかいが
響きあっているということ
わたしが
わたしたちが
語るとき
せかいもまた
語っている
わたしが
わたしたちが
歩くとき
せかいもまた
歩いている
わたしは
わたしたちは
せかいは
そうして
いままさに生まれている