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夏夜

電線に
絡まりながら
アンタレス
夏夜に浸した
歌を手元に

繰り返す
虫の羽音に
せせらいだ
水場の風に
言葉を預け

僕はもう
何になるかも
忘れたら
声の全てが
宇宙に届く

やりたいことなんて何もなかった放課後 ぺっちゃんこにした鞄に詰め込んだ反逆 帰る所があるから座り込んだ深夜の路上 変えたい何者かを捕まえられなかった声 振り向くばかりの今から届けたいエール