家族風景
子を産み育て
結局何をやっているかと思えば
心配ばかりしている
生きる意味は 生きることそのもの
そんな撞着した言葉で
誰かと自分を納得させようと
必死に生に執着し
必死に子に執着し
何ひとつ手離そうとしないまま
死ぬまで生きるだけの人生
それでも親として
最後に子にしてあげられること
それは、死んでみせること
家族という場所は
ただ愛を育むところでも
ただ心を満たすところでもない
その手の温もりと冷たさ
両方を受け取める場所
誰にでも用意された
いのちの不思議に気づくための舞台
幕が降りたら
さあ 帰りましょう
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