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80'sの詩

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80'sの詩をまとめてみました!!読んでいただけたら、嬉しいです☆*:.。. o(≧▽≦)o .。.:*☆ 宜しくお願い致しますm(_ _)m♡♡♡
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2024年2月の記事一覧

詩「きっと」

詩「きっと」

ずっと 真っ直ぐ立っていた
風が吹いても
何かが倒れても
それが私と思ってた
それが人だと思ってた
他の誰かに決められちゃうこと
世界で一番 怖かった
自分で自分を縛っていたのに

何もかも知ったつもりで
何もかも大切にしているつもりで
何もかも…

私は当たり前に誰かの手をとって
そのまま笑っていたかった
思考が自分に追いつくまでに

詩「手紙」

詩「手紙」

言いたい事があります
ずっと 前から あなたに
伝えたい事があります
きっと ずっと前から あなたに

あなたには
あなたにだけは
知っていて欲しかった
分かっていて欲しかった

でも その手紙も もう
あなたの心には届かない
私の手紙も
もう どこにも行けそうにない

簡単に破けるものじゃないから
捨てられるものじゃないから

行き場を失った私の手紙

詩「寒いアパートで」

詩「寒いアパートで」

誰も知らないかもしれないけどね
今日 私は
人を傷付け 傷付けられ
このアパートに帰ってきました

電気も付けずにペタペタと歩くこの廊下
足が凍り付くほど冷たいのが
苦しい時なら
どうしてこんなにも敏感に分かってしまうのでしょうか?
幸せなら耐えられる
人の温もりとは かけ離れた この温度

「涙なんて温かくても
何の役目も果たしてないじゃない。」
独り言の様に呟いて
部屋の氷の壁を全体で抱き締め

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詩「清々しい朝に」

詩「清々しい朝に」

何も持たずに
今日という日に立っている

私は
昨日の夜に
欲望を捨て
幾らばかりを失い
真っさらになったのだ
私は
こうなる事を
以前からずっと恐れていたのだが
実際に そうなったら
妙に清々しかった

私は
人生の何処かで
侵食されていたにすぎなかったのだ
何かを失ったとしても
私は私だったのだ

太陽の光は 平等に私達を照らす
持つ者 持たざる者を気にしているのは
人間だけにすぎない
窓を開

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詩「遠い昔のお話」

詩「遠い昔のお話」


ぎゅって手が痛くなる位
固く 固く 結んだね
離したのは
どっちだったっけ?

私は あなたの後ろを
ニ、三歩離れて
歩いていました
ずん ずん ずん

急に足が重たくなったのかなぁ
それとも
あなたの速度が追いつけない位
どんどんどんどん
速くなっていったのかなぁ?

おいで おいで

そう 笑って
あなたは振り向いてもくれなかった
ただ ひたすらに
自分の信じる道を
私とは違う道を
あなた

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詩「きらめきの中で」

詩「きらめきの中で」

あなたという きらめきの中で
私は 共に生きる

木々の隙間から漏れる緑色の輝き
海の表面に集まる光の雫たち
全て
あなたの微笑みの欠片が散りばめられている
時代の風が優しく背中を押す
一歩
また
一歩
あゆみを進める

あなたと同じ時間の中で
私は呼吸する
生の喜びに満ちて
心を解き放つ
この世に一つしか存在しない
やわらかい
春のはじまりの
きらめきの中で

詩「表現者達の叫び」

詩「表現者達の叫び」

いつまでも
無限のキャンバスに
描いていたかった

今は
限られた枠の中を
恐る恐る
描いている
表現は
行ったり来たりしている
自由は
ある様でなかったりする
(昨今、もどかしさを感じている。)

それでも
自分の気持ちが空回りしない様に
最低限度の注意を払いながら
飛ぶ様にしている

文学者達は追求する
言語は足りているか?
言葉は生きているか?
想いは失ってはいないか?
表現に頼りきってはい

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詩「戯言(たわごと)」

詩「戯言(たわごと)」

黒い黒い髪を靡かせて
草原を裸足で駆け巡っていた時に
私の泥だらけの手をはらって
何事も無かったかの様な顔をして
去って行った
あなたの冷たい後ろ姿を今でも覚えています

長い長い時が経って
私は自分を繕うことを覚え
今までの面影を隠す様に
雅な香りを身に纏った頃
あなたがあの街から
気まぐれに帰って来て
立ち尽くしていた私を見るなり
肩に手を回して
こう呟いたのです

「綺麗になったね。」

詩「待ち合わせ」

詩「待ち合わせ」

遥か遠くに聞こえるのは
あの途方もなく感じる
保障されていない
時の重みだけで

針が1回転する間に
私は 何度 心の中で
あなたの名を呼んだのだろう?
私は 何度
行き過ぎるだけの男を
あなたの姿に映し変えたのだろうか?

時の中
ぐるぐると
あなたが行ったり来たりしている途中
私は そこに縛り付けられたまま
その場から動く事は出来なかった

まだ
あなたの影が来るのを
信じていたから

詩「枯れない花」

詩「枯れない花」

伝え切れない哀しみを養分にして
あなたは
いつも咲いていた
生命の強さを抱いて

私が触れても花弁は散らない
他人に盗れない気高さは
いつも果てしない優しさと
隣り合わせにあった

腰が曲がり
小さくなっても
最期の瞬間まで
自ずから
散ろうとはしなかった
あなたは
生きている時間の中で
沢山の人々の心に種を蒔き続けた

私も
その内の一人で
あなたが居なくなった今でも
私の心の中に
あなたという

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詩「飛べ ルイス」

詩「飛べ ルイス」

飛べ ルイス
何処までも遠くへ
あの遥か彼方まで
僕も思考は飛ばせるから
君と一緒に飛んで行くよ

僕は現代の罠に嵌って
足が根っこの様に
雁字搦めになってしまった
もう身動きは取れまい
奴等も最初から
それを望んでいた
栄光が全ての邪魔をした
僕は僕で良かったのに
人生のやり直しはきかない

ルイス
君に僕の作品を記した
誰かの代わりではなくて
正真正銘
僕だけのものだ
僕の人生の為に書いた

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詩「過ぎて行く時間の中で」

詩「過ぎて行く時間の中で」

湖の底に眠っている魚の夢を見ました
泳ぎもせず
何もできず
泡も吐かず
まるで
時が止まっているかの様な…

上では
他の魚が
「遊ぼうよ」
って泳いでいるのに

水面は高くて
遠くて光っているのが
より怖くって…
端と端の長さも知らないのにね
そんな魚に同化していく自分を見ました

頭が壊れていないから分かるのです
背中をハリで刺される様な
あの痛さが
無理矢理 誰かに捕られる様な
あの怖さが

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詩「孤独」

詩「孤独」

太陽の光を浴びて
ずっと
僕の隣で生きてきた君

同じ空気を吸って
同じ水を飲んで
風がそよげば二人で揺れた

ねぇ
教えてくれよ
あの小さな手が
どうして君だけ連れて行ったのか
僕は、ここから動けない
どうして君だけ連れて行ったのか
僕は、ここで枯れるのを待つだけ

また茎が伸びて
いつかは
大きな花が咲くだろう
でも、それは君じゃない
僕が望んだ君じゃない

君がいなくなることなんて
僕は一瞬

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詩「チョコレート」

詩「チョコレート」

高揚している私の温度は異常に熱い
口に含んだら
一気に溶けた
昨日
自分で作ったチョコレート
一瞬で
儚く消えて行った

切ない青春の思い出の一部に自分でした
誰もいない教室の
校舎の窓から顔を出して
「これで、いいの。」
と呪文の様に呟いた
伝わらない想いが此処にある
(伝えるべきではない相手もいる。)

苦い苦い
お砂糖少なめのビターチョコレート
それが
私の青春の味