詩「清々しい朝に」
何も持たずに
今日という日に立っている
私は
昨日の夜に
欲望を捨て
幾らばかりを失い
真っさらになったのだ
私は
こうなる事を
以前からずっと恐れていたのだが
実際に そうなったら
妙に清々しかった
私は
人生の何処かで
侵食されていたにすぎなかったのだ
何かを失ったとしても
私は私だったのだ
太陽の光は 平等に私達を照らす
持つ者 持たざる者を気にしているのは
人間だけにすぎない
窓を開けると
今日という名の風が吹く
この清々しい朝に
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