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人の心をモナカアイスに例えてみた

人の心は目で見えないため、分かりづらいものではあります。

そのため、人の心を知る方法として、心理学を学んだり、行動パターンを覚えたりしている人もいるかもしれません。

それとは逆に、精神疾患は、情報が多い分、対応方法を混乱させていることもあります。

理屈ではない部分が多いのも人の心でもあるため、逆に、知識や情報の多さが人の心を見えなくさせている可能性もあります。


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私は、もう少し、身近にイメージできる形で人の心が理解できると、もっと、気軽に接することができるのではないかと思います。


例えば、
精神疾患と聞いて、
状態や心境を頭では理解できていても、その人の気持ちをイメージできるとは限らないと思います。

実は、心理カウンセラーの中にも、そういった日常と同じ形で理解している人達が多いのが現状でもあります。

その理由としては、精神疾患を説明している内容は精神科で取り入れられている医療の知識だからです。

精神科では、
症状に対してお薬やリハビリなどで治療をしていきます。

心理カウンセリングでは、
相談者の自己治癒力、自己成長力をお話の中から引き出して、気持ちの消化や自律を目指した関わりをしていきます。

このように対応方法が全く違う場所の知識を活用しようとしても、上手く使うことができないのは当然のことです。

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そこで、私は、
心理カウンセラーとして、ライフセルフサポーター講師として、医療の世界では精神疾患と言われている症状を、日常的にイメージしやすい形に言語化してみることにしました。

そうすることで、医療の世界で使われている病名に捉われず、身近な形で認識できると、お互いで助け合いやすくなり、心理カウンセラーとしても頭ではなく心で関わりやすくなると考えているからです。

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精神疾患には、色んな要因があります。

今回の内容は、その、ごく一部にはなりますが、可能性の一つの見方として読んでいただければ幸いです。

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まず、
イメージしやすい人の体から見ていきます。

人の体は筋肉で動くことができています。
そして、その軸となるのが体幹(インナーマッスル)です。

この、体の役割をモナカアイスに例えてみます。

外側のモナカが筋肉だとしたら、中のアイスが体幹です。
どれだけ外側のモナカを強化させても、中のアイスが溶けてしまうと全体的にバランスが崩れてしまいます。

なので、体を鍛える時には、体幹も鍛えることは大事なことです。

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そして、
これを人の心に例えてみると、
外のモナカが自分の心だとしたら、中のアイスは心の土台です。

心の土台とは、
自分は「愛されている」「支えられている」「信頼、信用されている」「認められている」「必要とされている」「頼られている」「存在意義を感じられる」など、自分以外の存在から感じ取れるものといえます。

それは、生きていくための自信や自分の軸にも繋がるものでもあります。

この、心の土台が感じられていなかったり、感じられていない現状を見て見ぬ振りをしたり、感じられていると自分に思い込ませて気持ちを誤魔化すことで心のバランスが崩れていきます。

心のバランスが崩れると、無意識に自分の「出し方」「出す相手」「出す場所」などを間違えて、人間関係を複雑にさせてしまう状態が「アダルトチルドレン」と言われているものでもあります。

さらに、周りから見えやすい外側の部分だけを強化させようとすることで、本来の自分らしさを見失っていくこともあります。

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心の土台は、育った環境や家族との関わりが強く影響していきます。

しかし、これは「どんな環境で育ったか」ではなく「その環境の中で自分がどう感じていたのか」の方が重要になってきます。

それは、必ずしも「親の与える愛」と「子どもの求める愛」が一致しているとは限らない時もあるからです。

なので、誰が良くて誰が悪いというお話ではありません。

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そして、この、心の土台が安定しないまま年数が経つと、内側で溶けてしまっているアイスで外側のモナカまでふやけていきます。

そうなることで、誤魔化しが効かなくなったり、自分自身でコントロールしていくことも難しい状態になっていきます。

その結果、うつ病、双極性障害、パーソナリティ障害などの精神疾患、
もしくは、
知的障害、ADHD、自閉症スペクトラムなどの発達障害と診断されることも少なくありません。

(アダルトチルドレンは病気ではないため、医療の診断基準では精神疾患や発達障害と見立てる場合もあります)

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日常生活で、話の聴き方(傾聴力)を高めるためには「自分自身の想像力を膨らませること」と「物事を見る視点を増やすこと」で話の聴き方に大きな差が出ると思っています。

例えば、
もし、目の前の人が、
内側のアイスが溶けて、外側のモナカもふやけているのに、それでも頑張ろうとしていることが分かった時、その人に「頑張れ」とは言えません。

むしろ「少し休んだ方がいいよ」と声をかけたくなります。
それとも、本人は気づいていないようであれば「今、無理してない?休んだ方が良い時かもしれないよ」と、気づかせてあげたくなるかもしれません。

それが、一般的に言われている「うつ状態、うつ病」の人への対応です。

うつ病の人に「頑張れ」と言ってはいけない。
ではないんです!

病名以前に、
頑張りすぎている人に頑張れというのは、さらに、相手に負担を感じさせてしまう可能性が高いので言葉がけとしては間違っているということです。

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場合によっては、逆もあります。

内側のアイスは固くても、外からの熱が強すぎて、外側のモナカだけがふやけたり、壊れたりしてしまうこともあります。

その結果、
外側の刺激で内側の部分にまで影響が出てしまう場合もあります。

「どんな言葉をかけてあげるか」よりも「目の前の人がどんな状態なのかを想像してあげること」で、自然と、かけてあげる言葉もその時その時で変わってくるということです。

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「普段から、心のバランスを気をつけていても、いつの間にか疲れが溜まって気づかないうちに気持ちに余裕がなくなっていることもあるかもしれません」

「素直に気持ちを言えずに抑え込みすぎて、間違った形で爆発することもあるかもしれません」

「周りに心配をかけないようにと気を使いすぎて、壊れてしまってから、自分の気持ちを疎かにしていたことに気づくこともあるかもしれません」


まずは、身近な人達が、お互いで相手の変化に気づいてあげることができると、早い段階で救われる気持ちもあると思います。

そのためにも、時には、専門的な内容よりも、普段の生活からイメージしやすい形で理解を深めていくのも大事なことかなと思います。

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ライフセルフサポーター養成講座 LiSS 
講師 旭 美由紀

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