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小山陽子
2024年3月31日 22:22
小さい頃から本を読むのが好きです。沢山は読めないけれど、これからも読書を楽しみながら、自分の世界を拡げていきたいと思ってます。そんな私の本棚には、母の影響で好きになった田辺聖子の小説、モンゴメリの赤毛のアンシリーズ、上橋菜穂子の守り人シリーズがあります。成人してから、少しずつ買い足していきました。仕事中にお客さんに薦めてもらった小説も増えてきました。佐伯泰英や葉室麟などの時代小説は、自
2024年2月19日 00:47
今、NHKの大河ドラマ「光る君へ」を毎週楽しみにしています。平安時代に生きた紫式部の人生を描いた物語ということで、平安貴族文化が好きな自分としてはこれは観るしかない!と心待ちにしていました。私は実家に居た頃、母の本棚から面白そうな本を物色して読んでいました。その中に田辺聖子の「むかし・あけぼの」(清少納言が主人公の小説)や、与謝野晶子が現代語訳した「源氏物語」がありました。小さい頃から思春
2023年10月18日 01:37
美味しいご飯の出てくる小説が好きだ。田辺聖子さんの小説「鏡をみてはいけません」は、主人公・中川野百合(のゆり)が朝食を作っているシーンから始まる。野百合は、小鳥の啼(な)き声の入ったテープをキッチンに流しながら、口笛を吹きつつトマトをむいてる。テレビのニュースはつけているけど、音声をほとんど絞っている。そこへ十歳の男の子・宵太(しょうた)が降りてきて、まだよく知らない同士の二人は、礼儀正し
2023年9月16日 01:48
自分の生きている限り付いてまわり、切り離すことのできない性質がある。それを呪い、疎ましく思い取返しのつかない引け目だと考えて苦しみながら抱えているうちに、その特質を持つ自分こそが世界から切り離された、特別な存在だと考えるようになる。その性質こそが自分だと自分には特別な役が与えられているのだとそれが唯一の存在証明だとでもいうように。アイデンティティーといっても、これは他
2023年9月13日 13:59
小さい頃から何度も読んだ本がある。田辺聖子さんの「むかし・あけぼの」。平安時代に生きた清少納言の人生を、歴史を紐解き、田辺さん独自の解釈を加え生き生きと蘇らせた長編だ。田辺聖子さんといえば、関西弁の軽妙なやり取り、大阪の食や笑い、少し癖のある文体、そういったイメージが先行するかもしれない。けれど「むかし・あけぼの」は田辺さんのエッセンスが盛り込まれつつも、清少納言という女
2023年9月5日 10:51
西加奈子さんの「サラバ!」。タクシーのお客さんに薦めてもらい、手に取りました。西加奈子さんはテレビで拝見して知っていましたが、彼女の本を読むのは始めてでした。すごく面白かったです。「サラバ!」は、ざっくり言うと一人の男性が、自分自身として生き始めるまでの半生を描いた物語です。主人公の男性がイランで産まれた瞬間から大阪・エジプトで育ち大人になっていくまでの過程を丁寧に描いてい