見出し画像

🎶⭐️行け、旅に、今こそ  801

※ヘッダー画像は、撥水スプレーをしただけで気が済み、パッキングしてないバッグ&バックパック
※タイトルは混声合唱曲「組曲 旅」より「旅立つ日」の歌詞部分
※Amazonアソシエイト•プログラムに参加しています


2学期の始業式、担任から夏休みにどこに行ったか?誰と会ったか?何をしたか?と訊かれるのが嫌だった。
旅行や行楽の思い出がない。
夏休みに限らず、家族旅行の習慣がない家庭だった。
両親の実家に泊まりに行くのを除けば、父の勤務先の保養所に泊まりに行った「淡路島」「大山」の2回だけだったと思う。


淡路島に行ったのは風が強くて寒い日で、陸続きではなかった当時、乗り物酔いをする質の私はフェリーが揺れて辛かった。
ダブルの紺ブレを着て行ったこと、保養所の温泉プールで泳いだこと、お土産にフグの形のキーホルダーを買ってもらったことを覚えている。


大山に行くときは学校を早退した。
滅多にない機会で興奮したし緊張した。
山菜のシーズンだったから春だったんだろう。
頂上まで登ったのに、山の景色も何も覚えていない。
麓でタラの芽やスカンポ(イタドリ)を採ったことだけが唯一の思い出。


そういえば、母から無理矢理キャンプ教室?とスキー教室(2回)に入れられたことがある。
長野県大町市に指導者と子どもだけで連泊。
母方の祖父母にとって初孫だった私は、祖父母と新幹線に乗ったり、はとバスに乗ったこともあった。
これも旅行か。


その後は母が新興宗教にどっぷりハマってしまい、「遊んだら遊んだだけの結果しか出ない」「遊ぶ暇があるなら常に努力」とよりいっそう旅行から遠去かってしまった。
旅行どころか、友だちと買い物•プール•ボーリング•スケート•映画•遊園地などに行くにもひと苦労した。
行った後には、まるでとんでもないことをやらかしたように母から責められた。


高校では混声合唱に参加した。
夏休み、冬場はスキー場になる高原に合宿練習に行った。
スイカ割りをしたスイカを狙う、ハエの大きさに驚いた。
そのときに練習していたのが「組曲 旅」だった。
修学旅行以外の旅行とご無沙汰だった私は、歌詞にあるような「旅への憧れ」に共感できなかったし、旅行に行きたいとも思わなかった。


コンクールでは、オーケストラではなくピアノの伴奏で歌った←当たり前
流石にウクレレでは弾き語れないけれど、鼻歌では今でも結構歌ってる。
料理をしながらとかね。

「旅立つ日」「村の小径で」「旅のよろこび」「なぎさ歩めば」「かごにのって」

旅行に興味のない期間は思いがけなく長く続いた。
今なら、若いうちに旅をしないなんて勿体ないと思うけれど、刷り込みって恐ろしい。
少しも行きたいとは思わなかった。


旅行の再開は、元夫Hの鶴の一声。
言い出しっぺはHだけど、プランニングはいつも私に丸投げ。
当時はそれなりに楽しい想いをした筈なのに、由美(仮名、長女)はすっかり旅行嫌いになった。
末っ子の進(同、一人暮らしの次男)は幼な過ぎて家族旅行の思い出はないらしいけれど、社会人になってから出張が多く、旅も楽しんでいる。
修(同、長男)は毎年必ず2回、友だちとコミケに出かける。

その後、Hから経済的に自立したくなり、パートながらシフトにはフルで入ってがむしゃらに仕事をした。
ところが何かと目立っていた私は「パートの分際で」と特定の上長からサンドバッグにされてしまった。


ただひとりストレッサーがいるだけで、出勤が憂鬱になる。
逃げろ、避けろ、と言われても執拗に追い回されてしまう。
庇ってあげたいけど自分が標的にされるのは怖いからごめん、と見ぬふりをされる。
デクレッシェンドというかフェイドアウトというか、決して希死念慮ではないけれど、黙って静かに消えてしまいたい、存在をなくしてしまいたい……


そんなとき、突然ぽこんと頭に思い浮かんだ。
「旅に行こ」
「ひとりで行こ」
「黙って行こ」


毎日残業して帰宅しては、私しかやる者がいない家事が待っている。
365日年中無休でシフト制の職場ゆえ、連休はほぼない。
旅慣れていない私がプランを考えるには時間がなさ過ぎる。
今ほど一人旅プランは充実しておらずかなり割り高だったけれど、パッケージツアーに的を絞った。


これ2011年のこと。
2010年、スマホの普及率は4%。
スマホがフューチャーフォンを追い抜くのは2013年。
私、ガラケーも持ったことなくて、初ケータイが初スマホ。
しかも2018年。
情報を集めるのは専ら、新聞広告や折り込みの旅行会社のチラシ。


沖縄行ったことない→沖縄行こ→八重山諸島5島。
初ひとり旅、どうしてそうなる?
そうと決まれば2〜3ヶ月前からシフトの根回し。


夜中と早朝に荷造りしてはクローゼットに隠して出勤。
帰宅しても何食わぬ顔をして家事をこなし、家族宛ての置き手紙を認める。
「決して探さないでください……」
いやいや、由美宛ての手紙には帰宅予定日と旅行会社の電話番号くらいは書いたと思う……多分……知らんけど……


殆ど旅行の経験がなく、乗り物酔いをする質で初飛行機体験がひとりぼっち。
よりによって気流の状態が安定せず、飛行中一度もシートベルトのランプが消えることはなかった。
上下にバウンドするようなフライトのまま石垣島へ。
旧石垣空港は滑走路が短く、ありえない角度で降下し、いきなり止まる。
初心者にはなかなかの試練だった。


2泊3日で石垣島→竹富島→小浜島→由布島→西表島を巡った。
台風一過のタイミングで「こんなにきれいな川平湾は見たことがない」と地元の人が言っていた。


今でこそ全国のあちらこちらにある星野リゾートだけど、当時は未だOMOもオープンしてなくて、「憧れの」というイメージ。
2泊とも星野リゾートの違うホテルに泊まれたのはラッキー。


翌日、職場にお土産を持って行くとあっという間に噂が広まる。
120名程度の事業所なんだけど、スタッフルームに休憩しに行くと「旅行してたんだって?」「1人で行ったんだって?」わちゃわちゃ……
何年も後のこと、会議のため本社出張した後の会食で、本社に異動になっていた当時の館長が「書き置きして旅行に行ったのが衝撃やったわ」と話していたから、よっぽど話題になってたんでしょう。


職場ではいつしか「ひとりでふらりと旅に出る人」「家族にも職場にも内緒で書き置きを置いて行く人」に認定。
実際にはパッケージツアーを穴が開くほど比較して、シフト調整のために必死のパッチで根回ししたんだけど。


旅行の写真を撮り始めたのはnoteを始めてから。
想い出は自分の中にあるだけで充分と思っていたし、そもそも当時はデジカメもケータイも持っていなかった。
今となってはちょっと残念。

妹を誘うようになったのは2015年に弟が再婚したとき。
当時、弟は九州大学と熊本大学で仕事をしていたとはいえ、どうして海の中道で挙式するかなぁ。
私が両親を連れて行かにゃならん。
誰も腰を上げないから、仕事の合間を縫ってプランニング。
ケータイもPCも持ってる妹がやればいいし、何なら弟がお膳立てしてから招待してくれればよかったのに。


苦労して作ったプラン、披露宴後1泊して帰るのは余りに惜しい。
よせばいいのに、ゆふいんの森号に乗って湯布院温泉にもう1泊するオプションを考えてみた。
ああ、お節介。
体調に自信のない父(2019年没)は「一刻も早く帰りたい」。
仕方ないので博多駅で馬肉料理のランチタイムを楽しみ、両親を新幹線に乗るまで見送り、妹と女ふたり湯布院旅。


あっ、想い出した‼︎
弟の最初の結婚は金沢。
元妻さんの母校のチャペル。
このときは、両親•妹•我が家5人で金沢に向かい、金沢ではHがレンタカーを借りたのだった。
弟夫妻と同じホテルに泊まった翌日、山に行ったり観光をしたりしたっけ。
これも旅行といえば旅行だったか。


2020年はコロナの蔓延で、予定していた旅行が割りとぎりぎりのタイミングでキャンセルになった。
翌年には晴れて?Hと離縁した。
その翌年にはうつ病で休職。
旅行熱が再燃することはもうないか、と思ったけれど、2023年から年2回の小旅行を再開。
妹と行くようになって費用負担は減ったけど、一度くらいは妹の方から提案してくれてもいいんじゃないの?


なんてことを思いながら、7月7日(日)早朝から五島列島に向けて出発する予定。
準備?
出かけるまでにはするつもり、多分。
由美と修には、3日間いないからねと口頭で言った。
返事をしないから、伝わってるかどうかは判らない。
iPhoneのストレージは残り8%。
写真をあんまり撮れないのが辛い。
それとさ、いつもはバス&モノレールで空港に行くんだけど、日曜日はバスの始発が遅くて集合時刻に間に合わない。
タクシーGOで予約したら、丁度良い時間帯は予約がいっぱい。
寝不足で早起きしてめっちゃ早いタクシーに乗って、モノレールの駅でめっちゃ待って、空港でもめっちゃ待つ予定です。
とほほ……

タクシーGOを使い始めたキッカケ⤵️




2011年台風一過、初ひとり旅は八重山諸島5島巡り⤵️



2012年ひとりでラベンダーシーズンに道央と道南。バス移動が長過ぎて辛かった⤵️



2013年ひとりで屋久島。1週間に10日降ると言われてるのに傘要らず⤵️


2014年ひとりで東北5県へ。桜•水芭蕉•カタクリの花を観る。奥入瀬で星野リゾート泊⤵️


2015年弟再婚、海の中道で一泊後、湯布院へ妹と初ふたり旅⤵️


2016年カニと但馬牛を食べに城崎へ
妹と浴衣で雪の川沿いを外湯めぐり⤵️


2016年ひとりで水芭蕉を観に尾瀬トレッキング。宿を出ようと思ったら部屋のスリッパを履いていて焦った⤵️


2017年妹と雪の飛騨と白川郷。節分の日で七福神が鬼を払ってくれた⤵️


2017年妹と道後温泉&別子銅山。初めて勤めた会社が○友化学、いつか行きたいと思っていた⤵️


2018年妹と南九州。目的は砂蒸し風呂と桜島。新燃岳が爆発的噴火、霧島では傘が灰だらけ⤵️


2018年妹と日本で一番早い紅葉を観ようと大雪山トレッキング。初雪⤵️


2019年妹とネモフィラ•藤シーズンに花めぐり。鬼怒川温泉泊⤵️


2019年妹と初めてのミステリーツアー。シェラトングランデオーシャンリゾートと黒川温泉泊&広範囲の観光でコスパ良き⤵️


2019年妹と9日間しか紅葉が観られない九年庵と門司へ⤵️


2020•2021•2022年はコロナ禍で
旅行できず


2023年ウニを食べてレブンアツモリソウを観るために妹と利尻島•礼文島トレッキング⤵️


2023年360°の紅葉を観るため妹と安達太良山、裏磐梯泊。初めて飛行機に乗り遅れたし2日目には妹を怒らせた⤵️


さてさて本日は妹と初五島列島へ。
noteはほんの少しだけ留守にします。
どんな旅になるのやら。
それより無事に空港まで行けるのか、私‼︎
まさかの人力ママちゃりか⁇





#66日ライラン  11日目
#ヤス_ウエダヤスシ 様⤵️

#note祭 #プリン 様⤵️

#エッセイ #ブログ #コラム #散文 #雑文 #身辺雑記 #旅行 #旅 #ツアー #一人旅 #国内旅行 #観光 #花見 #紅葉 #パンフレット #星野リゾート #写真 #混声合唱 #合唱曲 #組曲旅 #旅立つ日 #バス #モノレール #タクシー #タクシーGO #うつ病 #無職 #失業中 #エッセイ部門  600日目

この記事が参加している募集

#旅の準備

6,515件

#わたしの旅行記

1,514件

#創作大賞2024

書いてみる

締切:

サポートしていただき有難うございます💝