茶埜子尋子
素肌をさらされて 並べられた 親指で押し潰したら じわりと畔ができそうな 美しいつやめき それ程に切れ味の良くない刃が その身を押し削って 薄くなった表面は パタパ…
人魚が歌う海へ 時をかけて クジラがつくる音楽を 聞きにいこうかな 銀色で縁どられた 触れられないものばかりの星 スー…せらせラセラ スー…せらせラセラ 逆再…
宇宙には前からすごく興味があって でも科学的な興味ではなく、 スピリチュアル的なもの わたしは小さいころは 『 宇宙とは、神様がつくった宝石箱』 だと思っていた 小…
生きているのは自分のためだよ 最初はそうやって産まれてきたのさ そのうち大切なもので溢れていくから 誰かのために生きたくなるの 遠くにみえる白い花 丘の向こうの…
ガラクタみたいな ときめいた石ばかりあるの 乾いた土は きょうも乾いて 星は眩しく瞬いている 薄っぺらい服 きみとぼくを遮って そんなことだけで 夢をみれる …
いつから永遠を望むようになったのだろう 流れゆく歪な人影を 拒んで見えないようにして ぼくらも当然 大きな塊の一部で 望むことすら許されないのに きみがぼくの手…
星になる ぼくはここから 0になる ぽうっと光った魂は やさしい強さで昇ってく せらせら せらせら 美しく歌う野原には 幾千の蛍たちが 集まって ぼくへ光を託し…
雨雲を引きちぎって 地肌をさらけ出して 裂け目から きらきら やさしい光に包まれたら 大切ななにかが きゅっと摘まれたみたいに わたしのトキメキを 探し当ててし…
すきま風を拾っては 洗濯して 生きるのに必死な 蝉を見てた 後どのくらい生きるのだろうか ぼくみたいな生き物と 同じにしてごめん 解は見つからないのに そよ風を…
小さな星を 満たしている たいせつなものを 見失わないように 永遠と呼んでいいのは きみとぼくの間の 触れられない艶めきだけ 透明ななにかが ぼくのこめかみで爆…
きみが知りたい あたかも入水するように 薄い紙が尊い気もちを知ったかのように 変わることのない気持ちは 深いところへおちてゆく 息苦しさを知らずに この海の暗…
息を呑む わたしたちのメモリーズ 見えないものへ きらめいて 口笛も 飛べない鳥のメモリーズ 足首のきず 庇って 白鳥を抱いた人 木陰で捕まった人 窓辺で飛びだ…
月のおもかげひろがって あなたの肩へとどいたら ねむれない夜も あたためてゆく ギターはひかないよ きみがいるから きみがいるから 茶埜子尋子
高い音がする方へ トキメキが足りない方へ 変わって 変わって 花のいのちも 奪ったら 明日への切符が 届くから 土星のまわりで 引き裂かれて きみのそばで 詩…
きみのなみだが 言霊のように 降り注いで どうすれば生きれるかなんて 分からなくなってしまった 見たこともない 宇宙の意味を考えて 裸足のまま飛び降りる 蜃気楼…
青く燃える きみの瞳のように 時代が輝きはじめている ざわざわと震える あの山々の連なり 時代は君を待っていた 花びらの先のように 細やかな潤いは いずれ黒曜石…
2024年8月6日 19:07
素肌をさらされて並べられた親指で押し潰したらじわりと畔ができそうな美しいつやめきそれ程に切れ味の良くない刃がその身を押し削って薄くなった表面はパタパタと板の上に落ちてゆくブブ、ブブ、、 可愛くない音響くたびに敷きつめられてゆくふたつを切ってしまったらオレンジ色のマリーゴールド畑かはたまた貼り付けられた昨日の花火かなんだかもったいなくてなん
2024年8月2日 19:21
人魚が歌う海へ時をかけてクジラがつくる音楽を 聞きにいこうかな銀色で縁どられた触れられないものばかりの星スー…せらせラセラスー…せらせラセラ逆再生しているような音の中でシリウス的営みが拡げられている整頓された美しい模様わたしたちのこころも同じ形昔なじみのガイドは青色の未来世へ導いてくれるの海底の下の朽ちた文明わたしたちだけじゃ生き
2024年7月26日 21:12
宇宙には前からすごく興味があってでも科学的な興味ではなく、スピリチュアル的なものわたしは小さいころは『 宇宙とは、神様がつくった宝石箱』だと思っていた小さな小箱の中に何億光年の宇宙が広がってて、水金地火木土天海冥の大きな宝石それを眺める神様そんな感じ近ごろは変わってきたことを書きとめておこうと思うそれが、今は『自分たちが思っている宇宙をひとつの星と考える』
2024年7月25日 19:03
生きているのは自分のためだよ最初はそうやって産まれてきたのさそのうち大切なもので溢れていくから誰かのために生きたくなるの遠くにみえる白い花丘の向こうの診療所生きていることを投げ出すくらい疲れきったあとに見るこの丘から見る海はおそろしく綺麗で今まで募らせていた暗いものもすべて美しい絵画にされてしまうねえわたしは自分のために生きているよ傷つけられ
2024年7月23日 19:18
ガラクタみたいなときめいた石ばかりあるの乾いた土はきょうも乾いて星は眩しく瞬いている薄っぺらい服きみとぼくを遮ってそんなことだけで夢をみれる 路地裏のねこがぼくらを巻きこもうとしゃしゃり出て 鄙びた町を輝かせるぼくより先に 虫に噛まれた足首赤く脹れてきみは知らずにねこを見てる楽しそうだねって言ったら怒る?括りあげた
2024年7月22日 19:30
いつから永遠を望むようになったのだろう流れゆく歪な人影を拒んで見えないようにしてぼくらも当然大きな塊の一部で望むことすら許されないのにきみがぼくの手を離さないのはどうしてだろう理由なんてどうでもいいさぼくはきみが好きだからこの命がおそろしいと思うのはきみがいるから死へ向かうこともきっと悪くないものだと信じていたぼくの中の美しいものは生まれ
2024年7月19日 19:02
星になるぼくはここから0になるぽうっと光った魂はやさしい強さで昇ってくせらせらせらせら美しく歌う野原には幾千の蛍たちが集まってぼくへ光を託してゆく響きわたる循環の音眠たくなるような高い音呼ばれた少女は呼ばれた方へだれも触れない星のもとへ美しいまま夜の谷間へ茶埜子尋子
2024年7月16日 19:45
雨雲を引きちぎって地肌をさらけ出して裂け目からきらきらやさしい光に包まれたら大切ななにかがきゅっと摘まれたみたいにわたしのトキメキを探し当ててしまう白いもやで覆われた世界はどこか遠くのしあわせを見つめてるだれにも追われたくなくてひっそりと生きつづけている砂のように軽い足どりで目の前に現れないでわたしのトキメキに手を差し伸べたらきっ
2024年7月15日 19:07
すきま風を拾っては洗濯して生きるのに必死な蝉を見てた後どのくらい生きるのだろうかぼくみたいな生き物と同じにしてごめん解は見つからないのにそよ風を束ねてきみにあげたいそこらじゅうのひかりの欠片は檸檬ソーダの氷にすればなかなかいい気持ち手に届くから悲しくて見ているだけじゃどんな形かも分からない受け入れるしかないのなら受け入れてしまおう
2024年7月14日 21:04
小さな星を満たしているたいせつなものを見失わないように永遠と呼んでいいのはきみとぼくの間の触れられない艶めきだけ透明ななにかがぼくのこめかみで爆ぜたら一目散に駆けてきて地球の粒を舌に置いてあげるからくたびれるほど美しく輝くひかりへばりついた膜を貫いて飴玉のように転がして溶かしてあげたい最後のほうで砕いてあげたいぼくのことを
2024年6月27日 21:28
きみが知りたいあたかも入水するように薄い紙が尊い気もちを知ったかのように 変わることのない気持ちは 深いところへおちてゆく息苦しさを知らずにこの海の暗さを知らずにきみが知りたいまるで底を探していつまでも着かない錨のようにぼくはそれでもきみが知りたいもしも暗やみの中ぼくの息の根が止まってしまってようやく底に辿りついても そこにきみがいなくても
2024年6月26日 19:07
息を呑むわたしたちのメモリーズ見えないものへきらめいて口笛も飛べない鳥のメモリーズ足首のきず庇って白鳥を抱いた人木陰で捕まった人窓辺で飛びだった人かなしみはおそれを知らない危険な露泣きそうなほどのやさしさを知ることはなかった悔やんでできたハーモニー夕焼けに染まる海に似ている茶埜子尋子
2024年6月26日 17:24
月のおもかげひろがってあなたの肩へとどいたらねむれない夜もあたためてゆくギターはひかないよきみがいるからきみがいるから茶埜子尋子
2024年6月19日 20:00
高い音がする方へトキメキが足りない方へ変わって 変わって花のいのちも奪ったら明日への切符が届くから 土星のまわりで引き裂かれてきみのそばで詩を書くよ窓のかぜをつまみだして茶埜子尋子
2024年6月2日 19:08
きみのなみだが言霊のように降り注いでどうすれば生きれるかなんて分からなくなってしまった見たこともない宇宙の意味を考えて裸足のまま飛び降りる蜃気楼はただ美しいだけ遠くを見つめて傷になる夜の星はぼくのものではないそしてだれのものでもなにも知らないのは穢れた少女が抱えた深い傷のような凄惨なこと美しさのなかで化石になった
2024年6月1日 22:12
青く燃えるきみの瞳のように時代が輝きはじめているざわざわと震えるあの山々の連なり時代は君を待っていた花びらの先のように細やかな潤いはいずれ黒曜石の刃のような鋭い孤独になるのだろう時代に生きることなく時代を攫っていけ茶埜子尋子