ocean
小さな星を
満たしている
たいせつなものを
見失わないように
永遠と呼んでいいのは
きみとぼくの間の
触れられない艶めきだけ
透明ななにかが
ぼくのこめかみで爆ぜたら
一目散に駆けてきて
地球の粒を
舌に置いてあげるから
くたびれるほど
美しく輝くひかり
へばりついた膜を貫いて
飴玉のように
転がして
溶かしてあげたい
最後のほうで砕いてあげたい
ぼくのことを嫌いになって
砕かれた鋭い破片で
ぼくの舌を掻き切って
流れ出す虹は
そうして世界へ降り注ぐ
青色の彼方へ
茶埜子尋子
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