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上の森 シハ|Uenomori Shiha
2018年10月30日 16:46
*twitter上に公開した140字(正確には140字未満)の短文、詩をまとめてみました。騙してください、私のことを。哀愁を吹かせる秋風から守ってください。-----甘い顔は熱に溶かされた。アイスの棒はハズレだった。ゴミ箱に捨てれないのは、スキが本物だったから。-----両手で砂を掬い上げれば指の隙間から零れ落ちる残りをザルに掛け、砂金を探す希望の砂金を----
2018年10月28日 08:47
*twitter上に公開した140字(正確には140字未満)の短文をまとめてみました。拙く、遅く、清純な少女の声でオルゴールは話す。どうかどうかあなたに、笑顔が咲きますように。-----自販機で買ったコーンポタージュの缶。温度を少しぬるくさせてから液体を飲み切り、口を大きく開けて夜空に顔を向け、最後に残ったコーンを落とすべく粘る。空いた手で底を叩いたり、振ってみたり。そのひと
2018年10月24日 19:09
*twitter上に公開した140字(正確には140字未満)の短文をまとめてみました。彼の所に女の子たちが集まる。何故って?傷口に絆創膏を貼るの、うまいんだよね。-----暖房が点いた車内。後部座席でシートベルトを着用した子どもが、曇ったガラスに指でお絵かき。夏休みの宿題でポスターを描く時より楽しげな様子に、助手席のママはにっこり笑う。-----空き瓶にカラン、カラン、入っ
2018年10月23日 13:21
*今回は単調な書き方です。 兎は草が生えた土手に腰掛け、夜空を見上げて流れ星を待ちます。何時間も粘り強く待ちましたが、空の端はオレンジ色の線が差し、とうとう夜明けが近づいてきました。友だち兎が現れて言います。ーーキミは同じ所ばかり見ている。空はこんなにも広いのに。 流れ星を待っていた兎は言います。ーーわたしの願いは叶いました。あなたが来てくれたことです。 友だち兎は驚きました
2018年10月14日 15:25
*twitter上に公開した140字(正確には140字未満)の短文をまとめてみました。失恋ものです。君にとって私は、タバコのように吸っている間は気持ち良くて、火が消えると用水路に投げ入れる使い捨ての存在だったのだろうかと、そんな風に思う。否、対象が私に限らず。依存されたかったのではないし、したかったのも違う。人を好きになるとはそういうことなのだ。-----上の空。晴れ間が見えない
2018年10月12日 16:50
今日で3部作、終了しました。皆さん、小学生低学年の頃はどんな夏休みを過ごしていましたか?田舎のお爺ちゃんお婆ちゃんが住んでいる里へ遊びに行ったり、網で昆虫を捕まえたり、家族で旅行をしたり、かき氷を作ってみたり……。『夏涙-karui-』は「自分の夏休みはどうだったか?」ということを皆さんに思い出していただけたら幸いだなぁと、意味あって打ち始めた作品です。私は小学生の頃、春休み、夏休み、冬
2018年10月12日 16:07
「あら。いい物買って貰ったわね」 婆ちゃんは虫捕り網を見てボクに笑いかけた。そして「歩き疲れたらそれを杖にするのよ」と教えてくれた。杖にするなんて勿体ない、よぼよぼの年寄りじゃあるまいし。 だって見てご覧。地面が平たい市街の道路を常日頃歩いているボクの目には、坂道があっちこっちにある田舎道、ワクワクするよ。「あらあら」と婆ちゃんが笑う。ボクは悠長にドンと構えて先頭をすたこら歩いた。 大股
2018年10月10日 23:15
*twitter上に公開した140字以下の短文です。君の掃き溜めになってもいいよと思うぐらい、私は心を許している。欲するのは無遠慮なほどに自然体の、君の言葉。-----君の言葉が弱った背中を押してくれる。私も君の背中を押している時があればいいな。-----君が想像する以上に私は照れていて、それはもう学生時代のような若い気持ちで一喜一憂している。馬鹿よね。-----今宵も
2018年10月6日 08:51
地方の田舎を探索するのと違って、都会の街中は何処へ迷い込むか予想できない。入る所を誤れば「ねぇそこのお兄さん、いい子がいるよー」とボーイの勧誘に遭うし、全身をおしゃれで着飾った女子中高生でひしめく通りもある。時々、地元に帰ったほうが幸せじゃねぇかと俺は思うんだが、山の上からぽうっと景色を眺めて小さな村を見下ろし、草を刈ったり畑を耕す平凡な毎日を、1日中顔を突き合わせてばっかの家族と過ごす平和な囲い