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財布の中身は607円
無一文というにはすこし多く、かといってラーメンの一杯も食べられない。そんな絶妙なバランスを秘めているのが、今日の私の財布事情だ。
厳密には財布ですらない。いいところコインケースだろうか。いつだったかオーストラリアの土産物屋で買った、コアラの絵が描かれた黄色のナイロンケース。ライブに行くときによく使っていたものだ。二年ほど前から使っていたピンクのヴィヴィアン・ウエストウッドの長財布には、しばらくお
愛し合うことを怠った
『四月になれば彼女は』を読んだ。
「写真」をひとつのテーマとするこの小説には、ほかにも音楽、映画、絵画など、あらゆる芸術作品が登場した。自分の知っているミュージシャンや作家、映画監督が登場するたび、作者とは気が合うかもしれない、と思った。しかし実際には、サイモン・アンド・ガーファンクルもウディ・アレンもポール・オースターも世界中で広く愛されていて、結局は結婚式の食事のように、読者の最大公約数を満
徒然なるカンピロバクター日記
サノバビッチ。ボサノバと少し似た響きとは裏腹に、その言葉のもつ悪意は強い。その責任は「ビッチ」という言葉にある。当然だ。サノバだけなら、何の息子にだってなり得る。サノバゴッド、でも良いのだ。
カンピロバクターが私の体内でパーティを始め、近隣はとんだ被害を受けている。もしも将来マンションの大家になることがあったなら、入居者はきちんと選ぼうと思う。などと訳の分からないことを言っている暇があるな