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文化財を活用した観光コンテンツの造成を成功させるために必要なこと
最近、文化財を観光資源として利用する取り組みの一環として、各専門家のアドバイスを受けての計画づくりが各地で進められている。今回、ラボとして観光コンテンツ造りのコンサル業務に応募するための企画書づくりに携わる機会を得たため、かつての経験も踏まえて事業の取り組み方と「成功」させるために必要なことについて書いてみたい。
1.仕様書について
コンサル業務の仕様書に書かれていたのはおよそ以下のとおり。
文化遺産マネジメント~「公開」「利用」から「活用」へ~
1.はじめに
文化財保護法の改正を受けて、文化財の「活用」について様々な事例が紹介され、研究も行われているが、まだまだ筆者が考える「活用」といえる事例は少ない。事例の多くは展示会やイベントの開催、総合学習への協力、観光ツアーの実施などで、文化財を「利用」しての取り組みが殆どである。これらは補助金を前提とした取り組みであり、取り組みが遅れている市町村ではそうしたことさえも実施されていないのが現状で
文化財を守り、活かすマネージャーに求められるもの(4/4)
5.マネージャーに必要な3つの要素 最後に、文化財の活用を推進する理想のマネージャーになるために必要な3つのことについて書いてみたいと思います。その3つとは「学ぶ」「考える」「生かす」です。
一つ目は「学ぶ」です。筆者は文化財の専門家ではありませんでしたが、調査や指定、整備、その後の活用について積極的に取り組み、そして結果をだしてきました。その過程において文化財について学び、他の事例を大いに参考
文化財を守り、活かすマネージャーに求められるもの(3/4)
4.集客に大切なこと(1)日本文化の理解
文化財の活用を図るうえでもうひとつ大切なこととして、「日本文化」の理解を深めることがあります。文化財は有形、無形、民俗、記念物、重伝建など様々ですが、その多くが日本の伝統文化と深くかかわっているということに疑いを持つ人はいないでしょう。しかし、今日、それが全く無視されたまま”活用”されているということは残念なことです。
筆者も長年にわたり地元のお琴の演
文化財を守り、活かすマネージャーに求められるもの(2/4)
3.マネージャーの役割(1)「保存」のための取り組み
文化財を維持・管理するとは、日々の点検、清掃、除草、法定点検、災害時における確認や報告など文化財を維持していく活動のことです。文化財の基本は「現状変更」や「き損」であり、それらの意味や手続き方法を十分に知らないと、良かれと思って勝手に木を切ったり、小修繕などを行ったりしてお叱りを受けるケースが起こったりします。
また、建物や史跡等の整備が行
改正文化財保護法に対応する。
平成30年度に改正された文化財保護法では、地域における文化財を適切に保存し、かつ積極的に活用を図ることで地域を元気にしていくための計画「文化財保存活用地域計画」の策定を行うことができるようになりました。
また、個々の指定文化財においては、保存・活用計画を策定することで、現状変更の基準を明確化し、そして将来にわたって維持・管理していくための活用計画を定めることが求められます。
日々、文化財の管理
『文化遺産マネジメント』の必要性
文化財保護という言葉がありますが、これには「保存」と「活用」の両方の意味があります。これまで行政はどちらかというと「保存」に力を入れてきたため、中には文化財が地域のお荷物になってしまっているケースが増えてきました。今なぜ、「文化遺産マネジメント」を広めたいのかについて以下の3つの視点から説明します。
【1】今求められていること
「文化遺産」とは、人々の文化的活動によって生み出された有形・無形の所
「文化遺産マネジメントラボ」を設立した訳
公務員としての半分以上を、文化財保護行政、文化振興行政に携わってきました。主な仕事としては、文化財の維持・管理、各種調査、計画づくり、新たな指定や活用のための取り組み、さらには市民参加のサポート、文化活動の支援など。行政マンとして文化遺産を通じて市民の文化的生活の向上のために努め、概ね市民からは支持を得られていたように思っています。
また、全国には同じように頑張っている仲間がいました。彼らと