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他愛のない話シリーズ

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日常生活のやりとりや、思ったことを主に。
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煮干しラーメンと店員の話

煮干しラーメンと店員の話

僕はラーメンが好きだ。

だから今日はラーメンの話をしたいと思う。

その店は煮干しをたっぷり使った醤油ラーメンがおすすめの店で、一回食べに行ってからまたじわじわ行きたい気持ちになっていた。


そんなこともあって、仕事帰りに同僚とその店に食べに行くことになった。
駅前の店なので、コインパーキングに車を駐める。

駐車場は満杯だ。こんなときは、待っている時間も楽しい。店の前に椅子を並べて路地を人が

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ほっとできる時間って素敵ですよね。
北欧には焚き火だけを映しているチャンネルがあるそうです。
一定のリズムを聞いたり、光の明滅を眺めたり。
入ってくる感覚を制限して
一つの刺激に集中していく。
今、この瞬間だけを感じられる
穏やかな時間がおとずれます。

あなたにもお裾分けです。

夕焼けの色が本当の世界の色だとしたら

夕焼けの色が本当の世界の色だとしたら

夕焼けって本当に綺麗ですよね。
なんとも言えない気分になります。
どこでみても、情動が揺れ動きます。

色が無かったら、退屈な世界?
夕焼けをみても、なんにも感じないのかな?
なんだかそれはさみしい気がする。


そこで今回は、視覚の話をしたいと思います。

私たちはどうして、世の中の色を感じられるのでしょう。

それは私たちの目に「青・緑・赤」の光の波長を感じられる感覚受容器があるから。
そして

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マリオは左押してもいいと思う。 【縛りは人生を楽しくするコツである】

マリオは左押してもいいと思う。 【縛りは人生を楽しくするコツである】

どうも、人生をワクワクで満たすことに夢中なmoyaです。

今回は、制限するということはむしろ、可能性を拡げるんじゃないかというお話。

では、本編始まります。

制限をするということはむしろ、可能性を広げる。

そんなことを身を持って教えてくれた友人を思い出した。

かつて大学生だったころ、僕は寮に住んでいた。
400人からなる大きな寮で、4階建ての3つの塔で成り立っており、一つの階がブロックと

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ワタナベくん、あなた今、どこにいるの?

ワタナベくん、あなた今、どこにいるの?

高校生だった、もう20年以上前の話。

家庭の都合で両親は僕が小4の時に離婚し、僕は母親と2人で暮らすことになった。中学からは親元を離れ、全寮制の中高一貫校に通った。ゲームや漫画、およそその年代の娯楽という娯楽は禁止され、高校になるまでは外出さえも許可されていなかった。週刊漫画を買って読むために病院への外出(その当時「病外」と略していたように記憶している。敷地内からバスが定時に出ていた)を使って漫

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K先生と僕。

K先生と僕。

今日は僕が敬愛してやまないK先生についてのお話。(ちなみに画像はK先生本人ではありません、ちなみに僕でもありません。あくまでイメージです)

K先生との最初の出会いは、大学受験の時。

受験会場で試験監督をされていました。

60前後の年齢にもかかわらず、いかついインディアンジュエリーのブレスレットや指輪など、およそ試験監督としては不釣り合いな出で立ち。

不思議な雰囲気の人だなと思いました。

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め〜ちゃくちゃ頭のおおきい人だとおもったんだわ 【祖父母の出会い】

め〜ちゃくちゃ頭のおおきい人だとおもったんだわ 【祖父母の出会い】

「め〜ちゃくちゃ頭のでかい人だとおもったんだわ」

祖母は、祖父と初めて出会ったときのことをこう切りだした。

えっ……いきなりそれはどういう……こと?
それってあんまり印象よくないよね。
ことば通りに受け取ってもいいんかな?ばあちゃん。

事実を確かめるために、祖父に聞いてみると、じいちゃんは若い頃はリーゼントでばっちり決めていたという。なんだ、洒落ているじゃないか。(ちなみに今、祖父86歳、祖

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「え?それってそんなに大切なことなの?」

「え?それってそんなに大切なことなの?」

過去に拘って、ずっと生きてきた。

何かを取り戻すために生きているような気がしていた。

「あの時こうだったら」という後悔がずうっと自分のモチベーションになっていた。うまくできなかった自分が、今の自分を作ってきた。

満足できない自分がいて、常に今でなく、未来や過去に目が向いている。
今の大変さは、過去の出来事の借金返済のせいで、今起きている満足感をリアルタイムに感じられていない。


そんな時、

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だって上の方が濃いでしょう? 【他愛もない会話】

だって上の方が濃いでしょう? 【他愛もない会話】

僕は車を止め、コンビニでカフェラテを買った。そして、車で待つ彼女にそのまま渡す。

「ありがとう」と彼女はそれを手に取り、にっこりと微笑む。
そしていったんストローの先を容器の底まで差し込んで、少し考えるようにしてまたストローを持ち上げる。
それから本当においしそうにコーヒーを啜った。

「なにかあったの?」僕は訊ねる。

「だって上の方が濃いでしょう?」彼女は答える。

「ふーん、じゃあ下の方は

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花火を見ていたら、マッチョな男を思い出した。 【また、花火をたくさんの人が楽しめますように】

花火を見ていたら、マッチョな男を思い出した。 【また、花火をたくさんの人が楽しめますように】

先日、花火の音が聴こえてきたので、ベランダにでてみると、向かいの家のすきまから花火がみえた。

コロナ収束を願ってのシークレット花火なのだろう、運が良いと思う。
すぐさまハイボールときゅうりののり巻きを用意して、醤油をちょんちょんとつけ、ぱりぽりやりながら見る。うまい。

そんな風にして花火を見ていたら、ずいぶんと昔のことを思い出した。

もう20年も前になる。二十歳くらい時の話。

僕はその頃、

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