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采
2019年5月2日 23:57
社会学者のH・S・ベッカーという人は「ラベリング理論」を提唱しました。ラベリング理論は、「逸脱行動」(平たく言えば「犯罪」や「非行」)に関する理論です。逸脱は、内的な属性からではなく、他者からのラベリング(レッテル貼り)によって生み出されるものであると考えます。しかし、こうしたラベリング行為そのものは、日常生活のあらゆる場面に見られます。ラベリング行為は、社会生活を送る上で情報処理の観点か
2019年4月25日 23:54
このようなニュースが飛び込んできました。昨年の秋に「優生思想」について調べていたこともあり、非常に印象的でした。旧優生保護法下で不妊手術を強いられた障害者らに「一時金」を支給する議員立法の救済法が24日、参院本会議で可決、成立した。終戦直後の1948年に施行され、強制不妊などの条文を削除した96年の母体保護法への改定も経て、70年余。「歴史的な一歩だ」「もっと改善して」「一人も取り残さない救済
2019年4月18日 23:56
昨日のnoteの続きとなります。今回の件については、「『時間稼ぎ』という言葉のもつ意味」、「課長の言い訳の稚拙さ」、「謝罪がないという事実」の3点から書いています。今回は、2点目から3点目について書いていきます。課長の言い訳の稚拙さまず、担当課長は「効率的な調査という観点から弁護士に対する抗議の意味であの言葉(『時間稼ぎですか?』)を言ったようだ」と話しています。ここでの「効率」という観点
2019年4月17日 23:59
またも、衝撃的な記事が舞い込んできました。埼玉県吉川市に住むALSの患者、高田泰洋さん(43)が、訪問調査をした市役所職員に対し文字盤を使って回答しようとしたところ、この職員から「時間稼ぎですか?」などと言われていたことがわかった。 同席していた弁護士がその場ですぐ抗議したが、職員から反省の言葉は未だない。BuzzFeed Japan Medicalの取材に対して、吉川市の加藤利明障がい
2019年4月14日 13:19
国会議員の「給料カット」や「人員削減」は(割と)有権者に人気の政策である。だが、実際に給料カットや人員削減が実行された時、政治はどう変わるだろうか。日本の国会議員の給料は、年間約4000万円と聞いたことがある。これは諸外国の議員と比べても高いそうだ。しかし、おときた駿氏のブログによれば、秘書にかけるお金、選挙にかけるお金などを引き算し、不安定な職であることを加味すると、そこまで多くない(せ
2019年4月13日 15:02
昨日は、私が最近テーマにしている「無自覚な差別」にかかわる話が二つも話題となった。一つは、知的障害者の仲村さんという方の高校受験をめぐる話、もう一つが、東京大学の入学式での上野千鶴子さんの祝辞をめぐる反応である。今回は特に前者についての雑感を書いておきたい。後者は以下より。差別とはそもそも「差別」とは何か。社会心理学者の唐沢穣は、「ステレオタイプ」や「偏見」と紐づけて次のように定義している。
2019年4月12日 12:06
アメリカの犯罪学者モフィットは、犯罪者を二つのタイプに分けた。一つは「青年期限定型」犯罪者、そしてもう一つが「生涯継続型」犯罪者である。「青年期限定型」は、いわゆる「少年犯罪」の多くが該当する、思春期から青年期にかけての不安定な時期に行われる犯罪である。比較的軽微な犯罪であり、この時期に生理的・心理的なアンバランスが生じることが影響すると考えられる。対して、「生涯継続型」は、その名の通り生
2019年4月7日 14:04
久しぶりにいい記事を読んだ。安倍内閣は「偽装内閣」とも言うべき状況なのに、なぜ延命し続けるのか、政治学者の片山杜秀氏の論考が紹介されている。少し長いが、引用させて頂きたい。 平和な時代には話し合いと調整の余裕があります。ところが、現在の日本は違うと多くの人たちが認識している。内閣官房の強大化が受け入れられている理由も、ここにあるのではないでしょうか。つまり、現在の日本は非常時に直面していると捉