記事一覧
松島の思い出 男四人旅
時間が経つうちに思い出は作りかえられてしまう。どんなに文章が下手であっても、写真がてんでダメでも、幸せな思い出を、忘れないよう、虚飾なく残せればこれにて満足だ。そうすれば日記に心が宿って、下手な文章でさえ愛おしくなってくる。誰がなんと言おうと幸せな思い出があったなら子供心にもどって日記にするのが吉だろう。幸せと喜びに満ちた素晴らしい旅だった。書かないつもりだったのだが心変わりしたので何かしら書き
もっとみる『我何処へ行かん。・・・いざや歩み行かな。』
夜勤休みの寂しい秋の夜に、家から徒歩30分のところにある墓地近くの林道を歩く。鬱蒼と茂る叢をかき分けて、わずかに辿ることのできる細い道を進んでいく。行き先は晴れなら高台で星が望むことができる三昧場の地蔵堂だ。
行き先が決まっているのにあっちへ行ったり、こっちへ行ったりしたい放題の道草をするかなり無茶くちゃな足任せだった。昔、萩原朔太郎がエッセイ『秋と漫歩』のなかで『「散歩」という字を使っているが、