奏多

創作が好き!音楽と文字書きが好き!積みゲーも消化せんと…! 音楽素材サイトも運営して…

奏多

創作が好き!音楽と文字書きが好き!積みゲーも消化せんと…! 音楽素材サイトも運営しています。 良ければ聴いてみて下さい! kanata-sounds.com よろしくお願いします。

マガジン

  • 掌編小説

    掌編小説を纏めました! サクッと読めるので、ちょっとした時間に(*´-`)

  • 忘れ者

    現在連載中の小説「忘れ者」です! 少年は遊ぼうと誘ってくる。 見つけたいのに、見失ってしまう。 信じたいのに、疑ってしまう。 思い出したいのに、忘れてしまう。 少年は遊びに誘う。 「あなたのいらないものと、僕の持っているあなたの欲しいもの。奪い合いをしますか?」 現代ファンタジーミステリーです。

  • 音楽

    音楽関連を纏めました♪ゆったりとちょっと一呼吸に♪

記事一覧

初めまして!

【写真で掌編小説】 「初めまして!」 僕は君の友達だ。 君が生まれて間もなく、君の隣で眠る。 ギュッと抱きしめて、話を聞いて、また一緒に眠る。 君が大きくなるに…

奏多
4年前
2

もっと優しいものを作りたいな!

奏多
4年前

私はあなたが……

【写真で掌編小説】 「私はあなたが……」 私はあなたが嫌いだった。 あなたはいつも暗い顔で、悩み事や辛い事に苛まれているように見えるから。 言葉で繕うばかりで努…

奏多
4年前
2

空の色

【写真で掌編小説】 「空の色」 私はいつもピンクのポーチを持って歩いている。 子供の頃からずっと大好きなピンク色。 お財布も筆箱も、お気に入りのものは全部ピンク…

奏多
4年前
4

期間が空いてしまいましたが、
また復帰したいと思います!

まだまだチャレンジしたいことや、興味のあるものもあるので、
これからもよろしくお願いします♪

奏多
4年前

マガジンとまとめが大変だった。「忘れ者」完結しました!→ https://note.mu/ashiya87249/n/n57a6028cca30よろしくお願いします!

奏多
5年前
2

居場所

 学校の帰り道は恵美と一緒だった。 「藍子は彼とは仲良くしてるの?」 「えー、そういうのは言いたくないなー」  恵美は私の脇腹を突いてくる。 「いいじゃん。聞か…

奏多
5年前
3

暇つぶし

「あいつら見つけちゃったなー。久しぶりに負けちゃったや。あーらら」  けらけらと笑う。 「忘れて欲しいって思うくせに。矛盾ばっかだよなー。ま、そのおかげで暇なん…

奏多
5年前
1

鬼ごっこ-10 プレイヤー藍子 時間切れ

 鬼ごっこ警察署の近くには、防弾チョッキを求める人で溢れていた。 「このままだと、弘樹君が……」 『犯行声明』のアプリで見ると、弘樹君の花は残り一輪だけだった。…

奏多
5年前

鬼ごっこ-9 プレイヤー弘樹 タイムリミット

 まさか、本当に裏切り者がいるなんて……。  僕と藍子さんは鬼ごっこ警察署に向かった。  これは僕の提案だった。  藍子さんは事情がよくわからない、という表情を…

奏多
5年前

鬼ごっこ-8 プレイヤー藍子 遮り

 この世界はどんな世界なのだろう。  本物とか偽物とか、そういうのばかりでわからない。  弘樹君は目の前に立っている男性に怯えている。  やっぱりこの男性はあの…

奏多
5年前

鬼ごっこ-7 プレイヤー恵美 二人

 どこにいてもダメ!  誰といても安心できない。  急いで逃げないと。  遠くへ。遠くへ逃げないと。  私の足は自然と街から遠ざかっていった。  細い路地の隙間…

奏多
5年前

鬼ごっこ-6 プレイヤー弘樹 デジャヴ

 残り三時間か……。  時間に余裕はない。 『犯行声明』のアプリが伝えてくるのは、焦りと疑いだ。僕たちから余裕という安心を奪っていく。  安心が奪われ続けると、…

奏多
5年前

鬼ごっこ-5 プレイヤー藍子 いないのかな?

 このままだと私は七時間後に敗北者になる。  でも、それ以上に深刻なのは、恵美の方だった。  恵美は、あと四時間で敗北者になる。  私たちに与えられた情報では、…

奏多
5年前

鬼ごっこ-4 プレイヤー和志 開始

 なーんでこんなおいしくもない展開になっているんだか。  弘樹が俺の肩を壁に押し付けてくる。 「弘樹ー。痛ぇんだけど……」  言うと弘樹の力がさらに強くなった。…

奏多
5年前

鬼ごっこ-3 プレイヤー恵美 犯行声明

 学校で話していた時とはまるで違う。  ふざけながら、「私たち親友だよねー」とか言ってたのが嘘のようだった。  藍子も私も言葉や態度で取り繕う事も無く、これが本…

奏多
5年前
初めまして!

初めまして!

【写真で掌編小説】

「初めまして!」

僕は君の友達だ。

君が生まれて間もなく、君の隣で眠る。

ギュッと抱きしめて、話を聞いて、また一緒に眠る。

君が大きくなるにつれて、抱きしめてくれる回数は減ったけど、その代わりにいっぱい話しかけてくれる。

僕はその話が大好きなんだ。

君の友達でいられる事が嬉しいんだ。

そして、君は大人になっていく。

恋人が出来て、家族が出来て、君は新しい宝もの

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もっと優しいものを作りたいな!

私はあなたが……

私はあなたが……

【写真で掌編小説】

「私はあなたが……」

私はあなたが嫌いだった。

あなたはいつも暗い顔で、悩み事や辛い事に苛まれているように見えるから。

言葉で繕うばかりで努力もしない。

そんなあなたはきっと誰にも好かれない。

だから、私はあなたが嫌いだ。

会社に向かう途中、新しくオープンした美容室が目に入る。

宣伝なのか技術を磨くためなのか、店先でカットモデルを募集していた。

若い美容師が声

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空の色

空の色

【写真で掌編小説】

「空の色」

私はいつもピンクのポーチを持って歩いている。

子供の頃からずっと大好きなピンク色。

お財布も筆箱も、お気に入りのものは全部ピンク色をしている。

今日もお気に入り色を持って学校へ行く。

美術の授業は教室を移動する。

お気に入りのポーチを持って教室を出る。

入り口で君とぶつかった。

私の落としたピンクのポーチを君は拾い上げる。

君は苦そうに笑いながら

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期間が空いてしまいましたが、
また復帰したいと思います!

まだまだチャレンジしたいことや、興味のあるものもあるので、
これからもよろしくお願いします♪

居場所

居場所

 学校の帰り道は恵美と一緒だった。

「藍子は彼とは仲良くしてるの?」

「えー、そういうのは言いたくないなー」

 恵美は私の脇腹を突いてくる。

「いいじゃん。聞かせなよー。私のおかげで付き合ってるんでしょー」

「それはそうなんだけど……」

「でしょー。和志の奴の浮気が見つからなきゃ付き合えなかったんだから。感謝しなさい」

「でも和志君は浮気してないんでしょ?」

「そう言い訳してるけど

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暇つぶし

暇つぶし

「あいつら見つけちゃったなー。久しぶりに負けちゃったや。あーらら」

 けらけらと笑う。

「忘れて欲しいって思うくせに。矛盾ばっかだよなー。ま、そのおかげで暇なんだけどな」

「またボール蹴りでもしてきたら?」

 ばあちゃんが言う。

「あれはボール蹴りじゃなくてサッカーって言うんだよ」

「私には暇つぶしのように見えましたよ」

「ま、それは正解なんだけどね」

 少年は鏡を覗き込む。

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鬼ごっこ-10 プレイヤー藍子 時間切れ

鬼ごっこ-10 プレイヤー藍子 時間切れ

 鬼ごっこ警察署の近くには、防弾チョッキを求める人で溢れていた。

「このままだと、弘樹君が……」

『犯行声明』のアプリで見ると、弘樹君の花は残り一輪だけだった。

 もう時間もわずかしか残されていない。

「大丈夫」

 弘樹君はどこか確信を持ってそう言っているようだった。その確信がどこにあるのかはわからない。

 弘樹君は人で溢れている鬼ごっこ警察署に向かい歩き出した。

「弘樹君……! 見

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鬼ごっこ-9 プレイヤー弘樹 タイムリミット

鬼ごっこ-9 プレイヤー弘樹 タイムリミット

 まさか、本当に裏切り者がいるなんて……。

 僕と藍子さんは鬼ごっこ警察署に向かった。

 これは僕の提案だった。

 藍子さんは事情がよくわからない、という表情をしている。

 行けば、おそらくわかるだろう。

 そんな直感的なものだった。

「弘樹君は、本当に裏切り者がいるって思うの?」

 藍子さんは不安そうに言う。

「多分……」

 僕は確定として言う事が出来なかった。藍子さんの気持ち

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鬼ごっこ-8 プレイヤー藍子 遮り

鬼ごっこ-8 プレイヤー藍子 遮り

 この世界はどんな世界なのだろう。

 本物とか偽物とか、そういうのばかりでわからない。

 弘樹君は目の前に立っている男性に怯えている。

 やっぱりこの男性はあの男性なんだ。

「いい加減にしろよ。俺は忙しいんだ」

 男性は威圧的な態度を見せてきた。弘樹君は視線を斜め下に落としている。

「あ、いえ、えっと、すみません。人違いでした」

「んだよ……。だったら話しかけんな。ちっ」

 男性は

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鬼ごっこ-7 プレイヤー恵美 二人

鬼ごっこ-7 プレイヤー恵美 二人

 どこにいてもダメ!

 誰といても安心できない。

 急いで逃げないと。

 遠くへ。遠くへ逃げないと。

 私の足は自然と街から遠ざかっていった。

 細い路地の隙間を縫うように、街の中心を避けていく。

 誰から逃げているのかも、なんで逃げているのかもわからない。

 だけど、みんなが私を裏切り者だと思ってるし、この世界にいる人はみんな私を捕まえようとする。

 そんなの逃げるしかないじゃな

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鬼ごっこ-6 プレイヤー弘樹 デジャヴ

鬼ごっこ-6 プレイヤー弘樹 デジャヴ

 残り三時間か……。

 時間に余裕はない。

『犯行声明』のアプリが伝えてくるのは、焦りと疑いだ。僕たちから余裕という安心を奪っていく。

 安心が奪われ続けると、疑心暗鬼に駆られてしまう。それこそ、今のこの状況が当てはまっているのだと思う。

「弘樹君。大丈夫?」

 隣を走る藍子さんが心配そうな目をしている。

「僕は大丈夫。ただ、恵美さんが……」

「そうだよね……。なんでこんな風にばらば

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鬼ごっこ-5 プレイヤー藍子 いないのかな?

鬼ごっこ-5 プレイヤー藍子 いないのかな?

 このままだと私は七時間後に敗北者になる。

 でも、それ以上に深刻なのは、恵美の方だった。

 恵美は、あと四時間で敗北者になる。

 私たちに与えられた情報では、敗北者になると何かいらないものを失い元の世界に戻る、というものだけだった。そのいらないものが、何なんのかは何もわからない。その事が、焦りだけを生み出していった。

「どうしよう……。また一時間が経っちゃう……」

 恵美が呟いた。赤い

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鬼ごっこ-4 プレイヤー和志 開始

鬼ごっこ-4 プレイヤー和志 開始

 なーんでこんなおいしくもない展開になっているんだか。

 弘樹が俺の肩を壁に押し付けてくる。

「弘樹ー。痛ぇんだけど……」

 言うと弘樹の力がさらに強くなった。

「なんで、お前がここにいるんだよ」

「なんで、って言われても……。お前たちと同じように勝ち上がってきただけだろ?」

「嘘を吐くな。僕まで騙せると思うなよ」

「って事は、後の二人は騙せるって事かよ。それって酷くねぇ?」

 け

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鬼ごっこ-3 プレイヤー恵美 犯行声明

鬼ごっこ-3 プレイヤー恵美 犯行声明

 学校で話していた時とはまるで違う。

 ふざけながら、「私たち親友だよねー」とか言ってたのが嘘のようだった。

 藍子も私も言葉や態度で取り繕う事も無く、これが本当の親友になれたような気がした。

『親友』って言葉を使っていた時よりも、そんな括りを付けない今の方がよっぽど親友だと思える。あの頃に信じていたものが何もかも変わっていくようだ。

 恵美の事も、和志の事も。

 藍子はスマホを取り出し

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