暇つぶし
「あいつら見つけちゃったなー。久しぶりに負けちゃったや。あーらら」
けらけらと笑う。
「忘れて欲しいって思うくせに。矛盾ばっかだよなー。ま、そのおかげで暇なんだけどな」
「またボール蹴りでもしてきたら?」
ばあちゃんが言う。
「あれはボール蹴りじゃなくてサッカーって言うんだよ」
「私には暇つぶしのように見えましたよ」
「ま、それは正解なんだけどね」
少年は鏡を覗き込む。
「また、暇つぶしできないかなー。あーらら」
「おや? 早速暇つぶしが出来そうですよ?」
少年は無邪気に笑う。
「やったー」
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?