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辻村深月著「冷たい校舎の時は止まる」感想(ネタバレ注意)
~はじめに~本日ご紹介するのは、辻村深月著「冷たい校舎の時は止まる」である。本作は辻村氏のデビュー作にして2004年にメフィスト賞を受賞した傑作であり、月間少年マガジンでマンガ化もされた作品である。本日はその魅力について語りたい。
以下、ネタバレを含みます。
未読の方はご注意下さい。
蓼(たで)食う虫も好き好き
蓼食う虫も好き好き。そんなことわざにも使われるタデ。その仲間は地味なものから美しい花をつけるものまで様々。
①ハルトラノオ
名前は春に虎の尾のような花穂をつけることから。キジカクシ科のサンスベリアも虎の尾と呼ばれるが全く別物である。ユキノシタ科のティアレアにも似たその花は、近づいてみるとよりかわいらしい。
②イヌタデ
「蓼食う虫も好き好き」で有名な蓼(タデ)は葉が辛いことから諺になったが、
ヤブミョウガ(ツユクサ科)
ヤブミョウガが森の中で見頃を迎えていた。名前は藪に生え葉の形がショウガ科のミョウガに似ていることに由来するが、全く異なる植物である。真っ白なかわいらしい花はアップで見るとよりかわいらしく、群生している姿も圧巻である。花が咲いた後にできる青っぽい実も特徴的だ。