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消防士になるまでの僕を追ってみた🚒🚑💨

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へっぽこだった僕が、救急救命士、消防士になるまでの過程をnoteに書いています。現在は消防隊長、救急隊長として現場で活躍中‼️🚒🚑 消防士を目指す!消防士に興味ある!救急救命士にな…
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格下の相手に勝てなくなる時。

格下の相手に勝てなくなる時。

こんにちは。APOです。

僕は中学生の時からソフトテニス部でした。
喘息があったので、スタートラインは人よりもずっと後ろだったと思うけど、高校生の頃には勝てる試合が多くなりました。

今日は、僕がソフトテニスの試合をする中で、どうしても苦手だった相手の話をします。

苦手の相手とは、格下の相手のことです。

「窮鼠猫を噛むの精神」に負けそうになる

ソフトテニスとは、1個のゴムボールを打ち合って

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ちょっとした誰かの一言に溺れてしまいそうになる時

ちょっとした誰かの一言に溺れてしまいそうになる時

僕は喘息という呼吸の病気で、物心がついた時から病院通いをしていた。保育園はほとんど行ってない。小学生の時も体育はいつも見学で入退院を繰り返していた。

まだ僕が小学生だった頃、またいつもの喘息発作があった。お母さんが仕事場から学校に駆けつけてくれて、保健室の先生から説明を受けている。夜勤明けで寝てないはずなのに。

「まぁお母さん。迎えに来てくださってありがとうございます!大変ですよね💦すいませ

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子供の可能性。

子供の可能性。

喘息で入退院を繰り返していた小学生時代。

中学になる頃には、少しずつ運動ができるようになってきた。仲の良かった友達と少しだけサッカーをしたり、鬼ごっこをしたり。

なんだ。僕、走れるじゃん。

この頃から、喘息の吸入器を持たせてもらえるようになったこともあって。それはとても心強い味方になった。これまでは使い過ぎたらいけないと言うので、吸入器は親が持ち歩いていたのだ。

でも今は右のポケットの中に

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ご迷惑をお掛けします。

ご迷惑をお掛けします。

窓から覗くと、外は真っ暗だ。
運転しているお母さんが軽く振り向いて、「どうした?」と声をかけてくる。

信号機は赤の点滅。
走ってる車はうちの車だけ。
今は夜中の3時だ。

あの後、お母さんに連れられて病院に行った。
点滴をして、吸入をして。

知ってる?吸入する煙ってちょっとまずい。

さっきの呼吸苦がまるで嘘のよう。
吸うのも吐くのもなんともない。
試しに10秒位息を止めてみる。やっぱりなんと

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早く助けにきて。お母さん。

早く助けにきて。お母さん。

僕の一番の病気は「気管支喘息」だった。

だからお医者さんには、いつもこの様に言われていた。

激しい運動はダメだよ。
軽い運動でも喘息の吸入器は手放さないで。
タバコのそばにいてはダメ。

運動をしたら、すぐに息がぜーぜーするし、タバコの煙をすったら咳が止まらくなるから、先生に言われなくてもいつだってそのようにしていた。

喘息の吸入器は使える回数が決まっている。吸入器の横にカウンターが付いてい

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APO隊長が小学生の時の思い出👩‍🚒

APO隊長が小学生の時の思い出👩‍🚒

消防士のイメージってやっぱり、筋肉自慢のムキムキマッチョ??だろうか。小さい子は元気いっぱいの少年少女で、正義感は人一倍強く、曲がった事は大嫌い。まるで原田泰造のような人間を想像することだろう。

でもちょっと待ってほしい。

一回、消防署の前に車を止めて、じーっと見つめてほしい。ほんとにそんなマッチョばっかりか???

痩せっぽっちもいる。デブもいる。
のっぽもいるし、チビもいる。

そんな彼ら

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第4話 怒るふくまつ君と僕と、育毛剤。

(2200字 5分で読めるよ🚒🚑)

目覚ましが鳴る⏰。

いつも通り、目覚ましが鳴る。

うるさい。とてもうるさい。

その場所に置いたのは僕だけど。

この時間にセットしたもの僕だけど。

・・・・・お前やっぱりうるさいよ。

こんなにも利用され、毎日のように文句を言われ、最終的にしばかれる。
僕はこの目覚まし時計が気の毒で仕方がない。

今日も安定的にうるさいこいつは、色白ボディだ。

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第3話 ワクワクドキドキ想定訓練と、タンスの僕と、むとうくん🚑。

第3話 ワクワクドキドキ想定訓練と、タンスの僕と、むとうくん🚑。

(3400字 6分で読めるよ!)

当時、救急救命士の専門学校は、全国に10校も無かった。

だから僕の通う学校は、全国各地から多種多様な県民性を持つ学生が集まってきた。

北は青森、南は沖縄まで、きっちり40人が狭い教室で勉強する。

2年目になれば、みんな「なんちゃって関西弁」に染まっていくのだけど、最初の1年目は、方言のオンパレードで会話がそもそも成立しないという状況が発生するから面白い。

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第2話 願書を出して家に帰った僕と、寮母さんと、アレックスと。

第2話 願書を出して家に帰った僕と、寮母さんと、アレックスと。

パワハラ上司とどのように戦えば良いのか。。。
そんな事を考えながら歩いていたら、あっという間に家についてしまった。

アパートの寮母さんとアレックス

家と言っても、専門学校系列のアパートだ。
ここには寮母さんがいて、晩御飯は寮母さんが全部作ってくれる。

寮母さんは身長130センチくらいしかなくて超ちびっこいんだけど、それに似合わないとても大きな犬を飼っている。

どんだけ大きいかといえば、パト

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第1話 郵便局のお姉さんと、僕と、消防署の陰謀。

第1話 郵便局のお姉さんと、僕と、消防署の陰謀。

僕は今、救急車🚑に乗って仕事をしている。

救急救命士という、名前を聞いただけで助かったような気にさせてしまう資格を頂いたその年から、救急車に乗って働くことになった。

消防署の採用はハードルが高い

他の企業がどうかは知らないけど、消防署へ採用されることは結構難しいらしい。

僕の勤務する消防署の採用人数は、ここ数年、採用要綱に「若干名の募集」と書いてあった。

若干名ってなんだ?

若干名・

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