【共感覚と向き合う】なにもないを作る
昨日は昼に帰省し今日帰宅の予定だったがずらし、ほぼ1日ゆっくりと過ごした。どこにも行かず、音楽もかけず、なるべく情報を入れずに、過ごした。
これは、私の中のパワーチャージで、共感覚者の疲労回復方法だ。
視覚・聴覚・感情から多くの色や光を取り込んでしまう私の場合は、感情が揺れ動いたり多くの人のところに行くと、さまざまな色を無意識のうちにしきりに見て帰宅することになる。
その時はその色に反応していないが、それはひと段落したあとに押し寄せる。記憶を呼び起こすときに嵐のように色や光が飛び込んでくるのだ。
色々と混ざり合った色や光は、一度落ち着かせて「白」の世界に戻さないと疲れがどんどんたまってしまう。
以前に書いた記事の一部。
感覚が敏感に反応する人は、必ずこの「白」の状態に戻せる空間が必要だ。
安全基地という。共感覚者の安全基地は、無になれる場。人。
昨日は音楽をかけることもしなかった。一度かけてみたがすぐに消し無音で過ごした。聴覚でも共感覚が反応するので、それをせき止めることでリセットしようとした。
私が共感覚を広めたいのは、この「当事者の負担を少しでも和らげる方法を伝える」こともある。感情刺激過多の状態とわからずどんどんと情報を入れていけば心身は疲労困憊状態になり、なにもできなくなってしまう。
なにもない ものを作ることがそれを防げるのだ、ということを当事者に自覚してもらえればもっと生きやすくなるはずだ。
共感覚が広まり認知されていけば、自分が当事者と知りこのような回避法も容易に知ることができる。
私は共感覚者であると自覚したのはつい最近で、そこから色々と検索したが「共感覚の素晴らしい部分」は多く出てきてもこういった感覚酔いをする当事者のしんどさというものはほとんど出てこなかった。
出てきたとしても「じゃあどうすれば?」という、対処法まで載っていない。だからそれならば私が伝えよう、という想いに至ったわけだ。
これは、中日本大会のスピーチでも少し触れた。
すごい、だけではなくこういった事例があるからこそ認知を広げたい。特に子供になってくると親御さんもまとめて知っている必要がある。子供が一人で無の空間を作り上げるのは難しい。だからこそ、家族の理解が必要なのだ。
真っ白になればまた情報を入れ、活動的になれる。
そのために必要な時間を作るという意識を持たなければいけない。
山口葵
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