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わたしの世界がおわるまでに

愛は返ってくるのを待つものではない、与えるものだ。

愛はなくならなくてどんどんと湧き水のように溢れ続けるから、だから怖がらずに与え続けたらいい。人だけじゃなくて動物や草木、大地の恵み、地球にも。でも一番最初に与えないといけないのは、自分自身。

自分がいっぱいに満たされてから、そこから溢れる愛で周りを愛すんだ。

私はそう周りの人たちから愛し方を学んで、だから生きてこれた、こんな歳まで。

私がclubhouseで開いていた葵部屋を「緊張と緩和の緩和の方の部屋」と呼んでくれたのも、「サードプレイス」と呼んでくれたのも、とても嬉しかった。

もうあの頃には二度と戻れないけれど、1日の最後に私の声を聞きにきて、安心して寝ていく人たちを見て私自身も癒されていたから。

突然私から離れ無視を始めたあの人達も、嫌いになれないし好きなままだ。「嫌い」は体力を使う、「嫌い」は執着だ。だから好きでいる方が嫌な感情に取り込まれない。

でも思い切り嫌悪をぶつけてくる人とはこちらがどう努力しても無理な時がある。近寄らない、を選ばなければならなくなる。悲しいけれど。

私は目に映るものを愛して癒したい、言葉で、声で、写真で、触れることで、なんでもいい。香りが落ち着くと言われたこともある。

五感を使って癒したくて、今必要なものを届けたくて、
ひとりじゃないよと伝えてあげられたら、
それが私の幸せにもなっていく。

だけど時々立ち止まって気がついたら涙が溢れていて、私はまだまだ自分を満たしきれていなくてまだまだ人を癒していけるような人間に、夢に近づくのが難しいままだ。

そうやって考えると今日つぶやいたみたいな離人的な状態に陥る。
誰かに抱きしめられたいと、心細さに飲み込まれそうになる。

満たされていない時に思うことはこうだ、

「みんな満たされて癒されていく、私は、私は誰に癒されればいいの、自分自身を愛することはもうわかっている、だけど私も。私も誰かに安心して包まれるように眠りたい。」

満たされていないから、満たされたいと思う、そしてそれは他者に向かおうとする。私なんて、まだまだだ。


光と闇を行ったり来たり、ずっと彷徨っている、何度も訪れた、ひんやりと薄黒い洞窟の中のような、井戸のような場所にひとりで佇んで、もう私もこの闇にのみこまれて洞窟の一部になってしまおうかと、そう決意すると、闇の中に光がぽっと現れて、「そんなことはだめだ」と言われているかのようなタイミングで、事態が突然好転しはじめる。

ぽうと現れる光がでると、私は暗闇にいることをやめその光を追いかけてしまう、癒してほしいからと、その現れる光はいつもとても暖かいから、触れていたくて、それで追うように、気が付けば洞窟から出て私は、光の溢れる場所に戻っている。

そしてまたいつの間にか闇に飲み込まれる、この繰り返しをしている。

私は出張にいくまえに鍵のアカウントにこうつぶやいていた。

しにたい。
私1人いなくなっても誰も困らないだろう、もう1人でがんばるのつかれた、きえたい、しにたい、出張終わって全部投稿終わったら、家にあるロープ使って死のう
数ヶ月よく踏ん張ったと思う
かぞくにあえない
ずっとひとりで走って
会いたい人にあえない
だれにも
世界で1人のようだ、数ヶ月よく頑張ったね私、もう終わらせような。
この気持ちのままなんとか二日やりきって、
また土曜から東京にむかって、2月は予定がたくさんあるからそれを全部して、それからじゃないと迷惑をかけてしまうな。
引っ掛ける場所あっただろうか。クローゼットのとこの棒はわりとしっかりしてたきがする
くるしい、くるしい、

でもこれを書いた直後になんだかんだと本垢で書いていた通り楽しい旅になって、こんな気持ちは消え去ったけれど、今は少し離人っぽい状態が続いているから、この引用を見て少し「うん、うん」とうなずいてしまった。

光と闇を行ったり来たりして、私は本当はどちらの住人かなのかすらわからない。ただ、心を温めてほしくて、光の方にいたいと思いながら居心地がそう悪くない暗闇の方にこもってしまう。

はだしで歩く、ひたひたと冷たいその足裏にはもうたくさんの傷がついて、痛みももうわからないくらいには、どす黒い色になってしまっている。

癒したい、と思いながら癒されたい、と願う。愛は、与えるものだと知っているのに。自分を愛してあげられなくなるときがある。

答えが見つかりそうで見つからない

私の世界が終わるまでに、見つけなければ、この人生は突破できないのだろう。


2月に書いた文章の加筆修正です。現状の心境とはまた少し違いますが闇に飲まれながらも苦悩する様がリアルに表現されていたので再掲しました。

山口葵


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