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「ジョジョ」で学ぶ、己と相手を知ることの重要性

「己を知るという事はなかなかいい教訓だが、お前は敵を知らな過ぎたようだな。勉強不足だ」

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✔ジョジョの奇妙な冒険3部 スターダスト・クルセイダースをざっくり説明…

 「ジョジョの奇妙な冒険」3部のスターダスト・クルセイダーズと言えば、それまで「波紋」によって戦っていたスタイルから、「スタンド」を使用するという、新たな戦闘スタイルを生み出したシリーズです。(ちなみに、クルセイダーズは十字軍とか社会活動家という言う意味らしいです…合わない…)

 主人公の空条承太郎(CV:小野大輔)と祖父のジョゼフ・ジョースター(CV:石塚運昇)、花京院典(CV:平川大輔)、アブドゥル(CV:三宅健太)が、突然発現したスタンドによって、命の危険に見舞われた承太郎の母を救うため、ジョースター家因縁の敵、ディオ(CV:子安武人)を倒しに、エジプトまで遠征します(だからクルセイダーズなんですね)。

 途中、スタンドによって惨殺された、妹の仇をとろうとしているポルナレフ(CV:小松史法)と知り合い共闘します。互いに、巧みにスタンドの短所を補い合いながら共闘し、いろいろあった後エジプトに到着しますが、そこでも、次々にディオ様の手下のスタンドが襲ってきます。

✔「己を知る」ラバーズ

 特に、ディオ様の手下の中でも、特に小物ゲス感半端なかった(承太郎からも史上最低と言われたw)スティーリー・ダン(CV:岸尾だいすけ)のスタンド「ラバーズ」との戦闘での花京院が印象的でした。

 最小最弱スタンドである「ラバーズ」は、ジョセフ・ジョースターの血管内に侵入し、そこから脳に至り、ジョセフを内部から殺そうとします。それを阻止するために、花京院のハイエロファントグリーンと、ポルナレフのシルバーチャリオットが同様に小さくなり、ジョセフの脳内でラバーズを倒すことにしました。

 脳内に侵入さえすれば、簡単に倒せると思っていたラバーズでしたが、実に自分の特性を熟知して戦うことができるスタンドでした。ラバーズは脳内で増殖し、能力的劣勢を数で補います。

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 ラバーズは、ハイエロファントグリーンに向かって、「世の中、自分というものを良く知ってる奴が勝つんだ。(中略)全ては、己の弱さを認めた時に始まる!」と言い放ちます。

 なかなかにこれも名言です(本体はゲス野郎なのに…)。実際、戦う場合はもちろん、自分の仕事をうまく進めるためにも、婚活するにしても、まずは自分を知る事です。

 その「自分を知る」というのは、何ができて何ができないかを明確にすることでもあります。自分に自信を持つ頃は大事ですが、できる事だけに目を向けるのではなく、自分の弱さや欠点を正しく認める(卑下ではなく)ことから始まるという、ラバーズの言葉は、実に真実です。

✔2000年色褪せない珠玉の名言「孫子」

 それに対して花京院が、「全ては己の弱さを認めた時に始まる、か…なるほど。僕もそう思う。己を知るという事はなかなかいい教訓だが、お前は敵を知らな過ぎたようだな。勉強不足だ

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 この言葉は、孫子の兵法を知っている人ならば「彼を知り己を知れば 百戦殆からず」の一節を思い出すでしょう。「相手のことを知り、自分のことを知れば100%勝てるけど、自分を知ってても相手のことを知らなければ五分五分。相手のことも自分のことも知らないなら無理ゲー」という意味です。

 ですのでこの場合は五分五分だったのですが、これは引き分けではなく、自分が勝てる確率が半分しかないよ、という意味です。つまり、どっちが勝つか分かりません、ということです。

 それでは、その場合の勝者を決定するものは何でしょうか?それはもちろん、相手よりも敵を理解している方です。「相手のことを知り、自分のことを知れば100%勝てる」のですから、相手の情報を多く集め、的確に分析でた方が勝つのは自明です。

 ラバーズも花京院も、互いに自分の特性は良く理解していました。しかし、自分にしか目を向けていなかったラバーズは、的確に相手を分析する能力に長けた花京院に負けたのです。つまり、己も敵も知っている花京院が勝ったというシンプルな話です。

✔「兵法」は様々な場面で応用できる

 ちなみに、婚活で全敗中の方や、営業成績が振るわない方、どうしても勝ちたいライバルがいるけど、どうしても勝てない…という方は、この「相手を知り己を知る」を心に刻んで実践することをおススメします。

 例えば婚活でうまくいっていない方は、「自分を知らない(見えていない)」ので、分不相応な相手ばかりを探している方が、多いようにお見受けします。非常に厳しいことを申しますが「自分に寄ってくるお相手のLVが、自分のLV」と心得て、相手を知ることで自分を知り、謙虚になることをおススメします…。

 営業職も同じです。自社製品やサービスを、とにかくひたすら勧めるだけでなく、見込み客のことを良く知る努力をしましょう。相手の企業というだけでなく、窓口になっている担当者本人やその人の背景など知る努力をしてみるといいと思います。ただ、個人的に担当者と仲良くなったからと言っても、それが実績につながるとは限らないのでその辺は留意してください。そうした方が得策な場合はいいですが、そうでないとただ無駄な時間を過ごすだけになります。

 花京院に限らず、古今東西の名将・智将と言われる方が、必ず通じていると言っていい「孫子」は兵法書です。しかし、軍事で利用できるものは、基本的に時間がたつと民間で使用されます。

 事実、このインターネットも、元は軍事利用から始まりました。軍事利用が先で、そのあと少しづつ民間利用されるのです。テクノロジーだけでなく、今やビジネスでも一般的に使用されている戦略・戦術という言葉も、そもそもは軍事用語です。その中でも、少しも色あせずに使い続けれてきたのが孫子です。

 2000年もの間、あらゆる場面使い続けられて、適応できるのは、シンプルな本質だからです。「己を知り彼(相手)を知る」この言葉につきます。自分の事だけを知ってほしいという人がひしめく中、相手の事を知ろうする方はそれだけでも差をつけて、この社会の荒波を生き抜くことができるのではないでしょうか。

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