『赤終』
売れてやる!心の中で叫び、筆を動かす。
これまでにない構図と色彩。人々の感嘆の声。
いつしか、俺は鬼才と呼ばれるまでになった。
そんな時に現れた魅惑的な女。筆が落ちた。
周りの悪評も聞かず嵌り込んだ、ズルズルと。
気づけば、売れない画と酒の瓶だけがたまる。
もう終わりだ。最後の一枚で、やめよう。
久々の取り憑かれたような感覚に、興奮する手。
仕上げは赤。ナイフで首を切り血飛沫を飛ばす。
どうだ、見てみろ。俺の命を懸けた最高傑作だ。
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