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ご都合主義な恋愛バイブル

ブリジット・ジョーンズとキャリー・ブラッドショーという処方箋

『ブリジット・ジョーンズの日記』をオーバードーズするように観る夜。少なくとも3ヶ月に1回は、そうしなければならない使命に駆られる。本当に何かを貪るように観る感じ。何回観たか分からないのに、それでもワンシーンも見逃さずに何度も何度も観る。ブリジットは急性恋愛中毒を治してくれる救世主なんだな。

急性恋愛中毒と言いつつも、仕事に友情に大抵の悩みは解決してくれる。『ブリジット・ジョーンズの日記』は3作あるけれども、その時の悩みに応じて観る作品を変える。そんな感じで、色々なスティグマに穢された私の心を糊塗してくれるのはブリジットと『Sex And The City』のキャリーしかいない。

ブリジットはキャリーよりも等身大な女性像であり、すぐ傍で伴走してくれている感じがある。でも、キャリーが本当の意味での憧れの女性像であることには、変わりはない。キャリーは輝かしい目標に向かって躍起にさせてくれるし、2人共に唯一無二の救世主なのだ。「こんなことがあって、絶対にもう立ち直れない」と思う時も、彼女たちのお陰で気持ちが萌芽する。どんな時もブリジットとキャリーが傍にいてくれることを想像し、彼女たちならこう導いてくれるだろうと考えるのだ。

そんな彼女たちは、萌芽期がとても大事だということを教えてくれた。スティグマとバイアスという現代社会の化学物質に塗れた自分をリフレッシュさせ、心身共に愛でること。LUSHのリミテッドエディションのバスボムのお風呂に浸かるのも良いし、ポップ調のジャズが掛かったオシャレなカフェでエッセイを読むのも良い。小さな映画館でしかやっていない、インディーズの映画を観に行くのも良い。大体、イタリア映画の恋愛物はめっちゃ泣けるし、心に刺さる。そして、心のデトックスに準ずる涙セラピーって物凄く良いんだなと思った。泣けば泣くほど、萌芽期が実りで満ち溢れていくように感じる。「あぁ、ここが終着点なのかなあ」って。

ブリジットとキャリーは相反する女性性の持ち主だけど、どんなスティグマやバイアスにも果敢に立ち向かって行く、表裏一体なジャンヌ・ダルクなのだ。私もそんな無敵なジャンヌ・ダルクになりたいし、自分をとことん愛して許せる女性になりたい。強くなるのが先か、自分を愛して許せるようになるのが先かは分からないけど、どっちが先になっても上手く立ち回れる自分でいたい。その両方が一気に揃った時は、本当に本当に無敵でパワフルな女性になれると思う。

あと何回、何十回、何百回観るか分からないけど、『ブリジット・ジョーンズの日記』と『Sex And The City』は永遠に私のバイブルなのだ。悩める女性にとって、ブリジットとキャリーは永遠に美しいし、観る度に美しいストーリーを教えてくれる。どんなことがあっても、どんなに泣きたい夜でも、彼女たちがいてくれたらそれでいいのだ。

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