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詩の集まりみたいなもの

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詩、詩みたいなものをまとめてみました。
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#今こんな気分

【詩】 蒼い

【詩】 蒼い

空が蒼い
遠くまで
果てしなく


ここにいる
ここに在る
心は半熟
愛は未熟

だけど
関係なく
空はひたすら広くて
蒼くて
どこまでも続く

何を持って成長というのか
何を持って進化というのか

不可解な定義に
季節の穏やかさは
微笑みを繰り返す

今ある自分
今ある意識の中で

積み重ねられた経験達

人は時にそれが足枷にもなる

そんな時

この空の蒼さは

ひたすら蒼く映る

見るもの

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【詩】 ため息 

【詩】 ため息 

目が覚める

澄んだ朝の微笑

深く深呼吸したその姿に

見慣れたはずの顔を思い出す。

その記憶は何処からくるものなのか

微睡み続ける頭では

分からない

到底行き着く事は不可能だ

その微笑のみが刻まれた

浅い花の香りがする

ツツジの花が慈悲深く

昨日の残光に包まれる

花達の色はキレイだ

そのように

昨日の欠片が記憶に訴えかける

何もないわけではない

有り過ぎた日常にとらわ

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【詩】 赤提灯

【詩】 赤提灯

夜の帳が下りる頃

己とも思えない影に乗り

情けにも似た夜風を浴びる

堰を切ったかのようにさんざめくノイズ

やりきれない自らを投影しているような

滑らかに軋む窓辺の景色

無粋で情緒のカケラもない欠けた満月

  
その曖昧さが

時に心をなぐさめる

 
明かりが灯る道すがら

自然と背中は押されてゆく

不思議だ

秋風の功名

導かれたかのように

目の前を煌々と照らす

ぬくもりを

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【詩】 シロモノ

【詩】 シロモノ

何をするわけでもなく

何かをしたいわけでもなく

それでも見つけられる

太陽というやつは

遠慮というものを知らんのか

どこにいても 何をしてても

光は導かれるように

正体を突き止める

あばかれた眩しさは

突き動かされるように

冷静さを弾かせて

外気に浮かぶ

蒼天に罪はない

あるのは積み重ねられた

名残惜しさだけだ

ジッとはしていられない

たゆまず歩み続けた先に見た

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【詩】 舞台

【詩】 舞台

家路に帰る道すがら

雨音の香る世界から

一筋の明かりが見える

足を止め 幕を垂らし

気付かぬつもりで

まぶしく目をそらす

足早に人々は去り

一人残された雨土で

木々のざわめきと同様に

五感が舞台を整える

澄み切った暗幕の向こうでは

あれだけにぎやかだった

自然のトーンが慎ましやかに

前を横切ろうとしている

舞台を転換するときか

あの光と色彩は

確かに何かを打ち明けて

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【詩的なもの】 時間軸 

【詩的なもの】 時間軸 

今日という今日は今日しかない
今日という名の今日を歩んで行く
今日も今日らしい今日を生きている

今日も今日とて今日じゃない
今日じゃない今日も駆けていく
今日も今日という日を今日中に

万華鏡のように訪れる今日に
今日は軽い眩暈に踊らされ

日夜訪れる今日みたいな今日を
まるで今日のように過ごしてる

今日の兄弟の昨日に嫉妬され
今日という名の今日にとらわれる

今日という名の今日はつまり
今日

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