もつなべ

もつ鍋が食べたい人のひとりごとです。

もつなべ

もつ鍋が食べたい人のひとりごとです。

記事一覧

眠れない夜が

眠れない夜があります。 親知らずの抜歯をして、腫れたほっぺのせいではないと思います。 でも、体調を崩している時は、痛みのせいで眠りにつくのも一苦労なのだから、痛…

もつなべ
4日前
2

素敵なスピーチ

今年も日本アカデミー賞を観ていました。 昨年の岸井ゆきのさんの言葉もとても素敵でしたが、今年の黒川想矢さんの言葉も、ぐっとくるものがありました。 ぼくは、いま、…

もつなべ
4か月前
4

俗なことを書きます

普段はなんだか整合性のあるものを書こうとしてしまいますが、元々ここは頭の中に閉じ込めて置けないことを書こうと思って始めた場なので、今日はどうしようもなく人間臭い…

もつなべ
4か月前
2

恋ではないから

恋物語ではない。 しかし、これまでのどんな恋物語よりも記憶に残っている「言葉」の話だ。 何年も前のことをこうやって覚えているということは、よほど嬉しかったのだろ…

もつなべ
5か月前
2

「聞く」ということ

子どもはよく、 なぜ、どうして、と大人に問いかける。 誰もがかつては子どもだったわけだから、 共感してくれるかな。 「ピョン吉は、何を聞いても笑い飛ばしたり適当に…

もつなべ
6か月前

本音を聞かせてよ、が1番困る

ふと、生活のなかで感じる違和感について。 ここ数年、もやーっとする瞬間に気づいたので、今日はその正体について言及します。 現実ではこんなこと戯言だと言われるので、…

もつなべ
7か月前
3

新宿駅で友達をみた

2限に間に合うように、家を出た。 新宿でいつものように乗り換えをして。 1時間目に行く時はいつも満員だけど、 2時間目ともなると人の数もそこまで多くない。 スマホの…

もつなべ
7か月前

欲しいのは最新型の空調設備

今、私の部屋に冷房はない。 だから、冷蔵庫の扉を開いて、その前に扇風機を置いて、その前に座って携帯をいじっている。 気温は30℃。時刻は23時45分。 私はひとつ気がつ…

もつなべ
7か月前
1

今日もいい日だった

今日はいい日だったと、 そう思える日が最近何回あっただろうかと考えていました。 そう思えた日が、これまでの人生でいったい何日あっただろうかと、そんなことまで考え…

もつなべ
10か月前
3

思い出は過去

蝉の鳴き声がだんだん大きくなって 隣の隣の家の軽トラのエンジン音が聞こえる。 風が右から左に吹いて、 葉っぱがわしわしと揺れる。 爪ほどもない大きさの船が、全く動…

もつなべ
1年前
1

ネトフリは人生を豊かにするのか否か

否。 ネトフリがあると、 さらに簡単に娯楽を楽しむことができてしまう。 「楽しさ」が手軽なものになると、 今度は密度を求めるようになる。 いかに短い時間で濃い経験…

もつなべ
1年前
2

どこでもドアは存在する

21:20 東京都内某所 歯磨きまで終えて、 階段を上がり、 自分の部屋の扉を開けて、 はて、ここは夏の伊豆か、と思った。 そうか、 つまりうちの家のドアも どこでもドア…

もつなべ
1年前
5

激アツじゃん

熱量が人の心を動かす、という話がある。 その人が持ちうるすべてを出し切って、 魂をさらけだしている姿に 人の心は動かされるという。 たしかに、そうだと思う。 スポ…

もつなべ
1年前
2

1億5000万km

ホームに差し込む西陽が眩しくて、 思わず目を細める。 でもよく考えてみれば、1億5000万キロも離れたものの温かみが、ここまで届いている。 すごい。 あんなに遠くから…

もつなべ
1年前
2

いいなぁ、地球で

最近、都会の空にも星が煌めいています。 正確には、星はいつも輝いているのだけれど、 最近はそれがよく見えます。 先日の皆既月食も、無事に見ることができ、この時代…

もつなべ
1年前
3

夢見がちな

10くらいから、登場人物を考えるようになった。 12くらいから、こどもの気持ちを忘れないまま大人になると決めた。 13のときに、書きはじめた。 15くらいから、おもしろ…

もつなべ
1年前
1
眠れない夜が

眠れない夜が

眠れない夜があります。
親知らずの抜歯をして、腫れたほっぺのせいではないと思います。

でも、体調を崩している時は、痛みのせいで眠りにつくのも一苦労なのだから、痛み止めに睡魔をもたらす効果が付随しててもいいと思います。

大袈裟なくらい痛いアピールをして、みんなに心配とか励ましの言葉をもらうのがいいと思います。

だからSNSは、「高熱が出てます」とか「抜歯しました」とかそんなことを共有する場所に

もっとみる
素敵なスピーチ

素敵なスピーチ

今年も日本アカデミー賞を観ていました。

昨年の岸井ゆきのさんの言葉もとても素敵でしたが、今年の黒川想矢さんの言葉も、ぐっとくるものがありました。

ぼくは、いま、二つの自分と戦っています。
役を演じられたのは運でしかないと思う自分と、自分の力でやり遂げたと勘違いしてしまう自分です。
毎回この感情の戦いに打ち勝って、常に優しい人間であり、俳優でありたいと思います。

早熟な人ほど思考の数も増え、悩

もっとみる

俗なことを書きます

普段はなんだか整合性のあるものを書こうとしてしまいますが、元々ここは頭の中に閉じ込めて置けないことを書こうと思って始めた場なので、今日はどうしようもなく人間臭いことを書きます。

と、前置きを置いて。
 

加瀬亮さんがすきです。

この一言が言いたかっただけです。

3/8には日本アカデミー賞の授賞式があるので、映画『首』で助演男優賞を受賞した加瀬さんが地上波に舞い降りてくるでしょう。

となる

もっとみる
恋ではないから

恋ではないから

恋物語ではない。
しかし、これまでのどんな恋物語よりも記憶に残っている「言葉」の話だ。

何年も前のことをこうやって覚えているということは、よほど嬉しかったのだろうと思ったので、書き起こしてみることにした。

学生の頃、後輩たちが私に手紙を書いてくれたことがある。私はもう卒業間近で、部活はすでに引退していた。
手紙をもらうこと自体嬉しかったが、なかでも忘れられない一通があった。

そこにあった言葉

もっとみる
「聞く」ということ

「聞く」ということ

子どもはよく、
なぜ、どうして、と大人に問いかける。
誰もがかつては子どもだったわけだから、
共感してくれるかな。

「ピョン吉は、何を聞いても笑い飛ばしたり適当にあしらったりすることなく、いつも私の質問に答えようとしてくれました。

なぜ雨が降るの。
どうして新幹線は速く走るの。
なぜ人は死ぬの。
本当に人は生まれ変わるの。

どんな問いかけにも、毎回真剣に悩み、答えてくれました。」

人の話を

もっとみる
本音を聞かせてよ、が1番困る

本音を聞かせてよ、が1番困る

ふと、生活のなかで感じる違和感について。
ここ数年、もやーっとする瞬間に気づいたので、今日はその正体について言及します。
現実ではこんなこと戯言だと言われるので、この場を借りて話してみることにします。
おんなじことを考える人が、世界のどこかにはいるはず、、、はず。

私はよく、
「全然怒ったりしないよね」と言われる。

大人からの評価は「常にニコニコ」
子供の頃は「大人っぽい」
義務教育の頃は「優

もっとみる
新宿駅で友達をみた

新宿駅で友達をみた

2限に間に合うように、家を出た。
新宿でいつものように乗り換えをして。

1時間目に行く時はいつも満員だけど、
2時間目ともなると人の数もそこまで多くない。

スマホの乗り換え案内は
常に「急いで」モードなので
今日もせかせかと乗り換えをしたけれど、
今日は少しだけ人の顔がよく見える。

1時間目に向かう私の目は
ついているようでついていないから、
前のサラリーマンの背中しか見えない。
スーツのし

もっとみる
欲しいのは最新型の空調設備

欲しいのは最新型の空調設備

今、私の部屋に冷房はない。
だから、冷蔵庫の扉を開いて、その前に扇風機を置いて、その前に座って携帯をいじっている。

気温は30℃。時刻は23時45分。
私はひとつ気がついてしまった。
だから、インスタやYouTubeといった目先の快楽を差し置いてこの画面を開いている。
さっきまで眠かったのに、頭も冴えてきた。

「大人になるほど、
 答えの出ないことが増えていく」

これはもう覆りようのない事実

もっとみる
今日もいい日だった

今日もいい日だった

今日はいい日だったと、
そう思える日が最近何回あっただろうかと考えていました。

そう思えた日が、これまでの人生でいったい何日あっただろうかと、そんなことまで考えてしまいました。

合計二十日ほどでしょうか。寂しいものです。

私の幸せバロメータの感度はすごく鈍くて、
いいことは、頑張って見つけなければ現れない。
いいことが見つからなかった日を、いい日とは言えない。なにもなかった日を、いい日だった

もっとみる
思い出は過去

思い出は過去

蝉の鳴き声がだんだん大きくなって
隣の隣の家の軽トラのエンジン音が聞こえる。

風が右から左に吹いて、
葉っぱがわしわしと揺れる。

爪ほどもない大きさの船が、全く動かない海を
1本の白い線を引きながら横切っていく。

雲は島にかぶせる帽子のように止まったままで
私もまたベランダから動かない。

簡単そうで簡単には見られないこの景色を
今日も見ていることに喜びを覚える。

目に焼き付けるのではない

もっとみる
ネトフリは人生を豊かにするのか否か

ネトフリは人生を豊かにするのか否か

否。
ネトフリがあると、
さらに簡単に娯楽を楽しむことができてしまう。

「楽しさ」が手軽なものになると、
今度は密度を求めるようになる。

いかに短い時間で濃い経験をし、楽しさを感じられるかということにとらわれてしまう。

その結果、動画は1.5倍速で観るし、通勤の片手間にネトフリを見るし、周りの人よりも凝縮された楽しさに手を出し始める。

それに、

「いつでもどこでも楽しめる」
というのは、

もっとみる
どこでもドアは存在する

どこでもドアは存在する

21:20 東京都内某所

歯磨きまで終えて、
階段を上がり、
自分の部屋の扉を開けて、
はて、ここは夏の伊豆か、と思った。

そうか、
つまりうちの家のドアも
どこでもドアになったんだな。

だから、伊豆の夏の夜に飛び込んだんだな。
やるじゃないか、文明よ。
お前をみくびっていた私が悪い。

と、結構本気で感心した。

それと同時に、
電気もつけず
カーテンの閉め切った暗い部屋の入り口で、
窓の

もっとみる
激アツじゃん

激アツじゃん

熱量が人の心を動かす、という話がある。
その人が持ちうるすべてを出し切って、
魂をさらけだしている姿に
人の心は動かされるという。

たしかに、そうだと思う。

スポーツを観て熱くなるのも
映画を見て涙が出るのも
応援団の声援で元気が出るのも
それはすべてそこに熱があるから。

熱がなければ何も始まらない。
胸が熱くなってこそ、生きてる感じがする。
だから、何歳になっても熱を持ち続けていたい。

もっとみる
1億5000万km

1億5000万km

ホームに差し込む西陽が眩しくて、
思わず目を細める。

でもよく考えてみれば、1億5000万キロも離れたものの温かみが、ここまで届いている。

すごい。

あんなに遠くから届くものを
肉眼で見ることも耳で聴くことも
できないけれど、
直接感じることはできるというのは
なんとも不思議なもので。

赤ちゃんや子犬の高い体温に触れると、
心に安らぎが生まれて、
時間の流れがいつもよりゆっくりになる。

もっとみる
いいなぁ、地球で

いいなぁ、地球で

最近、都会の空にも星が煌めいています。

正確には、星はいつも輝いているのだけれど、
最近はそれがよく見えます。

先日の皆既月食も、無事に見ることができ、この時代に生まれた事に深い喜びを感じました。

星を見ていると、
地球に住んでいることを実感します。

火星でも、ハリウッドでも、7LLDDKKの空飛ぶ家でもなく、私は地に足をつけて東京という街に住んでいるわけです。

みなさんはどこに住んでい

もっとみる
夢見がちな

夢見がちな

10くらいから、登場人物を考えるようになった。

12くらいから、こどもの気持ちを忘れないまま大人になると決めた。

13のときに、書きはじめた。

15くらいから、おもしろい本を読むと
悔しいと思うようになった。

18くらいから、おもしろいストーリーが思いつかなくなった。

20のとき、夢を口に出すようになった。

22のとき、コンテストに応募した。

23くらいで賞を受賞した。

32のとき

もっとみる