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眠れない夜が
眠れない夜があります。
親知らずの抜歯をして、腫れたほっぺのせいではないと思います。
でも、体調を崩している時は、痛みのせいで眠りにつくのも一苦労なのだから、痛み止めに睡魔をもたらす効果が付随しててもいいと思います。
大袈裟なくらい痛いアピールをして、みんなに心配とか励ましの言葉をもらうのがいいと思います。
だからSNSは、「高熱が出てます」とか「抜歯しました」とかそんなことを共有する場所になればいいのに、と思います。
病人に対して、酷いことを言うような、アンチ、と呼ばれる人は少ないはず、ですから。
眠れない夜が過ぎていきます。
痛み止めが効いているうちに早く眠りたいと思いつつも、眠れない自分に悔しくなります。
気晴らしに本を開くけれど、おもしろくて頭が冴えてくるのですぐに閉じます。
リラックスできる音楽、なるものをかけて、リラックスできる香り、なるものを嗅ぎます。
それでも眠気は訪れないので、自分を騙すのはとても難しい、と気づきます。
とりあえず痛みがはやく落ち着くことを願いながら、枕の上に頭をのせて、空調を27℃弱風にして、目をつむります。
眠れない夜があります。
なにも考えなければいいのに、考えてしまうから、無理やり追い出そうと、違うことを考え続けます。
考えなければいいのに、考えるから頭が働いて、脳は休んでくれません。
私の脳に年間休日は120日もありません。
眠れない夜が明けます。
今日も朝が来ることにほっとします。
眩しい光の中で、頭がぼうっとしてきます。
人間、本当は昼間に寝た方がいいんじゃないかと思うんです。余計なことを考えてしまわないように、血糖値の上がるものを食べて、そして昼間に寝ましょう。
日没と共に起きて、白い月がはっきりと輪郭を表すころ、スーツを着てネクタイを締めてゴミ出しをして、電車に乗りましょう。
蛍光灯をつけて、空が明るむまでキーボードを叩いて、太陽が昇る頃布団に入ります。
もう眠れない夜はありません。
もつなべ
やっと梅雨が明けました。うれしいな〜、でも落雷がこわいですね
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