死ぬことすらできない辛さ 2 〜複雑な結び〜

兄は相変わらずよく転んでいるけどご飯は自分で食べられている。

急激に筋力が低下する訳ではないけど、母は兄の世話をする覚悟を決めた。

医者に言われたことを忘れることは出来なかったけど、今を楽しく精一杯生きていこうと思うようにした。

お酒の飲み比べでは負け知らず。
煙草も吸った。

大きな声では言えないけど、クラブで踊った後に彼氏以外の男と楽しんだりも。

ふふふ・・・


もちろん旅行にもよく行った。


あれは20代半ば
ずっと同じ彼と付き合っている。

冬の夕暮れ時

岩手県にスキーに行った帰り道
高速道路でハンドル操作を誤った

私の車

運転していたのは彼

全損事故

帰る車を無くした。

新幹線で帰ってきた12月31日を今でも忘れない。



事故からまだ数日しか経っていない1月3日

彼の友人も一緒の北海道スキー旅行に誘われた。
まだ未婚なのに泊まりがけ。

この人はいったい何を考えて誘っているのか疑問に思いながらもついて行く。

スキーを楽しんだ夜は彼と二人きりの時間。

相部屋は真剣な話しをするのに丁度いい。

結婚前に泊まりの旅行。
車の弁償はどうするのか尋ねてみた。

お金がないから弁償はできない

じゃあどうする?

結婚しよう

思わぬ返答に驚きはしたけど、やっと結婚しようと言ってくれたことに安心した。

相部屋が愛部屋になったかは秘密。

ふふふふふ・・・


結婚の話が出たらやることは色々ある。

お互いの両親に挨拶。
結婚式は。
住むところはどうする。

車は仕方ないので自分で買った。

二階建ての家。
自分で好きなように設計をした。

二人で暮らすには広すぎるくらいだけど、子供ができれば丁度いいはず。

夫との夫婦生活が始まった。

交際期間は7年くらい。
事故が決め手の結婚とはネタでしかない。


夫は欲しいと思った物は色々と買ってくれた。

誕生日やクリスマス以外にも指輪や首輪・・・もとい、ネックレスやピアスを買ってくれた。

欲しいと思ったら少し時間を置く。
本当に欲しいかどうか考えてみる。
考えても欲しい気持ちが変わらなければ、それは本当に欲しいものだと思うため買う。
次来た時には無くなっているかも知れないので、欲しいと思うなら買っておく。
買ったら損したと思わなければいい。

そう言ってくれ実行してくれた。


二階建ての家
一階で洗濯をして二階に干す。

濡れた洗濯物は重いけど二階が日当たり良好なので仕方ない。

寿退社が理想だったけど働きやすい職場だったので子供を授かるまで働こうと決めた。

そのため、毎朝自分と夫のお弁当作りが日課になった。

愛妻弁当って言われて恥ずかしがる夫を想像しながらハートを描くのは楽しいものね。

ふふふふふ・・・



気になる続きはこちら。


第1話をまだ読んでない方はこちら。

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