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燃え尽き症候群,親の燃え尽き症候群とは:ストレス,育児

※気合い入れて書いています。長いです。
お時間無い方は太文字のみお読みください。

Parent Burnout(親の燃え尽き症候群)という言葉をご存知でしょうか。
救急医は燃え尽き症候群のハイリスクであることは有名であり、
燃え尽き症候群については知っていたのですが、
親の燃え尽き症候群なるものがあるとは、恥ずかしながら知りませんでした。
コチラのサイトに、親の燃え尽き症候群について解説してありますので、
和訳しつつ、引用にて解説、対処法についてご説明していきたいと思います。

(引用)

親の燃え尽き症候群とは?


子育ては簡単ではない、それは事実です。
自分のことよりも子供のニーズを優先していると、大変なことになります。

親の燃え尽き症候群とは?
親の燃え尽き症候群は、子育ての慢性的なストレスから感じる身体的、精神的、感情的な疲労です」と、認定神経内科医のPuja Aggarwal博士は言います。

「子どもから感情的に距離を置いたり、怒りやすくなるなどの症状が現れます。親の燃え尽き症候群の中には、物忘れがひどくなったり、不安感や抑うつ感が強まったり、そもそも親であることに疑問を抱く人も少なくありません。不適格感、混乱、孤立感などがよく見られます。」

燃え尽き症候群は、個人に課せられた要求が、期待に応える能力を上回るような長引くストレスの結果です。」セラピストのMichaela Deckerは付け加えます。

「燃え尽き症候群の兆候は、肉体的疲労、感情的疲労、やる気の欠如、絶望感だけでなく、他人や楽しい活動からの切り離しが含まれます。」

いいニュースは、親の燃え尽き症候群は一時的なものだということです。この状態に立ち向かうために、そして対処するためにできることがあります。

ここでは、親の燃え尽き症候群について分かっていることと、それを防ぐ方法について説明します。

燃え尽き症候群とは


燃え尽き症候群とは、感情的、身体的、精神的ストレスによって引き起こされる疲労の一形態です。さまざまな理由で起こる可能性があります。例えば、仕事、子育て、自分がコントロールできていないと感じることなどが一般的な引き金となります。燃え尽き症候群は、圧倒され、生活上の要求についていけなくなったときに起こります。

燃え尽き症候群の前兆、兆候とは?


燃え尽き症候群の影響は人それぞれで、身体的な症状が出る人もいれば、精神的につらい思いをする人もいますが、燃え尽き症候群の最も一般的な症状には次のようなものがあります。

疲労感、または常に疲れている、消耗していると感じる
無力感、絶望感、自責の念など
頭痛、首の痛み、筋肉痛
やる気の喪失
食欲や睡眠習慣の変化
孤立感
過敏性
孤立した行動

燃え尽きた人は、薬物やアルコールを乱用したりすることもあります。これは、気持ちを落ち着かせるため、麻痺させるため、あるいは対処するために行われることが多いようです。


なぜ燃え尽き症候群が増加しているのか、また、どのような人が危険なのか?


親の燃え尽き症候群は、なにも新しいものではありません。特に、女性が大量に労働市場に参入した前世紀には、人々は何年も前からこの状態を経験してきました。そして、今日の親たちは、COVID-19の大流行のせいで、ストレスと不安のレベルが高まっているのです。

「親の燃え尽き症候群の報告は、COVID-19のせいで、ここ18ヶ月で急激に増えています 」とAggarwalは言います。「パンデミック以前から燃え尽き症候群は存在していましたが、パンデミックによって親の燃え尽き症候群は著しく悪化し、その理由は多岐にわたります。親は仕事、家、収入を失い、さらなるストレスと不安を抱えています。」

「次の食事はどうしようか心配している親もいる。子供にどうやって食事を与えようかわからないかもしれない。また、多くの子どもたちが自宅でバーチャルスクールに通っている(あるいは通っていた)ことも、その一因となっています。親は親であると同時に教師でなければならないのです。」

精神科医のMartha Horta-Granadosによると、対処能力の低い個人も「危険」であるという。「対処能力が低い人、フラストレーション耐性が低い人、レジリエンス能力が低い人は、バーンアウトを経験しやすいでしょう。

燃え尽き症候群から回復するために


親の燃え尽き症候群に対処するためには?


あなたが燃え尽き症候群の兆候を認識しているか、すでに限界点を超えているかにかかわらず、念頭においておいてほしいことがあります。
「あなたは悪人ではありません。あなたは悪い人ではありませんし、このような生活を送る必要はありません。対処法はあります

配偶者、共同親権者、またはパートナーと話す


あなたが燃え尽きたと感じている場合、あなたができる(そしてすべき)最初の一つは、あなたの配偶者、共同親、愛する人、またはパートナーと話をすることです。

自分が対処していること、そして自分がどう感じているかを説明します。正直でいるようにしてください。あなたが苦労している、または過労にしていることを認めることを恐れてはいけません。可能であれば、具体的な手順を示して、何をして欲しいか伝えましょう。

十分な睡眠をとる


睡眠は心の健康に欠かせません。それは事実です。しかし、特に新生児や幼い子供が家にいる場合、十分な睡眠をとることは難しいかもしれません。しかし、睡眠を優先できるのであれば、そうしてください。

例えば、20分程度の仮眠は、疲労回復とストレス軽減に効果があります。また、集中力を高め、感情をうまくコントロールすることもできます。

運動する


運動する時間を見つける(そして作る)ことは、特に疲労や倦怠感を感じている場合、ばかげた提案に思えるかもしれませんが、運動は実際にあなたのエネルギーレベルを向上させます。また、ストレスを軽減することもできます。

休めるときに休んでおく


働きすぎ?圧倒されていますか?ストレスレベルが特に高いですか?そんなときは、温かいコーヒーや紅茶を飲むなどして、数分でも休息をとりましょう。ソファに座って、子供と一緒にアニメを見たり、音楽を聴いたりしましょう。クリエイティビティが重要です。

サポートネットワークを構築する


パートナーや配偶者がサポートしてくれることは素晴らしいことですが、多くの人はもっと助けが必要です。また、いくらかの人はリソースや家庭でのサポートが不足しているのです。

子育てグループは、同じような考えを持つ人たちと出会うのに最適です。また、話を聞いてもらい、見てもらい、理解してもらっていると感じることができるかもしれません。

保育士やシッターを探すのも、特に休息が必要な場合には良い方法です。

それでもなお、圧倒されそうなときは、精神科医やセラピストに相談するのもよいでしょう。

「精神衛生の専門家を含む、他の人のサポートから恩恵を受けることができる場合があります」と、公認心理学者で危機対応の専門家であるDiana Concannon博士はHealthlineに語っています。「物事を話し合うだけで、より大きな視点や新しい洞察を得て、より楽しくなるためのサポートになることもあります。」

忍耐強くなる


子育ては、困難であると同時にやりがいのあるものです。イライラや疲れを感じることもあります(あります)。それは普通のことです。ほとんどの人が親の燃え尽き症候群を経験することでしょう。しかし、自分自身でどう対応するかが重要です。

Horta-Granados氏は、「自分の気持ちを感じることを認めてあげてください」と説明します。「一人ですべてを抱え込む必要はありませんし、スーパーママやスーパーパパになる必要もありません。あなたは人間であることを忘れないでください。あなたは人間であり、傷つきやすいのです。すべてのことは出来ないのです。そして、自分に寛容であること。優しくしてあげてください。」

セルフケアを実践する


不可能だと思ってしまうかもしれませんが、毎日セルフケアを実践することは重要なことです。

毎朝2分、呼吸を整え、自分のことを考える時間を持ちましょう。時間があれば、瞑想や日記を書くのもよいでしょう。一日の終わりに入浴することで、心身ともにリラックスすることができます。疲れを癒すことができます。短いヨガの練習をするのもよいでしょう。ウォーキングも優れたセルフケアです。

まとめ


多くの人が燃え尽き症候群を経験しています。これは、外的ストレスに対する一般的な反応です。しかし、対処する方法はあります。疲労困憊、ストレス、倦怠感を日常生活の一部として受け入れる必要はありません。


(引用終わり)

私見

※ここからは引用以外は、あくまで個人の見解です。

客観的に、私は燃え尽き症候群のハイリスクだということを自覚しています。
仕事でも育児でもです。
理想や期待を高くもつことはいいことですが、過度になるとリスクになってきます。
しかし、理想は高く持ちたいじゃないですか!
それ故、リスクあることを許容し、自覚しながら、理想を追い求めています。

「コーデスとドハティ(1993)は、未経験な人ほど、達成への期待、職務それ自体への期待、そして、職務の遂行をサポートする組織への期待が高いことを指摘しています。(中略)年齢を重ね、経験を積むことにより、現実に即した期待水準を設定できるようになります。」

バーンアウトの心理学 久保真人


こちらの引用にもある通り、燃え尽き症候群(バーンアウト)は未経験、初学者ほど陥りやすいということがわかります。
しかし、親というものは、第1子である場合には、これまでに経験したことがある人は存在しないわけであり、未経験者なのです。
また、育児、教育に期待する人ほどリスクが高いということがわかります。

私は、個人として、燃え尽き症候群のリスクが高いということは自覚しておりましたので、危ないとおもったら距離を置くことができるようになりました。
こうなることができたのは、燃え尽き症候群を勉強し、どのようなリスクと特徴があるのかということを勉強したからだと思います。
この様に、燃え尽き症候群を理解しておくことは、自分を守ることにつながります。
燃え尽き症候群は基本的には一時的な、期間限定のストレスにより生じるものであり、そのストレスが去れば症状は緩和されるとされています。
子育てが一段落するまでの期間限定と思い、頑張ることはできます。
しかし、頑張れば頑張るほど、より燃え尽き症候群リスクは高まる。
子育ての間に、過度な期待をせず、現実に即した期待をすることが出来るようになれば、この燃え尽き症候群は回避できるかもしれません。
また、他のリソースに頼ったり、ストレスとうまく付き合えるようになれば、回避できるかもしれませんが、
おそらく、自分より長く生きる子供に長く悩ませられることになれば、症状が長期化する可能性もあります。
また、燃え尽き症候群を皮切りにして、その他の精神的疾患に罹患する可能性もあります。

バーンアウト発症のリスクが高い職場環境は、同時にバーンアウト以外のストレス性疾患を発症するリスクの高い環境でもあります。最悪の場合、突然死、過労死に至る循環器系の障害などは、むしろ、バーンアウトよりもはるかに重大な結果をもたらす可能性のあるストレス性疾患だと言えるでしょう。バーンアウトの発症因を特定し、その予防策を講じることは、結果として、ストレスに起因する、あらゆる心身へのリスクを低減することに繋がります。

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前述の対処法を講じることで、うまくストレスに対応して、ストレス性疾患に罹患する可能性を下げることが必要と思います。

燃え尽き症候群の診断は?

こちらも私しらべになりますが、診断はなかなか難しいというのが結論と思います。
なぜなら、バーンアウトの定義が曖昧だからです。

この20年間の間、おびただしい数の研究の蓄積を経て、バーンアウトに関わる事柄の殆どが解明されているかと問われれば、残念ながら、限定的な理解しかえられていないことを認めざるをえません。そして、バーンアウトに関わる事柄のなかで、最もわかっていないのは、そもそも、バーンアウトとは何なのかという基本的な問に対する答えであることに気付かされます。その理由の一端は、バーンアウトを概念的に(演繹的に)定義することを回避し、MBIに代表される操作的な定義のみに依存して、研究を積み重ねてきたことにあります。

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指標はたくさんあるのです。
その代表的なものが、MBI(maslach burnout inventory)と日本でいったら、日本語版バーンアウト尺度です。
また、このMBIから派生した、指標が数多く存在しています。
日本語での計算ツールとして、日本語版バーンアウト尺度のリンクを添付しておきます。

燃え尽き症候群の計算ツールはこちら


↓どのくらい燃え尽きているか計算できます。

この結果の解釈も説明すると長くなってしまいますので簡単に書きます。


バーンアウトの概念として、3つの柱があります。
1.情緒的消耗感
2.脱人格化
3.個人的達成感

の3つです。
それぞれについて、どの程度バーンアウトの症状が出現しているのかということを定量化します。
バーンアウトの主核をなしているのが1.の情緒的消耗感というのは、数多くの研究や研究者に一致した見解です。
しかし、1~3がそれぞれ、どう作用し、原因、結果なのか、というのについては諸説あるようです。
主核の情緒的消耗感は重要なので解説しておきます。

情緒的消耗感とは「仕事を通じて、情緒的に力を出し尽くし、消耗してしまった状態」と定義されています。消耗感あるいは疲労感はストレスの一般的な自覚症状の一つです。(中略)バーンアウトの結果生じる、身体的、精神的消耗感の主たる源が「情緒的な資源の枯渇」にあるからです。

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簡単に言い直すと。
感情的に「頑張ろう!」と意気込んでいたものの、多忙な仕事や、自分のキャパを超える仕事、子育てにてストレスを感じ、自身のエネルギーを消耗してしまった。疲労を自覚している。
というのが、情緒的消耗感になります。

スコアリングのページでは、この3つについて点数化します。
点数によって、危険度が表示されます。
点数によって危険がついた項目が、バーンアウトの症状が出現していると考えればよいかと思います。
特にバーンアウトの主核概念である、情緒的消耗感で悪い評価がついた場合にはバーンアウトの可能性あり。と自覚すればよいと思います。


概念が曖昧なので、診断は困難です。
あくまで可能性があり、と自覚する、認識するにとどめておいたほうが無難だと思います。
診断も大切ですが、どう対処するかということだと思いますので。

診断は困難と書きましたが、現在自分がどのくらいの状況にいるのかや、以前の自分とくらべて、状況は良くなったのか、悪くなったのかという客観的指標は存在しています。
この「バーンアウトの心理学」でも、日本語版バーンアウト尺度は診断に使うのではなく、相対的な評価として使用するようにとの注意書きがなされています。

実際の使用方法


仕事や子育てで燃え尽きを自覚している

上記スコアリングで定量化

自信の危険度について認識する

先述の対処法などで、ストレス・コーピング(ストレスに対応する)

スコアリングで再評価して以前の自分と比べる

と言った流れになると思います。

最後に

親が倒れてしまっては、元も子もありません
親がいてこその子供ですので、
まずは、我々親が倒れないということが重要なのです

これからも、

数回に分けて燃え尽き症候群についての話も入れていきたいと思います。


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