マガジンのカバー画像

思想

20
運営しているクリエイター

#言葉

ただそうであること

ただそうであること

他者を理解すること、他者を認めること。
理解、あるいは解釈や考察は、自己、ある視点、ある立場からの納得を目的とすることから逃れらないだろう。それは他者を自己、視点、立場の理解等に適用させようとすることでもある。それとは違い、見る、聞く、読むことは、どこまでもただそうである現実を認めることである。
もちろん社会にはある程度納得は必要であるし、自分に訪れた運命を、ただそういう運命だったと受け入れるにも

もっとみる
踊りと踊る

踊りと踊る

僕は”踊り”はできないけど”踊る”ことはできる。音楽にノッては不器用に身体を動かし、至るところで踊っていることだろう。
踊りと踊るは違うことだと思う。踊りは技術がいるが、踊ることは誰にでもできる。
踊り/踊るをあえて二項対立的に分けるのであれば、文化/自然、行為/反応、能動/受動、意味/無意味、開/閉、外/内、目的的/非目的的というようになるだろう。
踊りを表現行為と考えれば、それは文化であり行為

もっとみる
クナーファの夜〜生と他者へ

クナーファの夜〜生と他者へ

あなたはどう生きているだろうか。最近嬉しかったことはなんだろうか。最近悲しかったことはなんだろうか。
早起きをしてパンを焼いたり、待ち合わせの30分前に着いたり、好きな人と散歩をしたり、分厚い本に悩んだり、悪口を言い合ったり、ゆっくり珈琲を飲んで1時間過ごしたり、たまに旅をしたり、路地に座ったり、傷付いたり傷付けてしまったり、日が短くなったとため息をついたり、笑ったり、夜更かししようとして朝日の手

もっとみる
微妙な動きー「知る」「愛する」は動作動詞か状態動詞か

微妙な動きー「知る」「愛する」は動作動詞か状態動詞か

はじめに愛についての問いがあった。「愛する」とはどういうことだろう。人を愛するという行為はどういうことかという問い。しかし、この問いについて考えているうちに、いつのまにか行為の世界から言葉の世界に迷い込んでいた。行為の世界に戻るために、ひとまずこのテクストを書くことにした。

迷い込んだきっかけは「I love you」という英語だ。ここでの「love」は状態動詞となる。つまり「私はあなたを愛して

もっとみる