ジマーマン

幸せよりも楽しみたい。思想/批評/日記/詩など。

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クナーファの夜〜生と他者へ

あなたはどう生きているだろうか。最近嬉しかったことはなんだろうか。最近悲しかったことはなんだろうか。 早起きをしてパンを焼いたり、待ち合わせの30分前に着いたり、好きな人と散歩をしたり、分厚い本に悩んだり、悪口を言い合ったり、ゆっくり珈琲を飲んで1時間過ごしたり、たまに旅をしたり、路地に座ったり、傷付いたり傷付けてしまったり、日が短くなったとため息をついたり、笑ったり、夜更かししようとして朝日の手前で眠ったり、ビールを10本飲んだり、夜にクナーファ(アラブのおかし)を食べたり

    • 24/7/20 デンタルフロスの夕立

      歯科衛生士の友達に歯を綺麗にしてもらって、その友達が仕事が終わるのを駅ビルで涼みながら一時間ぐらい待って、一緒に中央線に乗って帰った。ちゃんと会ったのは約二ヶ月ぶり。電車で座って、色々と音楽イベントに行ったことを話した。森道市場、柴田聡子のワンマン、ZAZEN BOYSとGEZANの対バン、FRUEZINHO、こう並べてみるとこの約2ヶ月の間に色々と行った。久しぶりに会うとやはり口がとまらず、ずっとしゃべっていたかもしれない。今思えば自分のことばっかりしゃべっていたかもしれな

      • 星に食べられる

        なにか悲しいことを考える 人差し指に息を吹きかけ ベランダの手すりから 月面までの距離を測る 月に耳を描いて ベランダの手すりでショパンを弾いた そして僕は星に食べられる 星に食べられる僕を 君は苦笑いをしながら呼んでいる それは遠い出来事 懐かしい出来事 なにかケチなことを考える 言葉を求めすぎて 何も言えなくなって 僕は馬を夢見る 馬の立髪は畦色で その立髪で作った弓でバッハを弾く そして僕は星に食べられる 星に食べられる僕を 君は鼻唄をまじりに笑っている それは遠

        • 24/7/16 ドーナツと栞

          起きたら雨の音が聞こえる。いつから降った雨だろう。寝る前は降っていなかった。今日も涼しい。 雨の中を自転車がかける。そのこと自体に気を取られてしまって、自転車の色は覚えていない。確か水色だったような気もするけど、適当に記憶を補完しているだけかもしれない。少しお腹が痛む。 インスタのストーリーズをめくっていく。ミスタードーナッツの広告が差し込まれる。オールドファッションの口どけがよくなったと伝えている。ミスドのオールドファッションも普遍的なように見えて変化しているのか。オー

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        クナーファの夜〜生と他者へ

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          24/7/14 海の翌日

          「コーヒーが飲みたい」という声で起きたのか、目が覚めた直後にそう声をかけれたのかは覚えていない。深夜にレンタカーで海から戻ってきた友達たちが寝ている。少し小さいサイズの畳6畳に川の字4人。そのうちの一人が起きてきて声をかけた。朝5時半ごろ。その友達がベランダでタバコを吸っている間、湯を沸かし、豆も挽く。コーヒーフィルターは後2枚しかない。他の友達は飲みたいと言っても全員は飲めなそう。みんな6時ぐらいに目を覚ます。 府中まで車を返しにいく。昨日の曇り空がまだ続いている。車を返

          24/7/14 海の翌日

          日差しの雫

          嬉しい言葉で布団から抜け出す Father John Misty Honeybearは泣いていない 昨日降った雨のように しとしと しとしと しとしと 日が差してくる 3月25日 蕾の隙間から 甘いにおいがのぼり 空の色を塗り替えている

          日差しの雫

          新宿東口 AM7:30

          ゴミと枯葉が カラカラと転がる駅前 植え込みの花のベットで 空き缶とペットボトルが横になっている ホームレスのタバコの煙 日焼けした外国人観光客 落とした傘を拾うのに5秒かかる人 まだ電気の消えてない顔と声の集団 どこを向いているのだろう あちらこちらあちこちこちら みんなそれぞれ それぞれの方に 歩いて行くのだろう おはよう もしかしたら おやすみかもしれいないけど

          新宿東口 AM7:30

          24/7/9 モーニングスケッチ1

          扇風機の音と換気扇の音が持続している 冷房の音は埋もれている 少しだけ頭がぼんやりする 雪男のくもりガラスのワンカップに水を入れて飲む さっきまで流れていた坂本龍一の『Esperanto』は今とまったところだ ヘリコプターが見えないところで音を立てる キーボードを弾く音が聞こえる 扇風機はうつむいて首を振る そういえば夢の中で、知り合った人の過去を見た 確かアルバムだったような気がするし、過去そのものようだった気がする 坂本龍一の『Esperanto』をもう一度再生する 畳の

          24/7/9 モーニングスケッチ1

          24/7/6 世界一近いフェス

          僕にとって世界一近いフェスに行く。FESTIVAL FRUEZINHO。隣町の立川で開催される。 家を出て自転車で行くことを考えた。フェスにチャリで行けるとは夢がある。会場にはダイチャリのステーションもある。しかし、朝からこの暑さ。15分ぐらいの距離とはいえ、フェス前にこれはやめた方がいいかな。駅に向かいつつ、自転車に何度か誘惑されるも、電車で行くことにした。でも、例えばフェスの最中にそのことで体調が悪くなっても、それはそれとしてと思えるようにはなれたらとも思う。そうなったと

          24/7/6 世界一近いフェス

          ウエストサイドの池

          ウエストサイドの 枯れた池で おもちゃの船が転覆している 煙突のついたクルーズ船 船底は深いネイビー 日の光がぎりぎり届く海の層と同じ色 その池には この季節の侘しさや このまちの寂しさが 全て投げ込まれている 僕はその池に視線を投げ込む サウスサイドから飛んできた 渡り鳥が啄んだ鮮やかな羽が この池に投げ込まれたら 船はもう一度揺れるだろうか 僕はその池に昨日の悲しさを投げ込む 土はひび割れている 不法投棄されたテレビは もうイメージを生

          ウエストサイドの池

          よく似た夢を見ているのかもしれない

          ジャムを塗りたい 赤黒のいちごジャムを 素肌の上に それが虹を渡る準備だと信じている きっとあの人はそういう魂を持っている 赤黒のジャムも限りなく薄く広げれば ピンク色に透き通る 僕はそのとき 珈琲を両手に持って現れる 眠い香りに包まれて 二人で机を挟んで向かい合い 顔を横に向けて ただ虹を見ていてた

          よく似た夢を見ているのかもしれない

          ピアノが聞こえたら

          ピアノが聞こえたらどうしよう 坂の途中の2階建て、白い塀に囲まれた、青い屋根の家から 遠くにふかふかの雲が浮かんで、静かな午前10時、遠くから車の音が聞こえる。ピアノはきっとアップライトで、その上にはミラノの写真なんかが飾られている 読みかけの本が何冊か積まれているかもしれない 部屋にはトーストと珈琲の香りが残っていて、ローテブルにはまだ朝食の抜け殻が残っている バターナイフにはジャムが少し付いている レースカーテンが膨らんでいるだろう ピアノが聞こえたら、飛行機雲が引かれ

          ピアノが聞こえたら

          墓と駅と映画 ー 映画『墓泥棒と失われた女神』について

          「死んだ人から盗むなんてよくない。人の目を喜ばせるための物じゃない、魂のための物よ。ベニアミーナは知っているの?」 まさに墓が掘られているときに、イタリアはアーサーにこのような言葉を投げかけた。考え過ぎかもしれないが、僕はこのセリフが映画というものにも当てはまるのではないかと思った。映画は人の目を喜ばせるための物ではなく、魂のための物なのだろうか。 映画とは墓とも言えないだろうか。フィルムには過ぎ去った過去が埋葬されている。映画はもちろん幻想だが、フィルムに写っているのは

          墓と駅と映画 ー 映画『墓泥棒と失われた女神』について

          24/7/4 旅人気分

          勢いよく通り雨が通過している。通り雨はやがて天気雨になった。吉祥寺に映画を観に行く。 赤い夕焼け。通り雨の跡。大学通りでは日暮らしが鳴いていた。ご飯を何にするか迷った。国立で食べることも選択肢に入れていたけど、せっかくならと吉祥寺で食べることにした。タコライスのお店も考えたけど、反対側の公園口にでる。今度はタレカツのお店にしようかと思った。だけどお昼も揚げ物を食べたから控えたいという気持ちが勝った。 そういえば高架下のうどん屋には一度も行ったことがなかったに気付き、どこで食

          24/7/4 旅人気分

          24/7/3 いい感じ

          今日は調子がいい。こんな書き出しをするぐらいに調子がいい。別にいいことがあったわけではない。スマホもあまり見ていないし、色々と集中できている。ここ最近は全然ダメだったけど、これを習慣にできたらいい。このリズムを続けられたらいい。 友達がシオカラトンボの特徴を教えてくれた。白い水色で、スピードもあるので、本当に夏のフロントランナーって感じとのこと。すごくいい説明でわくわくした。想像の中でトンボが飛びはじめた。僕は先日本屋にいたら、ミンミン蝉の声が表通りから入ってきた話をした。

          24/7/3 いい感じ

          24/7/2 潜水夫、暗黒祭りへ

          大井町駅の地下はどれほど深いのか。大江戸線とどっちが深いだろう。りんかい線に乗り、シーサイド、アイル、そして3つめのカタカナ駅、テレポートで降りる。お台場は谷保からは遠いと警戒していたけど、実際に1時間15分ぐらいかかったけど、着いてみたらなんとかなるものだと思った。「お台場か。遠いとな」思っていたイベントとも、次からは距離を縮められそうだ。ただ、やはりゆりかもめを使うとなると、まだ遠く感じる。 大井町では深く潜ったけど、東京テレポート駅は浅い。エスカレーターを登りきると、

          24/7/2 潜水夫、暗黒祭りへ