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つれづれ箱

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あれやこれや喋りたいこと
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2017年11月の記事一覧

無数の個に向けて

無数の個に向けて

「なぜ僕は写真を撮っているのか?その1」を読んだ。
ninoさんの、写真に向き合う文章を読むたびに…自分の中のふわふわしていた感覚がまとまりを持ち始めるようだ。

「あなたはなぜ写真を撮っているのですか?」

根源的な質問。当たり前すぎて改めては向き合ってこなかったような、そんな問いに。あなたなら、なんと答えるだろうか?

自分の場合は、常々言っていることだけど「絵が描けないから、写真を撮っている

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食いしん坊の旅路

食いしん坊の旅路

初めてのひとり旅、陽も傾きかける頃。
鴨川から色づく空を眺めながら、1つの重要ミッションと向き合っていた。

 勇気がいるが、覚悟は出来ているか?
 臆することはない、さぁ行こうじゃないか
 この壮挙を成し遂げるのだ…

どんなミッションなのか、何を躊躇っていたのかというと。
旅に出る前に、自分と約束していたのだ。

「旅先でふらりと美味しそうな店に立ち寄り、カウンターで舌鼓を打つ。
そんな憧れの

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時には旅先のように

時には旅先のように

ある雨の昼間。
それは旅先の駅で、列車を待っていた時のことだった。

一人旅だったので、何をするとでもなく雨の風景を眺めていたら…目の前に並んでいた女性が突然、思い切ったような雰囲気で隣の列に駆け寄って。そこにいた背の高い男性に声をかけ、挨拶と握手をして戻ってきた。

突然の行動はいったい何だったのか。
もしかして、有名な人だったりするのだろうか。

少し躊躇ったけれど、湧き上がる好奇心のままに声

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誰かの後ろには、こんな風に

誰かの後ろには、こんな風に

人は誰でも、血縁という繋がりを持つ。
父と母がいて、父と母それぞれの両親がいて、またその後ろにはそれぞれの…と果てしない繋がりの連鎖の果てにあるのが、あなただ。

どんなに家族と縁が薄かろうと、仲が悪かろうと、たとえ顔さえ知らなかったとしても。この繋がりを持たない人間は、この世に存在しない。

仕上がったこの写真を眺めている時に、ふとそんな考えが頭を過ぎった。

誰かの後ろには、こんな風に血縁のあ

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人は水物、流れ流れて形を変えて

人は水物、流れ流れて形を変えて

<水物>
その時の条件によって変わりやすく、予想しにくい物事

期間はまちまちだけれど、一緒に過ごし、ことあるごとに出会えてよかったなと思うのだけれど、あるときを境にぱたりと会わなくなり、連絡すらとらなくなる。もしくは徐々に遠ざかっていく。

フォローさせていただいている hiyorimi36さんの「一緒にいる時間」を読んでいて、若い頃に考えたことをふっと思い出した。今日はそれについて、書いてみた

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