マニアックひとり戦隊ヒーロー小説『スペースクリーンナッパー・ローストビーフ便器!』
(1)
時は800X年。スペースクリーン星に、ひとりのマニアック戦隊ヒーローが存在した。その名は、『スペースクリーンナッパー・ローストビーフ便器!』である。今宵も酒ヤケした声でローストビーフ便器を磨く!
が、しかし……。
※(15年後)
「肉便器!」
「ローストビーフ便器ですぅ!」
「今、何時だと思ってんだ!?」
「丑三つ時ですぅ!」
「早く来いよ!便器磨けよ、肉便器!」
「それは顔ですぅ!」
「んじゃさぁ、美少女吸血鬼ハンターにチェンジしちゃおうか?そっちの方が磨くよ?」
「すいませんですぅ!」
「だったら早く磨け!ほれ!ブラシだ!ブラシ!」
「はいですぅ!」
磨き始めるクリーンナップおじさん。そして……、
「あ、それはローストビーフ便器の肉便器ですぅ!」
「顔面だろ?この野郎!」
「はいですぅ!」
「お前、戦隊ヒーローだったんだってな。15年前。」
「はいですぅ!マニアックひとり戦隊ヒーローですぅ!」
「で、今現在は、どうなんだ!?」
「今現在は、かたキャラですぅ!」
「かたキャラ??何だそれ?」
「固いキャラクターですぅ!(泣き出す)」
「……。わあったよ!ごめん。ごめんなさい。ほれ。」
「硬質なキャラクターですぅ!」
「500円硬貨か!」
「終わりましたですぅ!」
「じゃあ、次の清掃場所、行くぞ!!」
元マニアックひとり戦隊ヒーロー、通称・元アニメ好きアナウンサーの『スペースクリーンナッパー・ローストビーフ便器!』の日常は続く……。
<終>
※(30年後)
地球は荒廃していた……。何かが、始まる予感。
<打ち切り!>